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Shut Up & Sit Downが語るBoardGameGeekランキング:60位から41位まで(SU&SD TAKE ON THE BOARD GAME GEEK TOP 100: 60-41)

前回の記事は以下のとおり。

さて、この記事も中盤となった。前回の記事から、かなり長い間が空いてしまったことは申し訳ない。

今では、順位が変わったとはいえ、本記事中で取り上げられているゲームは、いまだにBGG上のトップ100位に入っていたり、根強い人気があったりするものが多く、馴染みのあるゲームが多くあると思われる。

前回と同じように、SU&SDのおすすめゲームには独自のマークが付されているが、note上には反映できないことから、便宜的に☆を付けている。

引き続き、お付き合いいただけると幸いである。元記事は以下のリンク先を参照されたい。

Quinns:BoardGameGeekのトップ100ゲームをマラソンのように走り抜けていっているところ、今日、雑草地帯を脱したことを発見したよ。60位から41位までの枠にある全てのボードゲームをプレイしたことがあったんだ!

そうはいっても、常に楽しんでいたわけではないんだけどね……。

60位:「トラヤヌス

レビューはここだ。

Quinns:なんということだ! 以下に引用している私が書いた当時の「トラヤヌス」のレビューでは、「トラヤヌス」はBoardGameGeekにおいて38番目に最高のゲームだってある。要は、「トラヤヌス」は、まさに22か月間で22位も転落したということだ。BGGユーザがピッカピカのおニューのゲームが好きなのは確実だね。本当に目を見張るボードゲームが大体月に1個出る傾向にあるのは賛同するけど、そう言われるゲームの全てが"トップ50ゲームに入る"良いゲームだとはわからんよ。

Paul:待って、そうなん? このゲームが出版されてからより高い評価を得たゲームが多かったからなのか、膨大な数のユーザが再評価をしたからなのか? 多分、私が勘違いしていた。みんなは「トラヤヌス」を再評価したのかい? そうならば、連絡をくれよ。

何と言ってたか。

Quinns:私は、このゲームをベストアルバムのようだと表現した。そう表現することで言いたかったことは、技術的に熟達していて非常に楽しめるけど、最も退屈な状態のバンドでもあるということだ。もちろん、このゲームは今までの中で38番目に素晴らしいものだ。完璧だ。欠点なんて全くない。しかし、問題がある。自分のゲーム会から友人を追い出そうとしているのであれば、少なくとも見返りとして魅力的なものを提供しないとひどい目に遭う。私の棚に残っているボードゲームがどんなものか知っているかい? 「村の人生」だ。だって、このゲームは、涙もろい話と愉快な話が代わる代わるやってくる。「ツォルキン:マヤ神聖歴」もだ。このゲームの歯車(実物のプラスチック製の歯車がある。)は非常に奇妙で、面白く、挙動も心地よい。

「トラヤヌス」の色がグレーと白であることは適切だし、箱絵の前面に描かれている顔に生気すらないのも的確だ。このゲームには欠点がないし、問題がない。いいや。心がないね。

59位:「チグリス・ユーフラテス

Quinns:ライナー・クニツィアのサムライ・ボードゲーム」をレビューし、(私たちの大好きな)「ラー」をレビューした。これらのレビューによって、最近、改良されて一流スタジオとして名高いWindrider Gamesから発売された、Reiner Kniziaの3番目の傑作である「チグリス・ユーフラテス」の的確なレビューをすべきだと考えるようになった。この3作品についてレビューを自分なりに完遂するにはたった1つだけ懸念があった。それは、今から何年も前に、1回だけぼろぼろの「チグリス・ユーフラテス」をプレイしたことがあった。そして、このゲームについて、そこそこの時間を過ごせたなということ以外には、ほとんど何も思い出せないんだ。基本的に、私は、ある種の平凡なルドロジー的な(ludological)幽霊に取り憑かれてしまっているんだ。私は、もう一度、このゲームをプレイするか、プロのエクソシスト雇う必要があるかのどちらかだね。ただ、どっちがいいかとかわからんよ。

以前、ゲームニュースにおいて言ったこと

Quinns:「チグリス・ユーフラテス」をプレイしたよ。この話を短いまとめると、多くのReiner Kniziaのゲームのように、外で木登りできたらいいのになと思わせるものだった。もっと短くまとめるのであれば、もし、みんながこの種の事柄(タイル、メソポタミア)がお好きなら、とても良いんじゃないかな。

58位:「モンバサ

レビューはここだ。

Matt:このゲームがとても人気になった理由はわかる。このゲームは奇妙で、手間のかかる獣なんだ。当初は、かなりこのゲームを楽しんだが、このゲームデザインが派手な催事場と同じだと感じるようになるまでは長くなかった。要素がとても多い(rides)! 選択肢が非常に多い! メカニズムもたくさんあって、やるべきことがめっちゃある! 実際には、うまく噛み合ってないけれどね。良いゲームだけど、私たちの意見としては、素晴らしい作品ではない。

何と言ってたか。

Quinns:このゲームのメカニズムがまとまりがなくて私の好みではなかったのは間違いないね。数週間前にレビューしていてまだ記憶に残っている「コンコルディア」と比較してみよう。「コンコルディア」で行う様々なアクションが、プレイヤーが行うかもしれないほかのアクションに劇的な影響を与えるので、完璧な経済的なエコシステムを作り出している。プレイヤーが選択する、そして、その選択がほかのみんなの選択を作り出しもするし、潰しもする。「モンバサ」には、そういった洗練さが欠けている。企業の株を買おうが、ダイヤモンドを手に入れようが、簿記トラックを勧めようが、プレイヤーは、ボード上の他のエリアに一切影響を与えることなく、このゲームの特定の部分において任意の点数を獲得するだけだ。このゲームは、考慮に入れるべき細々とした(teeny)要素が非常に多いので、とてつもなく複雑なパズルだ。しかし、このゲームの好ましくないところは、もっと洗練されたゲームでするような考え抜くというよりも、盤面を読んで、追加して、比較するということをさせることだ。テーマや色彩に没頭するのではなく、些末な利益のジャングルを通り抜ける道を切り開いている。そして、「モンバサ」の小さい文字は、簿記をテーマとしたゲームには的確かもしれないが、ゲームとしては理想的なものではない、以上。

Matt:同感だ。この無数にある要素同士が時々つながるというシステムによって、プレイヤーは、(ダイヤモンドとカードに着目して)何気なく「モンバサ」をプレイすることができるし、(簿記やカードスロットの獲得のように)もっと難しいことに向かって努力することもできる。だが、ほとんど要素同士に結びつきがないというのは、そのとおりだ。テーマとメカニズムが見事に融合している部分といえば、重要な開拓地に押し入ってほかの人の株価に干渉する時だけだ。また、後になって使用しなければならない手札を形作ることとなる、複数の小さい捨札の山を管理しなければならないという前もって計画を立てることを無意味させるところも気に入ったよ。けど、イカしたアイディアを寄せ集めたにもかかわらず、これらのシステムを結びつける洗練さがほんどない。決して悪いゲームではないが、ダイヤモンドとバナナは、コメディの域を超えてこない。テーマや役割として意味が全くない。ただ、システムを操作するためにプレイヤーが動かす物としての意味しかない。

57位:「Russian Railroads

レビューはここだ。そして、Mattの最初のユーロゲームだ!

Matt:うん、もし、このゲームが街に戻ってきたスティーブン・トレインではないならば、シュッシュッポッポと家具をめちゃくちゃにして(choo-choo-chewing up the furniture, ※翻訳に全く自信がない)散らかすことになるだろう。あ、でも、こいつは汽車なので、誰も気にしないし、まあ、いいよ。この作品のように電車になると目をつむるBoardGameGeekの野郎は、率直にいって嫌な気分にさせるね。この作品は、数字が多く出てくるユーロゲームが大好きな人にとっては懐かしい素晴らしい時間となるだろう。しかし、この作品は、Shut Up & Sit Downの得体の知れない(enigmatic)好みにはあんまり合わなかったね。

何と言ってたか。

Quinns:さて、このゲームについて考えると、ほとんどのユーロゲームでは、もっと具体的な物を築くことができる。石器時代の部族、洞窟のネットワーク、街、ビジネス。それはクッションのようなもので、もし、勝っていない場合に、難解な物事に対するとっつきづらさを和らげてくれるものだ。少なくとも、イカした物を築くことができる! 「Russian Railroads」には、テーマとして築くものが何もない。プレイヤーは、倍加タイルと機転で鉄道のスパイク(※こういうのだ)を2時間かけて製造し、ゲームや友人のエゴを通じて打ち込もうとする。

Matt:このゲームは、鉄道や蒸気機関車をテーマとしたゲームのような感じがとても強いと思った。ゲームの加速度的にはそれに合致するんだけど、大体は、行程上で行き詰まるように思った。プレイヤーが即座に断固たる指針を持たなければならないと強く感じるゲームである。ゲームの途中で戦略を変えることは、ほぼ不可能な作業だと感じる。当時は気づかなかったが、レンガの壁に一直線につながるトラックを実質的に作っていたよ。この問題を解決しようとするまでに、このゲームのペースが早すぎてそれを修正することがなんもできなかったわ。

私自身は楽しんだよ。けど、もし、電卓を持ってきていたら、もっと楽しめたんじゃないかって思うばかりだ。そして、そんなふうに物事を考えている自分に気づくと、私は正しいゲームをプレイしているのかどうか疑問に思い始めてしまう。その時点まではめっちゃ楽しんでたし、そういう問題に悩まないタイプの人であれば、おそらく超楽しい時間を過ごせるだろうと思うよ。個人的には、私の脳がそれに反抗してしまってさ、黒板をひっくり返してクレヨンを食べ始めてしまったさ。

Quinns:あのな。このゲームを買う人間はだな、数学の部分を自分の脳内でやっちまうんだ……。

56位:「シャーロックホームズ10の怪事件」☆

レビューはここで、今年発売の拡張に関するレビューはここだ。

Quinns:私にはこういった見解があるんだ。長年のSU&SDのファンの人たちは、この1981年のパズルゲームを俺たちが2014年にレビューしたため、品切れが発生したことを覚えているかもしれないね。一時的に、世界中の需要が狂ったように高まったんだ。それ以降、手の込んだ新版、拡張、他のデザイナーが「Detective: A Modern Crime Story」や「Mythos Tales」のようなゲームにアクションを加えようとした作品が出版された。それって、完全に、SU&SDが除細動器のショックのようにこの古臭いデザインを蘇らせたことのおかげだと思うね。

私は、Asmodeeとして友人にEメールを送って割り出すことができただろうと思うけど、そもそも素人探偵なわけで、こういう馬鹿げた仮説に対して一層満足しているさ。

Paul:なんて非日常的な体験をすることができるんだろうか! 世界中に「シャーロックホームズ10の怪事件」のことがもっと広まるだけでなく、この作品に触発されたタイトルももっと多く広まることが嬉しいよ。プレイは単純だが、解くべき謎はやりごたえがあるなんて点は天才的だ。事件を作り出すことは容易いことではないとわかってるさ。けど、世界中のゲームデザイナーたち、頼むよ、こんなようなものをもっと与えたもう!

何と言ってたか。

Quinns:この作品はカップルに最高のゲームだし、今まで作られたソロゲームの中でも最高のものだ。「名探偵ポワロ」、「奇術探偵ジョナサン・クリーク」、「ドラゴン・タトゥーの女」、それにシャーロック・ホームズのリメイクに次ぐリメイクを鑑賞してきて20年経ち、「シャーロックホームズ10の怪事件」は、とうとう私が探偵になって事件を解決しなければならないというニーズを満たしてくれた。人生で初めて、公平な条件(a level playing field)をもたらしてくれることに関心のあるお話に出会ったんだ。プレイヤーには解決する義務があるとか、解決しない義務があるとかという話ではない。それは……ただ、存在するんだ。殺人事件が存在する。真相が存在する。そして、ロンドンが存在する。

55位:「ドミニオン」☆

レビューはここだ。

Quinns:Paulさ、大人気のカードゲーム「ドミニオン」のレビューをする際に、Tシャツを切り刻んで、ライムまみれになって上下逆さまに写真を撮るのが最高の方法だって考えた時のことを覚えてるかい。

Paul:じゃ、ここで短めの脱線をしよう。君と一緒にやってきて6年が経った(そして、それは私にとって大事なもので、本当にそう思ってるさ!)。今ではほとんど撮影したことを全く覚えていないビデオもある。けれども、これは思い出せるんだ。多分、墓場に入るまでおぼえているだろうさ。私にさせたことを見てみろ、Quintin。それに、「ドミニオン」は、これから年月が経ったけれども、いまだに素晴らしいゲームだ。はい、脱線終わり。

何と言ってたか。

Paul:これは、マジで賢いゲームだね。ルールを覚えるのは簡単、曖昧なところはない、プレイするのに努力を要しない、多くの可能性がある。ライムだ。

54位:「アルルの丘」

ここで言及している。

Paul:衝撃と恐怖。今まさに、テーブルの上にこいつがあるんだ。四方八方に広がる、何十筆もの(scores of)野原と放棄された牛さんたち。あのさ、私は好きなんだ。正確にはどれほど好きなのかは定かじゃないんだけれど、私の感情としては「オーディンの祝祭」に取って代わるものではないということはいえる。私が、"一番好きではない無料のチョコレートのデザート"と言うのと同じことかもしれないが、個人的に最も好きではないUwe Rosenbergのゲームに成り果てるかもしれない。この巨大な農業・牧畜業経営者の箱庭は、めっちゃ楽しい。真の道楽であって、慣れ親しんだ味なのだろう。けど、それでも、常にお腹いっぱい食べたくなるものだ。

何と言ってたか。

Paul:この空間をご覧よ! ああ、実際にこの空間があるんじゃないけどね。けど、目を凝らしてごらん。まあ、実際に現れてるわけじゃないんだけど。私のレビューの要点はこんな感じだ。

53位:「Battlestar Galactica: The Board Game

Matt:魅力的な筋書きのアーク(arcs, ※盛り上がり部分という意味合い)がゴミ箱の中に向かって急降下した以前は「宇宙空母ギャラクティカ」を敬愛していた者として、このゲームには本当に思い入れがあった。物理的に宇宙船の中を動き回るのは楽しいし、船外に出て小さな飛行船を撃墜するのも同じくらい楽しい。バン! バン、バン! けど、何がおもろくないかわかるかい? 友人全員がすさまじい嘘吐き野郎だとわかっちまうことだ。だから、このゲームのメカニクスの多くは、まさに完璧だわな。超高速航法によるジャンプ(FTL jump, ※FTLは、Faster Than Lightの略称)をする度に増大するストレスの波がめっちゃ好きだね。プレイの中には、ゲーム全体を通じてサイロン艦隊にボコされるときもあるが、そうじゃないときは怪しいくらいにダンマリとなるのも、大好きだ。単に、不信の種が芽吹いて十分に成長したパラノイアの境界(fully-fledged Hedge of Paranoia)となるような余地を残している。

このリストの後ろのほうの部分(※ここの70位参照)にある「A Game of Thrones: The Board Game」と同じくらい、このゲームは集合意識が示唆するほど、そんなに全体的に素晴らしいものではないと思う。もっと洗練されたメカニクスと現代的なデザインでリメイクされたバージョンをお目にかかりたいと思う。ボードの中央に小さなフォントで書かれていて、プレイヤーキャラクターのマーカーの下になってしまうことが多い、プレイするのに必要な非常に大量の文章があるのは、裏切者のメカニクスが中心となっているゲームとしてはあまりにもお粗末なデザインに成り果てている。素晴らしい時間を過ごせたが、もっと好きになりたいよね。傑作としての地位にあることは間違いなく疑問に思うよね。

Quinns:同感だ。正直な話、このゲームにはわくわくさせるようなアイディアがたくさんある(監獄大統領制空中戦核兵器!)。けど、最近のこのゲームは、テレビシリーズもそうだけど、活力(zest)と生き生きとした感じ(glitter)*が失われてしまったよ。今では、「Shadows Over Camelot」をプレイすることのほうが興味を抱くと思う。オリジナル性があって、より単純でスムーズな協力ゲームだ。このゲームでは、誰かが秘密裏にお馬鹿さんなんだよね。

Paul:だけど、言っておくとだな。この作品の新版が発表された時は、私は、めっちゃ興味を抱くことになるだろうね

*そう、こいつはみずみずしいレモンなんだ、いいね!(※zestには柑橘系の皮という意味がある。)

52位:「Star Wars: X-Wing Miniatures Game」☆

レビューはここここだ。

Matt:「Star Wars: X-Wing Miniatures Game」が絶対的な力を持つようになった後の今となって、この作品を振り返ってみるのは興味深いね。太平洋よりも多くの波が押し寄せた後では、このゲームがどこで終わって、どこで恐ろしいほど高価な趣味が始まるのかを特定することは、ある意味困難な話だ。それでもなお、途方もないIPのサポートは別にして、「Star Wars: X-Wing Miniatures Game」は、いまだにとても楽しいちょっとしたゲームだ。とはいえ、「Star Wars: Armada」がこのリスト上に現れないのはやや奇妙な話だ。このゲームには、プラスチックの積み重ね式のディスク(stacky-disc)があるし、本物の宇宙ポテト(space potato, ※どういう意味か不明。「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」においてじゃがいもが隕石として用いられたことの話か?)がある! つまり、やぁ(hello)ってことかな?

Quinns:おお、「Star Wars: Armada」は結構好きだね。BGGのゲームランクは、ユーザの評価の平均によってではなく、評価するユーザの数によって決定されることを思い出す価値があると思うね。「Star Wars: Armada」は好きだけど、「Star Wars: X-Wing Miniatures Game」の6分の1しか票数がないし、ランクも155位だ。

Paul:私も「Star Wars: X-Wing Miniatures Game」よりも「Star Wars: Armada」のほうを選ぶと思うね。けど、この作品のペースは尊敬する。それに、哀れで、ストレスのたまる小さなパイロットたち全員にね。

何と言ってたか。

Quinns:「Star Wars: X-Wing Miniatures Game」は、ちょっと高くてちょっとすごい。ゲーム界の無法者ハン・ソロとなっている。みんなそれが大好きだし、ゲームのほうもわかっている。けど、このゲームは、みんなの金が欲しいだけだ。この先ずっと、好ましい拡張パックが相次ぐことで財布から金をひったくられるんだ。

このゲームを発射台から離陸させて成層圏に到達させるのにかかる100ポンドよりも、「スター・ウォーズ」に価値を感じるのであれば、絶対に絶対にこのゲームを選択すべきだね。そうでなければ、代わりに3つの素晴らしいゲームを買えるんだから、そっちにお金を使うといいと思うね。

言い換えると、"自分が正しいと思うことを行わなければならない"。「スター・ウォーズ」の格言だ(※こういうフレーズがあったかは不見当)。こうして、賢い言い回しでレビューを終わらせよう。

51位:「ドミニオン:陰謀」

Paul:待て、「ドミニオン」はやったんじゃなかったか? ちょうどさっき「ドミニオン」を話したところだったように思うが。

Quinns:Paul、再び、ライムの下に戻らなくてはならないな。

Paul:ふざけんな。

Quinns:ライムにまみれるんだ、ライムボーイ。ライムタウンまで連れてってくれよ。

Paul:見ろよ、プレイヤー間のインタラクションを増し増しにする、盛んに敵対させるようなカードを導入したイカした独立拡張だ。だがな、既になんだかんだ「ドミニオン」について話しているのであれば、新しいダイナミクスを付け加える膨大な拡張については織り込み済みなんだよな? これ以上、何かいう必要はないと思うね。

Quinns:まだ、ライムをほとんど見てないぜ。ライムを浴びせてくれ。

私が気づいたことがわかるかい。今では、「ドミニオン」が発明したもののを基礎にした、100ものデックビルドゲームがあるに違いないが、ボードゲームの世界に新しく入ってきた人と話すのであれば、いまだに「ドミニオン」を勧めることを考えるね。ストーリーテリングや奇抜なアイディアといった不純物が入り込んでいない、良いアイディアには利点があるものだ。どれがと言うと……。

何と言ってたか。

Paul:ライムだ。

50位:「El Grande」☆

Quinns:今でも、「El Grande」を見かけると、ゴールデンレトリバーを見かけた時に湧き上がる、ある種の胸の高鳴り(heartswell)に圧倒されてしまうね。なんていい子なんだ! なんていい子でかわいいんだ。上のjpgファイルを抱きしめて、愛しい黄色くなった顔にキスをしてあげたいね。

みんなは「Rattus」、「チグリス・ユーフラテス」、「トワイライト・ストラグル」を保有していていいさ。「El Grande」は、私が必要としている唯一の古典的傑作だ。しかも、無料のバットプラグ(buttplug, ※何を意味するかは字面どおりである。)までついてくるときた。買わないなんてことができるかい?

(うーん、できるってなるのか。だって、今のところ、絶版のようだからなぁ。)

Paul:私が予想してなかった方向に話が進んでしまったようだ。話を元に戻すと(bring things a casa)、私にとって「El Grande」は、エリアコントロールゲームの先駆者であり、創始者である。この作品を超えるものがあるかどうかわからないね。

Quinns:大賛成だ。

何と言ってたか。

Paul:「El Grande」は、大きくて、古くて、凶暴で(haggard)、気高い古典的傑作である。時の試練に耐えてきた理由が簡単にわかるね。このゲームは極めて戦略的で、どこに何を置けるかを規定するルールは明快だ。このゲームのルールを信じられないほど理解しやすいものにしている。実際の意思決定は本当の難問となっている。

「El Grande」は、誰がどこの場所で支配的になっているか、自分の勢力をどこで高める必要があるかがわかるのでちょっと見ただけで盤面全体を理解できる点でチェスみたいだ。毎手番は、どこで誰の裏をかいて数で凌駕すればいいかを新しく試すこととなる。

そうはいっても、私はこのゲームが好きだが、大好きというわけではないし、私の興味が愛着(passion)と間違って捉えられるべきではない。「El Grande」は、シンプルで賢いゲームであって、よく練られたアイディアであるが、もう少しだけやるべきことが多ければ、もう少しだけ意思決定をすることが多ければ、他のプレイヤーとのインタラクションをする方法やパワーバランスを揺り動かす方法が多ければということを願ってしまう。何が言いたいかというと、こんな感じで、このゲームについてみんなに対して語っているだけであっても、もう一度プレイしたくなってしまうんだ。

49位:「Lords of Waterdeep

Quinns:このD&Dテーマのワーカープレイスメントゲームは、最初に世に出た時にボードゲームシーン全体に火をつけたんだった。そして、今では、29000人以上のボードゲームギークたちが、このゲームに10点中7.8点を与えている。しかし、私たちが「Lords of Waterdeep」を取り上げたのは、6回目のポッドキャストで触れただけであって、しかもそこでは、"素晴らしい"、"とても素晴らしい"、"超素晴らしい"を順番に説明した後に、他に何をいうべきか思いつかなかったので内箱について話しただけだった。

「Lords of Waterdeep」が悪いとは思わないし、29000人の人たちが間違っているとも思わない。しかし、同時期に発売された他のワーカープレイスメントゲームや、これ以降に発売されたワーカープレイスメントゲームと比較して野心的なデザインではないと言ってもいいだろうと思う。このゲームは常にとてもシンプルで安牌だと感じられる。素晴らしいと思うね。素晴らしいさ。

……そして、5年後に再び見返すと、私は言葉を失ったよ。先に進もう。

Paul:ウォーターディープの領主というより、むしろ、ウォーターなんたらのバカ領主(Lords of Waterderp)って感じってことだよな?

Quinns:ああ、誰か一人が大人になりはじめようとするとさ、他の誰かがバランスを保つために子供っぽくなるのさ。

Paul:こいつはオークっぽく扱いにくくなってきたね(orc-ward, ※awkwardとかけていると思われる。)。

48位:「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」☆

レビューはここだ。

Quinns:そうだ、こいつはゲーム史上トップ50位入るに相応しいゲームだな。なにがなんでも、もう一度プレイしたい。私は、今週まさに、新しい紙ペンのRPGのキャンペーンを企画したところだけど、そうではなくて、「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」同好会を組織したほうがよかったかもしれないよな? 「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」に語り、「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」をプレイし、「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」テーマのカクテルを考えて、お揃いの「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」のタトゥーを入れるんだ。

待った、最後のやつはなしだわ。

Paul:威厳を保って時の試練に耐えたこのゲームは最高にイカしてる。このゲームは、カードゲーム界のダイアナ・リグだ。全てが洗練されていて、機転が利き、めっちゃ賢い。このゲームの基本的なメカニズムは、やりがいのあるのに決まってる。そんで、まあ、拡張の中にはほかの拡張よりも優れているものがあるかもしれないってのは認めるよ。だけど、それには驚きがたくさんあるんだ。素晴らしいカードがたくさんある。

Quinns:カードの表面はほとんどアートワークだけだ。下方にある大量のテキストボックスに汚されてなんかいないんだな! 私たちが最初にレビューした時は、この点を評価していなかったね。

何と言ってたか。

Paul:宇宙空間にいる奴らは、扱いにくい意思決定が好きだよな。このゲームの強みは、極めてランダム性が高いこと(私がいつも好むやつだ。)と、勝利するための道筋がたくさんあることに由来している。プレイヤーは、自分の軍事の増強、交易ルートの拡大、安物の銀河から産出されるものの大量生産に集中することができる。けど、たとえどんな商品を生産しようとも、時間というのはプレイヤーが所有していない贅沢品ということだ。

たとえいつ、プレイヤーが探索し、開拓し、交易するなどしようが、同じように対戦相手にそういう機会を差し出しているわけだ。また、同じく、プレイするのではなくカードを保有するたびに、その機会を逃していることになる。対戦相手が、自分が参加できないフェーズを選択してくるたびに、自分の勝利への道筋を逃しているんだ。

Quinns:「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」を愛すべき理由はたくさんあるね。1組のデックが落とし穴と可能性の宇宙に変貌するし、2つとして同じゲームが存在しない。私たちは、「トワイライト・インペリウム」がオリオン座の三つ星(the belt of Orion)ほど広大だと言った。じゃあ、このゲームは、星の核と同じくらい深いね。だから、複雑な手番においては、選択肢、アイディア、それに検討に溺れてしまいそう感覚になるかもしれないほど深いね。

47位:「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー」☆

レビューはここだ。

Quinns:この記事を書いた結果、私は、①「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」がどれほど好きかを思い出したし、②Paulの言うようにこのゲームのほうが優れているかを確かめるために、「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー」と「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー:野望の果てに」を注文した。

Paul:むしろ、「トロール・フォー・ザ・ギャラクシー」って感じだよなぁ。

Quinns:何が……。

Paul:そうね、今、これを言うことで、宇宙の基盤を揺れ動かすことになるが……このゲームが「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」を超えることなんてないよなぁ。

Quinns:はあー!? だけど、2年前に「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー」をレビューした時には、お前は「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」よりも好きだって言ってたよな。

Paul:まぁな。後から振り返って考えれば、このゲームには「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」に必要な思考力が存在しないことに加えて、同じくらいのタイトさがないかもしれないと思う。こういうのをひっくるめて、この宇宙が流動性から生まれ出ているかもしれないと考えてしまうし、修正されなければならない大きな銀河の不均衡があると考えてしまう。それを修正するために過去に遡るのは今だね!

何と言ってたか。

Paul:クォーリアーズ!」でもそうだったように、自分自身のダイスのコレクションを徐々に集めていくってのは嬉しいものだね。せっせと産出する惑星に係る奇抜な自分のセクターを建築して、目新しい商品やエイリアンのアーティファクトとかを量産するのを見るのも面白いさ。全部が面白くて、私は「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー」を敬愛している。どの場面でどのようにランダム性のある機会を導入しているかが本当に気に入っているさ。それでもなお、どういう形でプレイヤーに対して最大の意思決定を委ねているかについても本当に好きだ。慎重に組み上げた計画が報われるけれど、その計画が台無しになった場合に、あまり罰が与えられることがなくて、建設待ちのところから(out of your build queue)捨てることができたり、そのラウンドで用いられることがなかったダイスを単純に再利用することができたりする。このゲームの薄いルールブックでさえも心の底から好きで、その多くは単なる明確化のためのものだ。

「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー」は非常におすすめできるし、もっと早くプレイしてみたかったし、もっとたくさんプレイして早くレビューをすれば良かったと思う。そのほうが、もっと多くのことを得ることができたはずだね。もっとダイスを。もっとタイルを。もっとダイスを降らせろ。もっとブラックホールの袋を。私のこの衝動を治すことなんてできない。絶対にだ。

46位:「ファイブ・トライブズ

レビューはここだ。

Matt:「ファイブ・トライブズ」に関して私が思う主要なところは、楽しくなっちゃうほど男性器のような木製タワーと金ピカの小さな木製の家だ。このゲームの背後にあるメカニクスのアイディアは本当に気に入っている。けど、このゲームがクソ楽しいわけではなかったというのは言っておかないとね。最後に行き着きたい場所に向かって動き回ってミープルの軌跡を残すことは、場所と動きに関して検討する方法として洗練されている。けど、個人的には、自分の選択がぼやけてしまっていて正確性を欠くものとなるように感じる。つまり、選択をするにあたって思考をしなくなってしまっていた(I was less invested in)。

Quinns:面白い話なんだが、レビューの中では、ちょっとした「ファイブ・トライブズ」の弁明をしたんだ。プレイするのに最高の方法は、最適な動きを計算して導き出すのではなく、目をどんよりさせていいなって思った動きをすることだってことさ。後者(※目をどんよりさせていいなって思った動きをすること)は、イライラを抑えるための訓練になるからね。

「ファイブ・トライブズ」のデザイナーであるBruno Cathalaは、後々に、私たちのレビューのコメント欄に現れて、"Quinnsが間違いなく正しい! そうやってみんなプレイしてるんだ!"と言っていた。そして、よくよく考えてみると、その発言によってこのゲームに対する私の愛が粉砕された。自身が作成した複雑で高価なゲームの唯一の遊び方が、どの動きが良いものかをある種推測するということであるとゲームデザイナーが認めてしまったら、みんなは謎めいていて不可思議なものをプレイしていないこととなる。みんなは、生半可なものをプレイしているんだ。

何と言ってたか。

Quinns:今までにプレイしたことがないようなゲームが付いてくる美しい箱として「ファイブ・トライブズ」を間違いなくおすすめするよ。このゲームは、最初の1秒から最後の1秒まで熱中させてくれる。すぐに再戦したいよ。

Paul:私のほうは、かなり嫌いなゲームであるため、「ファイブ・トライブズ」を購入しないことをおすすめするね。他のプレイヤーともっと交流したい。もっとテンポが早くて、大量の再計算に左右されることがない、もっと難しくないものがいいな。このゲームは難しくて、勝利点を得ても、自分が考えたことほど十分な報酬とはならない。

しかし、時々、ある事柄に関して意見が一致しないことがある。幸いにも、私たちの視聴者さんは、自由意思と判断能力があると思う。おそらく、ランプの精霊から与えられたんだろうね。

45位:「オーディンの祝祭」☆

レビューはここだ。

Matt:今年のGDC(Game Developers Conference)に参加した時、正当な理由をもって、Paulが「オーディンの祝祭」を展示するテーブルの後方で立ったまま一日目の半日を費やして、"アメリカでオーディンの現物がお目見えとなる"という驚くべき喜びをみんなに伝えてたね。これは、このゲームに関する冗談でも宣言でもないけど、Paulがある種のボール紙モルモン教のやり方でこのゲームについて説き伏せていたように確実に見えるよな、って考えてたのを思い出すわ。言いたいのは、彼がひょっこりと現れてこのゲームがどんなようなものかを全員に伝えてる様なんだ。

Paul:こんなこと全く覚えてないよ。カリフォルニアでオコジョの生皮とクジラの骨のかけらを失くしてしまうのを恐れていたのを覚えているさ。また、このゲームのバイキングのテトリス部分が間違いなく大好きだったというのも覚えているね。あー、その会場にいる間に、ゲームを遊んでおくべきだったわ。気に入ってくれたはずだと断言するよ!

何と言ってたか。

Paul:現時点では、「オーディンの祝祭」のほうが(「アグリコラ」や「カヴェルナ:洞窟の農夫たち」よりも)出来がいい。よりプレイしやすくなってると思う。テンポがもっと早くなってるし、もっと厳しくなってる……。このゲームは、Rosenbergのポケモンの究極進化系だ。

44位:「Dominant Species

ポッドキャストで間違いなく話した。

Quinns:現在、SU&SDのコンテンツ上に「Dominant Species」のレビューが全くないんだ。けど、Paulと私は、確かに、このウォーゲーム/進化シミュレータ/「The Cones of Dunshire」からビジュアル面での着想を得たゲームをプレイしたことがあるんだ。

誰もが正しい。適者生存というのは、奥深い戦略ゲームを生み出してくれる! だけど、「Dominant Species」はクソ高いし、見た目も醜悪で、ルールを覚えるのも厄介なゲームでもある。進化というテーマに盛り上がるのでなければ、真っ黒くなったバナナと同程度の魅力だと思う。

"うわ! けど、最終手番で、爬虫類を進化させて黒いバナナを食べられるようにしたわ!"って君は叫ぶんだ。

"気にするもんか!"と私は叫んで、階段の下にある小さな戸棚に閉じこもった。ここは安全だ、ツンドラタイルと隣接したツンドラタイルを置いた数と同数の勝利点を得られる氷河期フェーズなんてものはない。存在するのはクモと掃除用具一式だけだ。

"クモさん、こんにちは"と私は言う。

"最後の手番"とクモは叫ぶ。"お前、枯渇フェーズ中にエレメント・ディスクを取り除くのを忘れたな"

"は、お前は「Dominant Species」が好きなのかよ!?"と私は大声をあげる、"なんて物好きなんだ!"

43位:「パッチワーク」☆

レビューはここだ。

Paul:このゲームがまさに最も優れた2人用ゲームの1つであるとは言えないかもしれないけど、最も手に取りやすくて完璧な形式であると間違いなく言えるよ。「パッチワーク」はルールを覚えるのもほんの少しの時間しかかからないそんな小さなゲーム(「ラブレター」に似ている)の1つで、自分のできる限り、自由に悪巧みができるし、控えめにすることもできる。また、このゲームは、ボードゲームにしては珍しくて直ちに親しめるコンセプトにもなっていて、このホビーへの素晴らしい親善大使になっているし、この素晴らしいホビーを慎重に始めるのに神経質になっている人たちの理想的なとっかかりにもなっているよね。

何と言ってたか。

Paul:かなりきつくて、きちんとしていて、細かく彫り込まれたデザインであって、専門的に剪定されてきた盆栽のようなゲームだ。そうすると、手番から手番にかけてプレイヤーができること全てが他の全てのことと密接に関連しており、自分と相手の双方に直接かつ即時の影響を及ぼす。同時に、自分のポジションが常に変化するので、このゲームはチェスみたいな洞察力や計算が必要なものではない。その代わり、その小さなトークンが常に減っていく布きれのタイルのらせんを飛び跳ねて、絶えず新しい状況やチャンスを与えてくれることになるので、プレイヤーには順応性が求められる。また、このことによって、自分で墓穴を掘ったり、自分のミスで逃れようがない窮地に陥ることが判明したりするのが難しくなっていることを意味する。「パッチワーク」は簡単なゲームではないが、少なくとも寛容ではある。

あ、それに、このゲームは2人でしか楽しめないアブストラクトパズルゲームでもあると思う。これでは、直ちに一部の人の興味が失ってしまうこととなってしまう。私が言いたいのは、「パッチワーク」を買うか、少なくとも試してみるかを全面的にオススメするということだが、もしかしたら、みんなは自分好みではないと既にわかってるのかもしれない。だよね?

それでも、「ラブレター」とは別物だが、プレイしている間は、このゲームの凝縮したデザインを思い出させてくれる、絶え間のないパズルという素晴らしい2人対戦ゲームである。非常に短い時間で(たった15分間だ終わり得る)、とても巧妙で、ルールを覚えるのは簡単だが習熟するのは難しいゲームだ。

42位:「トワイライト・インペリウム 第3版」☆

レビューはここで、プレイスルーはここだ。

Matt:いまだにこのゲームの大きさが忘れられないよ。適切な大きさのテーブルを用意するには医師の診断書が必要だよ。だけれども、「トワイライト・インペリウム 第3版」で最も驚いたのは、実際には複雑なゲームではないってところだと思う。畏敬の念が込められてぶつぶつとつぶやかれていたこの名前を何年も聞いた後では、このゲームが終わるのに時間が長々とかかる唯一の理由が荒れ狂う無限の宇宙へとつながるワームホールのせいだとつい最近発見したんだ。ワームホールよ、貴様をぶち殺してくれるわ! 多分。どうにかしてできるのか? いや、多分無理や。と、友達になろうや、ワームホールちゃん

Paul:このゲームは壮大だ。それに、このサイズ感のゲームには物おじしてしまうかもしれないし、このゲームがどれほどわかりやすくて張り詰めたものであるかを心配してしまう。けど、「トワイライト・インペリウム 第3版」は、(大抵の場合)複雑すぎることはないし、わくわくして話題にしやすいコンセプトを提供してくれる。巨大な宇宙船や星間で存在する恨みのようなコンセプトだ。なお、近寄り難いほど長いし、鼻であしらえるほどではない(このゲームを鼻であしらう胆力はないよ。)。けど、実際、ルールの大部分はそこまで悪いものじゃない。

Quinns:批評家としての私たちにとっては、ある事柄において紛れもなく最高のゲームがあれば、単純に良いことだと思う。評議員、ドレッドノート型戦艦、変わったエイリアン種族が登場する華やかなスペースオペラをお望みかな? 「トワイライト・インペリウム 第3版」を買うんだ。はい、それで終わり。

何と言ってたか。

Quinns:もし、仰々しくて大げさな体験を望んでいるならば、物語のある……物語じゃないな、叙事詩的なものがいい! ダイニングテーブルの上で、空を飲み込む虹色でいっぱいな目に見える叙事詩、このゲームがまさにそうだ。

41位:「エルドリッチホラー

レビューはここで、プレイスルーはここだ。

Matt:このゲームは1回しかプレイしたことがない。しかも、気軽に遊んでみようかって状況で、理想とは程遠かった! このゲームがどんな感じなのかについては半分しかわからなかったわ。エジプトに行ってショットガンを見つけたって感じだと思う。それでいいよな? SU&SDの他のメンバーが前からホラーゲームに熱中してこなかったわけが理解できたわ。メカニクス的にもテーマ的にも冒険と結びつく強固な構造がないと、ちょっと「ビンゴ」みたいになっちまうんよね。ボールでないことを除けば、プレイヤーはグールを引っ張り出すのか? あれこれ考えてみると、これが多分ベストなんだろうさ。

Quinns:そうね、「アーカムホラー ザ・カードゲーム」は、「エルドリッチホラー」(と「アーカムホラー」)から欠けていると常々感じていたことを少し明らかにしてくれたと思う。このゲームがもたらしてくれる安っぽくて、ダイナマイトを運搬して、次元間の異形との戦闘というトーンに問題があるわけじゃない。少なくとも、意味をなして構造を形作るために語られる物語が必要だということだ。そして、「エルドリッチホラー」が約束するように、あらゆる種類の物語を紡ぐことができるゲームが欲しいというときは、はっきりとした物語が全く語られないことが多すぎる。

Matt:確かに。公平を期すためなんだが、一歩引いて1つの物語のアークとして見てみると、リビングカードゲームはほとんどそういったことにひどく苦しんでるよ。けど、混沌としたゲームとクソゲーとの間には際どい境界線があって、大部分は何とかそこを歩むことになる。

何と言ってたか。

Quinns:じゃ、「エルドリッチホラー」を購入すべきだろうか。そいつはとんでもないことが明らかだよな。無秩序に広がってるくせに内容が乏しい。豪華だが洗練されてない。このゲームのパズル部分とストーリーテリングの欠陥に気づいて気にするかどうか、歪んで形の悪いボール紙製の赤ちゃんのように家に連れ帰ることを受け入れるかは、みんな次第だね。単純に、ラヴクラフトのことをどれだけ好きかってことだ。

以上

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