見出し画像

【散文】確定の未来

 じゃあね、バイバイ

 また明日


 ガススタンドの光が照らす交差点で、彼女はボクに手を振った

 彼女に手を振り返したボクの口から、白く言葉がれる


 ボクから離れていく

 きりのような、たましい一欠片ひとかけら

 それを取り戻そうと、ボクは思わず手を伸ばした


 確実に近づいてくるこの日常の終わりを

 ボクすべもなく迎えるのだろう


 冷たいくうつかんだ手を下ろし

 ボクはまた、変わらない朝を迎えるために

 息を詰めて、家へと向かうのだ

___________________________


もっと吐く息が白くなる時期にアップしようと思っていたのに、あっという間に春が来ました。時が経つのは早い。そして青春も一瞬。

最近ルビがつけられることを知りました。これは面白いことができそうですね。なんか思いつかないかなぁ。

よろしければサポートをお願いします!サポートいただいた分は、クリエイティブでお返ししていきます。