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ぴちゃぴちゃと水浸しになる空の果て

2023.6.2(金曜日)  HEAVY RAIN

案の定、早朝から大雨になっている。
夜中も雨音が聞こえてたから降っていたと思うが、朝からの雨は雨音というよりシャワーの音みたいだ。いつも見えている向かいのタワーマンションのてっぺんが雨で霞んで見えないくらい。
いつも自転車で出勤する夫がレインシューズを履いて徒歩で出勤して行った。猫は早々にクローゼットの中にある秘密基地に入り込んで寝ている。
それぞれが工夫をしながら今日をやり過ごそうとしている。
しかし、これだけ外に水が溢れているというのに部屋の中は暑くて、団扇で顔を扇ぐがそれではおさまらず扇風機を回し始めた。
さて、私はおやつもたんまりとあることだしシャワー室のような音の中で読書をすることに決めた。

しばらくして本から目を離して外の様子を見ると、周りに連立しているビルやタワーマンションのてっぺんだけじゃなくて全体が雨で霞んできた。
私がいるこのちっぽけなマンションは向こうから見たらすでに消失しているのかもと思う。
ひっきりなしに聞こえる救急車のサイレン…
雨の音と相まって世紀末のような気分になる。

本を読んでいたら、「過去を忘れ去るとか捨てるとか、そういうことはできない。その過去の積み重ねで今の自分が成り立っているのだから」みたいなことが書かれていて、「そうか...そうなのか...」と思う。
私は忘れ去りたい、捨てたい過去をたくさん持っているからそれを捨て去れば、今の私の半分以上が透明人間になるってことだ。
まぁそう簡単に捨てれないのだけど。

少し雨が小降りになってきたかな(気のせいだった)
どうか誰も怖い目に遭いませんように。




読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。