【EDH】遊園地へようこそ【Dee Kay, Finder of the Lost】
0.はじめに
「Un」のカードたちが黒枠世界にやってきた!
かつてアングルードの《The Cheese Stands Alone》は《不毛の栄光》として黒枠向けにリメイクされ、
Unシリーズおなじみのサイコロを振る行動は「フォーゴトン・レルム探訪」で黒枠に導入された。
カジュアルフォーマットであるEDHでは、期間限定で一部の銀枠カードが解禁されたこともあった。
そして今回、ついに「UN」のカードたちそのものが黒枠として印刷され、レガシーリーガルとなったのだ。
しかもステッカーとアトラクションという全く新しいギミックを引き連れて!
これはデッキを組むしかあるまい。
ということで、「Unfinity」の愉快な伝説の中でも、一番意味不明な挙動をしそうな《Dee Kay, Finder of the Lost》を案内人とした私の遊園地を紹介しよう!
1.彼女を知ろう
戦場に出たとき継続的なアドバンテージ源となるアトラクションを設置し、
直接的な勝ち手段であるドレイン能力を備え、
マナファクトのアンタップによる加速と墓地回収までできる、と書いてある。
強すぎる… 見間違いではないだろうか、もう一度確認してみよう
?
一気にどうしようも無くなったぞ
2.遊園地のコンセプトを決めよう
せっかくダイスを振ってもジェネラルが50%で何もしないのはキツすぎる
とはいえ運良く4の目が出て、魔力の櫃やモノリスをアンタップできれば3マナ加速できる爆発力は持っているのは間違いない。
せっかくドレイン能力もついていることだし、
早期に4の目が出ることを祈りながら、デカブツを盤面に投入して、卓をコントロールしながらコンバットと2の目の能力でライフを詰めるデッキにしよう。
ええと、毎ターン1回ダイスを振れて、1/6の確率で1点ドレインが誘発するから、
40点のライフを削りきるために必要なターンは…
240ターン!
無理である。あのエドリックでさえ225分耐久するのが限界だ。
コントロールプランを諦めるとして、ならば一気にダイスを振ることができるカードはないものか…
ありました
3.当園の目玉 《Clown Car》有限お祈りループ
払ったマナの数だけダイスを振ることができる《Clown Car》に240マナをぶっこめば、
2の目がだいたい40回出て勝つことができる。
しかし、当園の経営状況では240マナの一括払いは不可能だ。
なんとか分割払いにしてほしい。
《Clown Car》に投資したマナを取り返し、さらに《Clown Car》本体を使い回す手段があれば…
ありました
《Clown Car》から出たアーティファクトであるロボットトークンを《クラーク族の鉄工所》でマナに還元し、
《Clown Car》自身も墓地に送り《マイアの回収者》で回収、
そして《マイアの回収者》は《Dee Kay》の6の目の能力で回収できる!
ループが成立しているか検証してみよう。
戦場に《マイアの回収者》がいる状態で、《Clown Car》をX=nでキャストすると、
期待値でn/2体のトークンが出る。
《クラーク族の鉄工所》で(《Clown Car》+《マイアの回収者》+n/2体のトークン)×2マナを生むことができるので、n+4マナ発生する。
2マナ使って《マイアの回収者》を出してもn+2マナ残るため、
最初のXが十分であれば、《Clown Car》のXがどんどん大きくなっていく計算だ。
この分割払いを繰り返すうちに2の目が出続けて、
全員のライフを削り切ることができるだろう!
ただし、出目によっては途中で6の目が出ない、もしくは偶数ばかり出てトークンが生成されない場合にストップしてしまう。ここまでやってもX=10くらいの時まではお祈り。
しかも不確定なループのため手順を省略できない。がんばって240回振ろう。
一応リリースノートには「非常に多くのダイスを振る必要がある場合、デジタルで処理することを推奨する」という記述があるため、
腕が疲れたらアプリなどを使用することが可能だ。
4.遊園地のMAP
それでは、完成した遊園地をご覧いただこう。
5.個別カード解説
アトラクションを開く従業員たち
せっかくのアトラクションデッキなので、関係カードはいっぱい入れてあげよう
《最高工匠卿、ウルザ》《煌めくドラゴン》
せっかく開いたアトラクションが棒立ちではもったいない。タップしてマナやリソースに変えてしまおう。これらがいると《Clown Car》を雑にキャストしてロボットをばらまくプレイができるようになる。
アーティファクトサーチ
《Clown Car》コンボのパーツがすべてアーティファクトであり、《Clown Car》をX=0で場に出してもスタートできることから、サーチ呪文は豊富。せっかく開いたアトラクションも容赦なく追加コストにしてしまえ
《砂岩の予言者》《ボーラスの城塞》
コンボパーツが全く足りない時のアーティファクトサーチを腐らせないために、ファクトでリソースを伸ばせるカードとして採用。特に《ボーラスの城塞》は次のファクトサーチで《師範の占い独楽》にアクセスできれば、一気にデッキを掘り進められる。
6.最後に
Unシリーズが黒枠になった記念のデッキを、
「240回以上途切れないことを祈りながらダイスを振り続ける」という、
このジェネラルでしかできない本当に冗談みたいなフィニッシュ手段を搭載して組み上げることができた。
しかも必要なパーツが意図せずJohnny, Combo Playerと共通しているではないか
こんなデッキが存在してしまうのだから、本当にEDHというフォーマットは懐が深い。
今日はここまで。またのご来園をお待ちしております。
正直、アトラクションというギミックを楽しみたいのであれば同期の《Myra the Magnificent》のほうがスマートでおススメだ。
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