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ミッキーマウスの学位〜Micky Mouse degree~

Hello.
British English Learnerのおかゆです。
暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか?
今日は、イギリスの大衆紙「Daily Mail」より気になったワードがあったので調べてみようと思います。

Daily Mail Newsより

「Calls to tell how many 'Micky Mouse' degree graduates get good job」
と題された記事ですが、日本語に訳すと
「どれくらいの'ミッキーマウス'学位卒業生がいい仕事を得ているか伝えるよう呼びかける」
というタイトルです。私は初めて目にした表現だったので、気になって調べてみました。

"Micky Mouse degree"とは

答えから先に言うと、Micky Mouse degreeとはボーダーフリー学部、ボーダーフリー大学のことを指します。
(日本ではネットスラング的に「Fラン大学」と呼ばれています。侮蔑的な意味もあるのですが、一番近い意味だと思います)
つまり、大学に入学させることを目的とした大学のこと。
そこでの学位を取得したことが、必ずしも就職に役立たないことがある学部・大学のことです。

イギリスの大学の成績と就職の関係

イギリスの大学にも日本と同じように成績の概念があります。
主に4つのクラスに分かれていて、いい方から順に
・First class(1st)⇨over 70pt
・Upper second class(2:1, two-one)⇨60-69pt
--------------------------------------------------
・Lower second class(2:2, two-two)⇨50-59pt
・Third class(3rd)⇨40-49pt
となっています。
そして、その成績を以って就職試験に臨むわけです。
もちろん企業は、優秀な学生を採用したいので1st or 2:1の学生を中心に採用します。(ボーダーラインを引いたのはそのため)

Grade Inflation(成績インフレ)

優秀な学生を採用しようと成績で判断した結果、
大学側は、多くの学生に1st or 2:1の成績をつけるようになりました。
そうすると、大学の就職実績としてアピールできますもんね。
これはイギリスでは社会現象となり、Grade Inflation(成績インフレ)と呼ばれています。
日本でも、大学全入時代と揶揄されますよね。
実際に、学生の学習意欲を削がないために教育省が対策を講じています。

成績インフレの結果

企業側も成績だけでは判断できなくなり大学名やその他の条件も含めて総合的に判断するしかありません。
そうして、大学を出たのはいいものの一般的ないい就職先が見つからない事があります。
そうした大学・学部のことを"Micky Mouse Degree"と呼んでいます。

記事の内容

冒頭の記事の話に戻ると、
ミッキーマウスディグリーの大学は、卒業生の就職先を受験生に対して明らかにするべき。と教育省が呼びかけた。
と言う内容でした。
学生は、興味のある分野を学びに行ったとしても、本当に希望する企業に就職できるかはわかりません。
そのミスマッチを解消するために、教育省が呼びかけたみたいですね。

とても面白い表現でしたね。
カナダでは、Bird degreeと言うそうです。
状況としては、日本の大学事情とかなり似ていてすごく調べていて面白かったです。
(もしも由来がわかる方いたらコメントください…!)
それでは、
Thank you for reading!!
See you around, bye!!

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