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B Corpは大企業も、中小企業も

先週、とある団体主催のイベントのため一般公開はされていませんが「大企業もB Corp認証は取得できる!」という趣旨のセミナーがありました。
ある上場企業でB Corpプロジェクトを進めた執行役員の方が、「メリットかんぬんではなく、まずは自分たちの会社を国際基準で測ってみようという思いだった。会社の意思決定、特にスタートアップってロジックだけではないですよね?」とおっしゃっていたのは印象的だった。

他方、社会の「公器」を可視化するサービス・メディアである「coki」に「B Corpこそ、日本の中小企業が取得すべき認証」と題して寄稿させていただいた。

企業行動のインパクトの大きさを経済的価値で見れば、向けられる視線は大企業。そこには更なる価値を生み出すことを求める投資家が存在し、報告義務や規制は大企業に向けられる。
一方で企業の数で言えば圧倒的に中小零細企業が大多数であり、この瞬間もスタートアップが世界のどこかで誕生している。
そしてB Corp認証取得企業は8割が50名未満の会社。規模が小さい会社は規制の対象外、まだ創業して数年だからまずは利益を出すことだけに集中、と甘んじることなく、これまでとは違う何かを世に生み出したいと考える会社たちが、その1つの表現方法としてB Corp認証を選択しているのである。

B Corpを取得している企業を誰でも知っている名前で挙げると、パタゴニア、ダノン、ネスプレッソ・・・あたりで止まってしまい、あとは知る人ぞ知るアパレルブランド・コスメブランドやお酒のメーカーとなってしまうのが、いつも説明していて苦しく、消費者にとって身近な会社がB Corp取ることがB Corpの認知度を上げるには結構手っ取り早いと正直思うし、利益第一にプラスして「ESG」が要求される大企業がB Corpに転換することには相当インパクトがあり、かっこいいと思う。
大企業がB Corpを取得するにはハードルが高い印象だが、質問項目をのぞいてみるとものすごく基準が厳しいとか、数値の準備が大変というわけでもなさそうですね、とよく言われる。B Corpの概念に賛同し、ただのグリーンウォッシュなバッジではなく経営陣も株主も、企業を取り巻く様々な人たちがB Corp的な会社になることに賛同してくれるかどうか、であろう。

それでいてB Corpは、中小・零細企業にだって、会社を整えるにすごく良いフレームワークである。高い基準でありながらある程度のフレキシビリティを持つアセスメントのおいて、自分たちの取り組みやすい形で第一歩を踏み出せるからだ。

欲張りなんだが、大企業も、中小企業も、創業したての、もしくはするつもりのスタートアップも、B Corp目指してみませんか?

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