黒熊小隊

台湾軍(中華民國國軍、Republic of China Armed Forces)を…

黒熊小隊

台湾軍(中華民國國軍、Republic of China Armed Forces)をメインに、陸/海/空自衛隊や他東アジア諸国の軍事組織・装備・動向を解説。日本であまり知られておらず、自分が興味・関心を持った情報をWatch&Shareしていきたいと思います。

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こんにちは、はじめまして!黒熊です。 近年、中国と台湾の対立が深まり台湾海峡の危機レベルが高まる中、台湾を取り巻く安全保障分野での動向に注目が集まっています。 しかしながら、1972年日中国交正常化に伴う日本・台湾間の断交以後、日本と台湾政府当局との間における軍事・防衛・安全保障分野の公式交流は(中国の手前)行われていません。また日本のマスメディア報道で台湾軍(中華民国国軍 R.O.C Armed Forces)の動静が時折報道されますが、同軍の組織や歴史的経緯、軍事装備

    • 黒猫中隊~冷戦&米中関係に翻弄された台湾空軍のアンサング・スコードロン③

      こんにちは、黒熊です。 前回に引き続き、台湾空軍に存在した極秘の偵察飛行部隊「黒猫中隊」について解説します。今回でひとまず完結となります。 ドキュメンタリー映画「疾風魅影 黒猫中隊」と相次ぐ情報公開その後、台湾は1990年に「動員戡乱時期臨時条款」廃止により1948年より続いてきた戒厳令を解除し民主化を促進。「アジアの工場」「四匹の昇竜」(韓国・香港・シンガポールと並ぶ新興工業地域~NIES)と呼称されるなど目ざましい経済発展を遂げました。 一方、1996年台湾総統選挙に

      • 知られざる台湾の軍用鉄道路線とは?②

        こんにちは、黒熊です。 今回は引き続き、台湾軍専用鉄道支線(特種支線)についてお伝えします。 中興二号特種支線この特種支線は集集線・龍泉駅(南投県集集鎮)付近で集集線から分岐し「陸軍兵工整備発展中心」(兵整中心)に引き込まれる路線です。同営区は台湾軍の装甲車両の研究開発や生産、整備、および陸軍の武器装備の整備を担う施設で、整備武器・車両や使用する各種資材の搬出入にこの路線が使用されています。 支線へのアクセス 龍泉駅の南側を走る一般道路「投54線」を西に約200メート

        • 知られざる台湾の軍用鉄道路線とは?①

          こんにちは、黒熊です。 台湾は九州程度の大きさながらも、全島にわたり多様な鉄道網が構築されています。在来線運行を担う台湾鉄路管理局(臺鐵)をはじめ、新幹線を運営する台湾高速鉄道(臺湾高鐵)の他、台北・新北・桃園・台中・高雄の各主要都市には捷運/MRTが運行されています。台湾の鉄道は日本の鉄道愛好家にも慣れ親しまれており、鉄道旅行を題材にした書籍やガイドブックが日本国内でも数多く出版されています。 その台湾の鉄道路線の中には少数の特殊な路線が存在します。中でも稀有な存在が「

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          黒猫中隊~冷戦&米中関係に翻弄された台湾空軍のアンサング・スコードロン②

          こんにちは、黒熊です。 前回に引き続き、台湾空軍に存在した極秘の偵察飛行部隊「黒猫中隊」について解説します。 龍を駆る高空の“黒猫” ~220回のミッション米国より供与された「U-2 ”ドラゴン・レディ”」高高度偵察機は、第8航空大隊 第35中隊・通称「黒猫中隊」に編入。台湾空軍総司令部参謀副長官室(A2)直轄下、米国内で訓練を受けた台湾空軍パイロットが「青天白日」マークを付けた機体に搭乗し、中国本土へのスパイ活動が始まりました。 黒猫中隊による全作戦は「剃刀(かみそり

          黒猫中隊~冷戦&米中関係に翻弄された台湾空軍のアンサング・スコードロン②

          黒猫中隊~冷戦&米中関係に翻弄された台湾空軍のアンサング・スコードロン①

          こんにちは、黒熊です。 今回初回記事を執筆するにあたり、自己紹介を兼ねハンドルネーム「黒熊小隊」の由来である、かつて台湾空軍に存在した極秘部隊「黒猫中隊」(くろねこちゅうたい/こくびょうちゅうたい)について解説していきたいと思います。 因みに、猫好きな私は黒猫(※保護猫)を飼っていることもあり、この部隊名称や部隊章に惹かれ興味持つようになりました。 黒猫中隊とは?「黒猫中隊」の正式名称は中華民国空軍(ROCAF) 第8航空大隊 第35中隊です。この部隊は表向き「空軍気象偵

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