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【必読必須】THE FIRST SLAM DUNKの主人公交代。それでもやっぱり桜木花道が好き!!

まだまだ止まらないスラムダンク 旋風!筆者は応援上映に行ってみたいが、時間と日程がシビアな為未だ行けず(泣)

映画では主人公交代が宮城リョータ(リョーチン)に変更し、何度見ても、新たな発見ができる最高な作品。

しかし、原作を知っているからこそ、
また、原作を知らないからこそ知ってほしい、
旧主人公の『桜木花道』の最高な魅力をぜひ伝えたいと思い、この記事を書こうと思う。

※ここからは映画のネタバレを含めた内容になります。

まず筆者はたまらなく
旧主人公の『桜木花道』が大好きである。

それは当時小学生だった
私におそらく初めて『ダサい』の反対は『最高にかっこいい』を教えてくれたキャラクターである事
なんだと思う。

真ん中桜木花道と桜木軍団

そして、彼の強烈な個性のキャラクターに関わる
それぞれの人間が
バスケットを通し『人』として成長を遂げていく、
胸熱シーンに、【青春】を感じずにはいられない。

スラムダンクはスポーツ漫画の『伝説の金字塔』となったのだが、原作当初はヒットしなかったら、ヤンキー漫画に路線変更する世界線があった為、ラブコメ青春要素から始まる。
その作品の目となる主人公『桜木花道』が、まさかこの後、伝説になっていくとは、その時誰もが想像していなかったと思う。

50人に振られると言う快挙を見せる桜木花道
ビジネスマンで考えれば、
とてもハートの強い営業マンかも知れない(笑)

中学生最後にバスケット部の小田君が
好きと言う事でフラれてしまった桜木花道。
スラムダンクは
このズッコーン!
から始まった。

ちなみに
この小田くんは、
当日、劇場版の映画に登場し、
アニメ版のスラムダンクでも、
原作にないオリジナルストーリーで登場している。

始め桜木がバスケットを始めた事が許せなかったが、
徐々に認めていく。
ちなみに映画やオリジナルドラマ版では、
どうしてこんな奴を好きになったのかという
クズっぷりと、当時の恋愛観が描写されているので
なかなか面白い。

桜木は高校入学後も、
そのフラれた心の傷は癒えず、バスケットアレルギー状態となっていて、似たような言葉にも過剰反応を起こしていたのだが、原作ヒロインの赤木春子からの
伝説の一言
「バスケットはお好きですか?」
に振りかえり、一目惚れをしてしまい、
なんとバスケット部に入部する事を決意する。

このセリフが後に
山王戦で伏線回収されるとてつもなく
大事なシーンの一コマとなった。
ちなみに映画THE FIRST SLAM DANKでも
この回想シーンは描かれていた。

スラムダンクのゴリこと湘北バスケット部の主将
赤木剛憲(赤木晴子の兄)と対決する事になり
何とか入部する事が出来たが、
桜木が初心者扱いされる事を嫌い、
ぶつかりまくっていた。

ダンクの練習はおろか、シュート練習さえ出来ず
基礎ばかり嫌になっていた序盤

ここら辺はコミカルに描かれているのだが、
この2人の掛け合いは筆者も含めかなり好きな人も
いると思われる。
そして、後に2人はお互いを認め合い、
あんな奴いらん!!
っと言っていたゴリは山王戦で覚醒していく
桜木のプレイから、湘北バスケ部の
救世主となった事を認める。
映画ではこのセリフのシーンはないが、
背景に原作序盤の事を知っていると、
このゴリのセリフに桜木に対するゴリの只ならぬ
思いがジワる。

THE FIRST SLAM DANKの映画では
主人公交代により画像左側の
宮城リョータのシュートをフォーカスがあてられる。
この執念のフリースローシーンが
また、たまらなく良い。

そして春子に認められたいが為に
とにかく、自分が目立つ事を中心に考えていた。
これは、ストーリーが全国大会に
行く前まで、はっきりと描写として描かれている。

とにかく派手なプレイで活躍して
ライバルの流川より魅力的な存在になる事が目標

そんな桜木は
最後の山王戦、
安西先生から20点差以上をつけらた
絶望的な状況から
「追い上げの切り札は君だ」
とベンチで告げられ、
初めて彼は、人から必要とされる
存在だと自分の中での確信をする。
そして、上記に画像にもあるが、
泥臭いオフェンスリバウンドを積極的に取りに行き、
自分の為ではなく、チームの為に死力を尽くす。

映画でカットされているセリフシーンの一コマだが、
このセリフを頭の中に入れたまま見ると
彼の魅力は何倍にも倍増される

赤木春子の事が好きで、
バッシュの紐を縛る場所にも
名前を書くくらいチャーミングなヤツだが、
この男が成長していく様子は、
何故か筆者も自分自身に置き換えたくなるようなものを感じていた。

どんどんバスケットにのめり込んでいく。
映画のブザービーターで決めた合宿シュート。
安西先生、桜木軍団、赤木晴子。
桜木が全国で活躍するビジョンを
みんなで成し遂げた。

そして桜木はチームメイトであり
自分の『恋敵』としてのライバル
スーパールーキー流川楓のプレイを、
安西先生からのアドバイスにより、
目で追いかけるようになるまでに成長した。
桜木はプレーヤーとしての流川の実力を
受け入れ始めたのだ。

左側の桜木の表情が全てを物語っている。
一つ一つ繰り出されるプレイの凄さが
わかるようになっている。
山王戦で怪我をして物語は終わっているが、
未だ伏線未回収のシーンである。
今後どのような選手となったのか?
20年以上経っても議論されている。

そして最終山王戦、
精神的にも成長し、
チームの為に自分が出来る事を考え始め、
彼が絶望に打ちひしがれている、
コートメンバーに放った一言。

前代未聞のヤマオーは俺が倒す
宣言を来賓席でかまし、
あわや退場となるギリギリ


20点差以上を考えたら、
追いつけるわけはないと、
誰もが思う状況で、
実績のある湘北のレギュラーメンバーに
さらに言った一言は
とてつもなくシビれる。

「おめーらバスケかぶれの常識はオレには通用しねえ!!
 シロートだからよ!!」
映画のワンシーンはここから
楽曲を作成した10-feetの
たまらなくカッコいいサウンドが流れた

原作を読んでいたら、わかるが、
桜木は素人扱いされるのを最も嫌う。
自分にはバスケットの経験がない。
だから強い相手だったり、レギュラーのメンバーに
必死についてきた。
予選では退場しまくり、
自信を失いつつあるシーンまであった。
素人だから。
初心者だから。
認めたくないない自分の現状を素直に受け止め、
『凍りつく時間を』ぶち壊したのだ。
そしてこの後、怒涛の追い上げをする。

桜木を中心に、
最強山王に立ち向かう。

そんな中彼は大怪我をしてしまう。

作者の井上先生も何の怪我だかわかないが、
大怪我だといっている。
キャラクターが勝手に動きだすとは
まさにこの事だろう。
映画ではこの痛い現状でもコートを何とか
動いていた事に驚かされる。
ただ立っていたわけでもなく、
ピンポイントで動いていたわけでもなかった。

自身でリバウンド王と豪語しているが、
桜木の本当の凄さは、
どんなボールにでも、喰らい付いていく。
そして重要な所で味方のボールに変えてしまうのだ。
そんな彼は実はルーズボール王でもあるとも思う。
体が丈夫であるから、出来る事であるが、
最後にそれが災いとなってしまった。

映画ではモーションキャプチャーで
このシーンも再現されているが、とんでもない
スーパープレイ。
観客まで巻き込んでしまう桜木のプレイに
会場はラストシーンまで一気にヒートアップしていく。
このセリフもカットされているのだが、
ゴリは桜木をこのように見ていた。

この後に
怪我をした状態で、
ゴリが河田兄に競り勝った、
シュートのリバウンドを
とんでもない
高さから直接リングに叩き込む。
題名のSLAM DUNKをぶちかますのだ。

常人離れしたダンクに、
会場全員が度肝を抜かれるが、
ファールの後だった為、ノーカウント。
幻のスーパープレイとなった。

立っているのがやっとになるくらい
追い込まれる。
そしてここでのポイントは
原作で描かれている桜木のこの表情である。

ドラゴンボールの作者の鳥山明先生が、
真似できないと言わせた
井上先生の画力

この後は原作と映画と色濃くリンクしてゆく。
しかし大きく違う点は
今回の主人公宮城リョータの目線か?
旧主人公桜木花道の目線か?

である。
そして桜木の目線でいくと
痛みの中で、過去を思い出して冒頭の赤木晴子の
あのセリフにもどっていく。
「バスケットはお好きですか?」

告白したかと思わせられるこのシーン。
時代背景も含めカットさせれたが、
桜木の最高の伏線回収にはなくなてはならない
名シーン。

本物のバスケット選手となった桜木花道。
今までで一緒にバカやっていた
桜木軍団にもハラをくくって見せた。
桜木の生き様を見せた。
そして、
そんな友達が本気になった時見せた
親友たちの表情。
もう一緒にバカやってた
昔の花道は帰ってこない。
少し寂しいけど、送りだすときはこんな顔をするんだと憶えている。

この名ゼリフは映画でもバッチリとあった。
旧主人公の桜木目線で、
これまでの流れを見ると、
この一言に彼の賭ける思いの深さを感じる。

そして、奇跡の逆点をしたが、
土壇場でエース沢北にまたひっくり返される。
最高潮に達している山王メンバー。

最後まで諦めない桜木は
1人ゴールに向かって走り出す。
伝説のセリフがないシーンが続く。
それに気づいた山王メンバーは桜木を追いかけ
ディフェンスに着く。

そして、流川がゴリから
パスを受け一気にゴールに詰め寄る。
シュート体制に入るが沢北と河田兄の
徹底的なマークで、遮られそうになる。
しかし、流川の目線の先には
フリーになっていた桜木が待っていた。

最後まで冷静にパスを待っている桜木。
映画では、つぶやくように唇だけ動いていた。
流川は初めて自分の意思で桜木にパスを出す。
このシーンは安西先生が、
桜木にジャンプシュートをモノにする為に
提案したシーンであり。
湘北メンバーの個々が成長しなければ
生まれなかった今作最高のバスだったのだ。

桜木は流川のパスを受け取り
リズムよくシュートを打つ。

シュートを放ち弧を描く時に、
時計は0秒となる。
まさか26年後このシーンが全て
無音で表現されるとは思わなかった。
4ヶ月前までバスケットボールを触った事がない
桜木が決めたブザービーターのジャンプシュート。
ダンクで終わるわかりやすい展開ではなく、
最後は極限の状態で決める作品の全てが詰まった
シュートだったのだ。
犬猿の中であった桜木と流川伝説のハイタッチシーン
当時ジャンプでは見開き2ページをまるまる
使われていたのを覚えている。

山王戦の最後に決めたシュートは
流川と桜木なのだが、
原作を読んでいるとお互い絶対に
パスを出さない。
そんな2人が、お互いの実利を認め、
最強山王に勝ったのだ。

死力を尽くした湘北は
この後続く愛和学院にウソのようにボロ負けし、
夏の全国大会はそこで終わる。

桜木は神奈川に戻り1人リハビリ生活に
励む事になる。

ここで、スラムダンク原作は終了するのだが、
あまりにも唐突な連載終了だったため。
ファンとしてはびっくりしてついていけないくらいだった。

何なら週刊少年ジャンプでは第一部完となって
いたので、きっと第二部が何年か後に
はじまるんだろう。

そして桜木が怪我から復活する
ストーリーがまたはじまるのかな??

そんな風に思っていた。

そんな小学生だった私。
いやその時を過ごした私達は26年間待った。
『原作を超える』をスローガンに作られた
THE FIRST SLAM DUNKを。
こんなに待つとは思わなかった。

何なら井上先生が作る映画になると思わなかった。

帰ってきた赤坊主。
君は少年だった、あの頃に、
本物のカッコよさを教えてくれた。
坊主が笑われていたあの時代。

強い者に立ち向かうその姿。

誰もが君のように成長してみたいと憧れた。

今の時代には合っていないかもしれない。
だけど
そのひたむきに真っ直ぐ突き進む
あなたに再びスクリーンで出会えた事が
本当に嬉しい。

もし原作を読んでいなく映画を観ていたら、
ぜひ読んで欲しい。

主人公だった桜木花道の魅力が
そこに存分に詰まっている事を
きっと感じる事が出来るはずだから。