アイナ・ジ・エンド表現者としての覚悟
BiSH解散後初のソロライブを行ったアイナ・ジ・エンド
アイナ・ジ・エンドがBiSH解散後初のソロライブをLINE CUBE SHIBUYAで行いました。BiSH解散後は映画「キリエのうた」に主演し、楽曲も歌いキリエとして様々な場所で歌っていたので、ソロライブが解散後初だとは思っておりませんでした。ライブ会場には「キリエのうた」の岩井俊二監督や音楽プロデューサーでベーシストの亀田誠治さんも足を運んでいたようです。ライブはSHOWをイメージした赤い幕がステージにあり、新たにオーディションで決まったダンサーの華麗なダンスから始まり、アイナの新曲「帆」から始まりました。
BACK TO THE (END) SHOW
セトリ
1.帆2.ZOKIGDOG3.NaNa4.華奢な心5.アイコトバ6.名前のない街7.幻影8.キリエ・憐みの賛歌9.家庭教師10.Red:birthmark11.虹12.あぁ揺れてる13.静的情夜14.彼と私の本棚15.リズム16.ペチカの夜17.StepbyStep(アンコール)18.きえないで19.サボテンガール
新曲の「帆」から始まる強力なラインアップでした。
BiSHに育てられたと語るアイナ
アイナはしきりにBiSHにいたこと、育てられたことをMCで語ります。BiSHという帰る場所があったから、ソロライブにも臨めたのに今は帰る場所がないということを語っていました。それが怖かったりするそうですが、BiSH時代からのファンである清掃員も多数駆け付けたライブはアイナと客席のやり取りがまるでベテランアーチストのように暖かく続きました。BiSHでは6人のメンバーがそれぞれの役割を務め、表現してきたことがソロではアイナとバンドメンバーでやらなくてはいけません。そこでダンサーにアイナの妹であるREIKAとオーディションで選んだメンバーを加え、コーラスに10代からのダンス仲間である「ゆかんぬ」こと今西由夏を加えて、ショーとしての豪華さも加えたロックライブとなりました。
表現者としてのアイナ
シンガーソングライターでもあるアイナ・ジ・エンドは歌に籠めた気持ちを得意のダンスパフォーマンスとブルージーで声量のある歌声で客席に届けます。初期の頃はまだスターでもなく、目標もわからないような藻掻いている若者だったアイナの等身大の歌詞で共感も得ることができたでしょう。しかし東京ドームでパフォーマンスするようなグループメンバーとなり、聴衆の若者とは違った世界を忙しく過ごす中で、「キリエのうた」で俳優に挑戦し、新しい感性を取り入れたアイナの楽曲は敏感なほどに現代の世の中に生きる大衆への生きる希望を詰め込んでいます。人を少しずつ前向きにさせてくれる優しい言葉と音、そして切ないまでのダンスパフォーマンスが世代を超えて疲れた日本に生きる活力を与えてくれるような感じです。表現者として悩みながら楽曲に向き合うアイナ・ジ・エンドの姿とその成果を堪能できるライブに参加できたことをうれしく思います。
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