社会で向き合う生理

女性の生理とは?

女性の排卵や生理出血は「下垂体ホルモン」が周期的に増減することによって、「エストロゲン」や「プロゲステロン」といった女性ホルモンが大きく変動するために起こります。女性ホルモンは肌のツヤや感情にも影響を与えるそうです。女性の排卵を促す下垂体ホルモンは、男性の体では、精巣で「テストステロン」という男性ホルモンを作り出したり、精子を作り出すための命令として働きます。しかし男性ホルモンには1日の中でわずかな変化があるだけだそうです。1981年に男性として初めて?生理用品のCMに出た桑田さん。この頃から40年以上経って未だに男性は女性特有の生理について理解しているとは言えないでしょう。(自分も含めて)

男女差は生理の差

生理を理解しなければ男女差別はなくならないのでは?といつも感じます。世界男女差別ランキング120位の日本。1位はアイスランドだそうです。日本は、中等教育(中学校・高校)、高等教育(大学・大学院)、労働所得、政治家・経営管理職、教授・専門職、国会議員数では、男女間に差が大きいとの評価で世界ランクがいずれも100位以下。その中でも、最も低いのが、国会議員数でも140位、立法者、高官、管理職数で139位、閣僚数で126位という状況です。

生理による男女差について、人間の中にある体格差や身体特徴の差と同様に、人によって個体差があることを理解して社会として取り組む環境ができなければいけないと感じます。

ピルは避妊のためだけの薬ではない

ピルを避妊ためだけの薬だと思っている人はいないでしょうか?中出しした後に女性に「アフターピルあるから安心して」なんて言ってる男性はいないでしょうか?ピルは排卵しなくなるので避妊の効果があることは間違いありません。しかし月経不順の改善、過多月経の改善、月経前の不快症状であるPMS(月経前症候群)、その重症型であるPMDD(月経前不快気分障害)の改善、肌荒れの改善、月経痛の緩和などの効果を求めて服用する人も多いのです。女性アスリートがピルで月経を調整して試合に臨むということは知られていますが、一般女性でも前述の症状の緩和のために服用している方は少なくありません。ですから奥さんや彼女がピルを服用しているからと言って、「浮気をしている」わけではありません。こちらをきちんと理解すべきでしょう。ちなみに国内トップアスリートの月経に関する異常は40%に見られるものの、産婦人科の受診率はわずか26%という低い結果です。また、欧米のトップアスリートでは83%が低用量ピルを利用しているものの、日本のトップアスリートではわずか2%の利用率とのことでした。亡くなった陸上の小出監督は選手の生理を把握してトレーニングメニューを決めていたといいます。生理というものを社会として理解し、対応できるようにしていかなければ男女差別は消えていかないと考えます。

心と身体。生理と、わたし

作家の詢川華子さんが出したテーマ「心と身体。生理と、わたし」。きちんと向き合えていない自分が壮大なテーマで書いちゃいました。書き捨て御免。


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