見出し画像

【時間の味わい】プラスマイナスゼロ

澤村洋兵さん撮影

これまでの出来事を振り返ってみると、うまくいくこと、いかないこと、の繰り返しだった。

何かを足すことで開いていくもの。

何かを引くことで閉じていくもの。

何かを足すことで閉じていくもの。

何かを引くことで開いていくもの。

多少の誤差は、あるかもしれない。

大小取り混ぜてカウントしてみると、意外や意外、プラスマイナスゼロと、言えるかもしれない。(希望的観測に依る)

もし、そうであるなら、それは、何もしなかった「ゼロ」より、ずっと、意味のあるものなんだろう。


時は流れない。

それは、積み重なる。

熟成する程、美味くなるのは、ワインやウィスキーばかりではなくて。

時を上手に重ねてきた人の味も、蒸留酒の様に、味わい深くなっているのだろうか。

「悪いウイスキーというものは存在しない。ただ他のウイスキーよりも味の劣るウイスキーがあるだけだ。」レイモンド・チャンドラー


燃費を気にして、ゆっくり走って(時を重ねて)いれば、遠くまで行けるかもしれないけど。

ただ、それだけでは、スピード感の眩暈を、味わうことのない、旅で終わってしまう。

醸造酒の様に、一定期間、熟成させることも必要な場合があるにせよ、新しい自分(新酒)を味わってみたい。

「酒造りが思うように出来たら楽しみは半減する」株式会社南部美人(岩手県二戸市)/松森淳次氏


どんな酔い方で、よい夜を迎えるかは、いつもの手つかずの朝から始まる。

未来を変える朝だと思えれば、未来から逆算して動いてみる。


それらの時を経て、味わいを増す人生。(経験によって磨かれた知恵)

時に、燃費を気にしない人生。(逆境を知るからこそのやさしさ)

それらすべてが溶けあって、醸し出される味わいの深さ。

生きてきた時間のかけ方に、自分自身の人生を重ねて、どんな味になっているか、テイストしてみると・・・


まだだなって思った(^^;


日々の色んな出来事を、耳を澄ませ、匂いを感じ、見て、味わい、触れてみる。

大切なのは、美しさ、静けさ、懐かしさと、それらと反する感情の何れをも纏めあげれる特別な感応を育む自分という存在の程度。

もっと、よくかき混ぜて、時間をかけて、味わえ、色んな感情を。


「美しい静けさはあり懐かしさかもしれないといいて頷く」
(𠮷野裕之『𠮷野裕之歌集』より)


【参考記事】


この記事が参加している募集

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?