見出し画像

イチローはイップスだった?

イチローといえば、言わずもがな、
走攻守揃ったスーパースターですが、
そんなイチロー選手もかつてイップスだったと告白しています。

そこで今回は、イチローのイップスについて考察していこうと思います。

イチローがイップスを告白したのは、
2016年3月15日放送の報道ステーションにおける、
当時解説者の稲葉氏との対談の最中です。

違法ですのでオススメはしませんが、
動画視聴サイトで探せば出てくるようです。

イップスを告白している部分の記事があったので引用します。


当時、私も何気なく観ていたので突然の告白に驚きました。

どのような症状であったかなどの詳細は語られていませんが、
イップスであったとはっきりと語っています。

このインタビューから学べる事は数多くあります。

イチローでもイップスになる

さて、順番に解説していきましょう。

完璧超人のように思えるイチローでも、
イップスになってしまうんです。

我々のようなイチローと比較することもおこがましい人間が、
イップスになってしまうのも仕方がないことなんです。

イチローのように真面目で、センスがあり、
練習量が世界トップレベルの人でもイップスになるんです。

私にはイチローのメンタルが他の人と比べて弱いとは到底思えません。

それでもイップスに陥り、そして治す事ができなかったんです。

今、イップスで悩んでいる方も気を落とす必要などありません。

イチローでもイップスは苦しい

イチローでもイップスに苦しむんです。

野球人生で一番のスランプとまで言っています。

打てない時期など様々な経験をしているはずのイチローが、
一番苦しかったのがイップスだと言っているんです。

しんどい経験だったと吐露しています。

WBCでは全国民が期待するなか、思うような結果が出ない経験をし、
「野球人生が全てを打ち消してしまうかもしれない」とまで言っています。それほどまでに追い込まれた経験があるにも関わらず、
それよりもイップスが辛かったと語っているんです。

イップスは本当に辛いものです。

なった人にしかこの苦しみは分からないかもしれません。

でも、イチローも苦しむんです。

あなたが苦しむのも当たり前です。

辛いのも、逃げ出したくなるのも、
ボールを握りたくなくなるのも当たり前です。

イチローですら、最も辛い経験だったと言っているのですから。

プロでもイップスを治せる指導者やスタッフがいない

イチローがイップスであった当時の所属チームは、
愛工大名電高校とオリックスです。

愛工大名電が当時から甲子園常連の名門であったことはもちろん、
オリックスは当時優勝しています。
1995年にリーグ優勝
1996年には日本シリーズ制覇も成し遂げています。

そんな日本最高のチームに所属していたにも関わらず、
イップスを治すことができていません。

プロで優勝するチームにいたのに周りに治せる人がいなかったのです。

当時からスーパースターのイチローの頼みであれば、
たとえ敵チームでも指導を断ることなどしないはずです。

指導者やスタッフの知り合いなど、ありとあらゆる人脈を探しても、
イップスを治せる人がいなかったと考えられます。

これが実状です。

今でも、イップスに悩むプロ野球選手が数多くいますので、
当時と状況は殆ど変わっていないと考えられます。

本当にイップスを治せる人は世界中でほんの数人だと思います。

私は微力ながらイップスの治療をできる人を増やしていければと思います。

イチローでも直し方の説明ができない

イチローがどうやって克服したのかを聞かれた際に、
「センスです」と答えています。

ただし、これは正確な回答ではありません。

おそらく一般の視聴者相手に説明しても、
伝わらないから省略するためのリップサービスを兼ねていると思います。

当然イチローは様々な試行錯誤を繰り返し、克服したことでしょう。

センスだけで治るようなものであれば、
イチローがそもそもイップスになること自体がおかしいはずです。

そして、センスだけで治るような浅い困難の事を
人生最大のスランプに選ぶとは到底思えません。

しかし、実際のところ、うまく説明ができないのかもしれません。

何故なら説明する必要が無いからです。

イチローは当時選手でした。

選手であれば、克服したという結果が重要であり、
どのように克服したかはあまり意味がありません。

真相はイチローにしかわかりませんが、
額面通りに受け取るべきではない発言を好む
イチローらしいコメントのひとつといった所でしょうか

イチローでもイップスのトリガーと原因が区別できない

イチローもイップスの原因がメンタルであるかのように語っています。

イチローが高校2年生の時に、3年生の先輩に投げるプレッシャーによって、
イップスになったと言っています。

たしかに、イチローの場合もイップスのトリガーはプレッシャーでしょう。

しかし、これまで何度も言っているように、
イップスの原因は力の調節です。

トリガーと原因の違いが分からない方は過去の記事を読んでみて下さい。

このように、イチローほどの頭脳明晰な方でも、
トリガーと原因は混同しやすい問題です。

トリガーが分かりやすいからこそ、
原因が分かりにくくなるのかもしれません。

イチローでも混同しているんですから、
皆さんがこれまで混同していたのも無理はありません。

イチローはそれこそ抜群のセンス、血の滲むような努力、
並外れた思考力と直感などすべてに秀でたスーパーマンですので、
トリガーと課題を混同しても克服できたのでしょう。

しかし通常、混同した状態でイップスを克服することは困難です。

皆さんは正しくトリガーと課題を分けて考えられるようにしましょう。

イチローのイップス克服法

さて、イチローがイップスであり、それを克服したことはわかりましたが、
一体どのように克服したのでしょうか。

イチローのイップス克服練習の一つを発見したので、
皆さんにご紹介致します。

それは、変化球です。

変化球と言っても打つのではありません。

変化球を投げるのです。

実際に記事にもなっており、私もこれで変化球を投げることを知りました。

ここでも「遊んでいるだけ」と言っていますが、
イチローが意味もなく毎日行っている訳が無いですよね。

イチローといえば背面キャッチが有名ですが、
あれも年間数回はフライを取る前に目を切ってしまう事があり、
目を切ってしまっても取れるようにするための練習であると語っています。

遊んでいるように見えて、全てが理にかなっている。

野球と真摯に向き合うイチローらしいエピソードです。

しかし、2014年の当時カーブを投げる意味がわかりませんでした。

何故なら、イチローがイップス経験者と知るのは、
2016年と2年後だったからです。

2016年にイップス経験者と知り、初めてピンときました。

さて、それでは変化球とイップス克服になんの意味があるのでしょうか。

イップスとは、小手先で力の調整をする事であり、
逆に克服法は、しっかりと腕を振って遅い球を投げる事と
何度も説明してきました。

変化球とはまさに、しっかりと腕を振って遅い球を投げる事です。

腕の振りが緩い変化球は打者にバレて打たれる良くない投球です。

つまり、良い変化球が投げれるようになれば、
しっかりと腕を振って遅い球が投げれるようになるということです。

小手先の力の調整ではなく、腕を振っているので、
イップスにはなり得ません。

もちろん、送球で変化球を投げられてしまうと相手が取れません。

イチローは腕を振って遅い球を投げる感覚を身につけるために、
変化球の練習をしていたと考えられます。

そして、類まれなセンスで、
変化球のエッセンスを送球に活かしたのでしょう。

私は、変化球でイップスの治療をしたことはありません。

チェンジアップ系統であれば送球に活かせそうな気がしますが、
実際にやったことが無いので、強くオススメすることはできません。

投手であってもイップスの方は多くいますし、
変化球を送球に活かすというのは、そう簡単なことでは無いと思います。

何より、その発想に至る頭のよさ

やはり、イチロー恐るべしと言ったところです。

ここまで、イチローのイップスについて書いてきましたが、
私は全くイチローのファンではありません。

超一流の選手であったことは間違いありませんし、
日本が世界に誇るスーパースターであり、
人としての魅力は感じるのですが、
そこまで興味がないといったところです。

最後にここまでイチローの敬称を省略してきましたが、
文章が読みづらくなるからです。他意はありません。
イチローさんすみません。

それでは今日もよいBaseball Lifeをお送り下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?