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#時代を超えて愛されたお店


電気ブラント生ビールの写真を載せようと思ったけど、神谷バーの外観の写真にしました。浅草ビール工房にも行きたかったけど人が多かったのと、時間がなかったため断念。次回の楽しみに。

時代を超えて愛されたお店

 浅草の中心、浅草一丁目一番一号に神谷バーはある。創業は明治十三年、時代が移り変わっても、庶民の社交場として多くの人に愛されてきた。

 神谷バーと言えば、電気ブランと名付けられたカクテルが有名である。明治二十六年に誕生したこのカクテルは、ブランデーをベースにジン、ワイン、キュラソー、薬草などがブレンドされている。「ブラン」はベースのブランデーから、そして「電気」は明治時代、まだ目新しかった電気から名付けられている。目新しいものといえば、「電気〇〇〇」と名付けられていた時代である。当時の電気ブランはアルコール度数が45%と強く、その強さも電気のイメージとぴったりだったのではないだろうか。現在の電気ブランはアルコール度数が30%、電気ブラン〈オールド〉は40%、と当時よりは低い。これも時代の移り変わりだろうか。ただ、温もりを感じる琥珀色、薬草系の味わいと優しい甘みは昔と変わっていないという。

 先日、親友に子供が生まれたため家族で東京へ行った際、かねてから行きたかった神谷バーを訪れた。想像するバーとは異なり、ビアホールっぽい店内は日曜日の夕方だというのに満員だった。2階のレストランカミヤに入るも満員。しばらく待って店内に入ると電気ブランとアサヒ生ビールを頼んだ。交互に飲むのがカミヤ流らしい。こちらも店内はとてもにぎわっており、家族連れやデート中のカップルが多かった。隣の席はテニスサークルの仲間同士っぽい。百年以上の歴史の中で、どれ程多くの人がこのお店に来たのだろうか。電気ブランと同様、多くの人に愛された温もりあるお店だった。

◆プロフィール
 黒瀬稜太(くろせ りょうた)
 中津市在住。1991年生まれ。「今日もお酒日和」を執筆して1年が経つ。メディアプラットフォーム「note」にて過去作やその他記事を掲載。

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