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noteで面白かった話

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noteの中で良いなあと思った作品をまとめます。
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なぜ、あの飲食店本を読みたくなるのか(その4)人生のセーフティーネットとしての飲食店

なぜ、あの飲食店本を読みたくなるのか(その4)人生のセーフティーネットとしての飲食店

ライターは妄想をよくする職種だ。しないよというライターもいると思うけれど、僕はする。

妄想といってもあらぬことではなく、たまたま目に入った何かについて、その「何か」が持っているヒストリーや現在、あるいは未来を勝手に妄想するのだ。

店をやるという選択肢が人生にあってもいいのかもしれない。そんな気になるbar bossa林さんの売れてる新刊『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』をめぐるインタビュー

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南青山の児童相談所騒動に決定的に足りないもの

南青山の児童相談所騒動に決定的に足りないもの

小さいころ、児童相談所に連れて行かれたことがある。妻以外の誰かにはじめて打ち明ける話だけど。

例の南青山の騒動で、利用者(と言っていいのかわからないけど便宜上)の子供の側からの声がほとんどないのが気になった。

もちろん当事者の子供が声を上げることなんて難しいし、自分がそうだったときのことを思い返しても、周りの子も大人たちも多くの人は児童相談所とは無縁に生きていて、その空気感は誰もわからないのが

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あの夏の指先 #ファーストデートの思い出

あの夏の指先 #ファーストデートの思い出

僕が初めて、旦那さんのいる女性とデートしたときのことだ。

あ、一応先に書いておくとべつに不倫とかそういう大人の要素はミリも出てきません。

西暦が2000年代に変わっても、まだ世の中には90年代後半の重たく冷ややかな空気が流れ込んでいた時代。

宇多田ヒカルが『Wait & See~リスク~』のMVで早朝の渋谷を奇妙な空飛ぶバイクで疾走していたことを思い出す。あの空気感。

僕はライターをしなが

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小人ビール

小人ビール

「よく降りますね」

日比谷公園の庭園脇にあるカフェで雨宿りしながらビールを飲んでいたら、小人が僕に話しかけてきた。

新幹線に乗るまでに時間があったので、ふと思い立ってやってきたのだ。
官庁街の無機質な空気の壁に囲まれているせいなのか、意外なほど公園の樹々の紅葉に情緒がある。

降ったり止んだりの秋雨続きで、公園を歩く人は少ない。

いつの間にか僕のテーブルにちょこんと飛び乗った小人をちらっと見

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なぜ京急は攻めてるのか?

なぜ京急は攻めてるのか?

今年、鉄道界隈をざわつかせた出来事の一つが京急の車輌全面塗装復活。興味ない人(ほとんどだと思うけど)には何が何やらな話だけど。
 
えーっと、ほら最近の電車ってだいたいシルバー(銀色)じゃないですか。あれはアルミとかステンレス製の車体の素材がほぼそのままだからです。塗装はしてなくて、色のついたフィルムを貼ってるのがほとんど。ラッピングしてるようなものですね。
  
       ・
  
昔の電車

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Google ドキュメントの音声入力で文字起こしを試してみたら、一石三鳥かもしれんと思いました(感想)

文字起こしが嫌いです。正直に言うと、苦手です。音声を聞きながら正確にスピーディーに打ち込んでいくのが不得意なんです。

取材は楽しくて好きな時間だけど、そのときにとった素材(声)を起こす時間が苦痛。重い腰を上げなければ着手できない、と言ってもいいくらいかもです(情けない人間です)。

1時間以内の音声ならまだ耐えられても、それ以上になるとぐったりします。すごく集中するため、一の腕と肩、目が固まって

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覆面先輩ライターに聞いた!お金がもらえる文章を書くために必要なこと(1)

覆面先輩ライターに聞いた!お金がもらえる文章を書くために必要なこと(1)

某社の編集者たち(※コルクラボの愉快な仲間たち)が会社の垣根を超えて活動する「覆面編集者プロジェクト」では、作家志望者の方に役立つ情報を定期的にお届けします!

今回は「覆面先輩ライターに聞いた!お金がもらえる文章を書くために必要なこと」です!

ライターの仕事は小説を書く、ということにも役にたつ部分があるかも?ということで、私、覆面新人ライターSMが、覆面先輩ライターNにライターで食べていけるに

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「どんなライターと仕事したい?」と聞かれたとき、編集者の僕が答えていること。/書かないよりは、まし。16

「どんなライターと仕事したい?」と聞かれたとき、編集者の僕が答えていること。/書かないよりは、まし。16

1月もすでに半分ほど過ぎてしまいましたが、本年初のnoteの投稿になります。今年もよろしくお願いいたします。
早速ですが、最近、ライター志望の方の前でセミナーをしたり、あるいはライターの卵みたいな方と飲む機会がちょくちょくあって、そのつど「どんなライターと仕事がしたいですか?」「良いライターとはどんな人ですか?」という質問をされるんです。

正直、普段はそんなことをあまり意識していません。
僕がラ

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食べログの答え合わせをやめたら楽になった話

食べログの答え合わせをやめたら楽になった話

「九州の食材に助けられてます」

博多西中洲で出会った店のご主人の言葉。この店、かなりのレベルの高さで何が出てきてもおいしいんだけど、こういうことがさらっとナチュラルに言えてしまう。かっこいいよ。

朝倉の農家さんでその日に採れた野菜。鬼のおいしさと量で攻めてくる関さば。シメと呼ぶには贅沢過ぎる棚田米の大きなおにぎり……。
思い出すぎて今すぐまた食べに行きたいレベル。

             

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