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「アツい仕事」

コスパとかタイパとかがこれほど重視されるようになったのはいつ頃からだったでしょう。

新入社員のころの会議を思い出すと、コスパもタイパも念頭になく、議事がダラダラと進んでいました。今なら「議案整理してから招集しろ!」と怒られると思います。
さらに、会議前にお茶と灰皿を準備しなければならず、喫煙者がいつも座る場所を配慮して灰皿を置くことができたり、会議を邪魔することなく、絶妙な温度のお茶を出せることが、「優秀な若手」の1つの条件でした。

今は、コスパもタイパも常識となりました。
ある会議で、「え?○○円で××個?、それはすごくおいしい話だけどだいじょうぶ?」と確認すると、「ええ、そうなんですよ、すごくアツいですよね」との返事。そんなに先方が熱心なのかと思って聞いていたら、どうも違うのです。
コスパがいいことを、若い人は「アツい」と言うようなのです。
X(旧Twitter)でも確認できました。
「アツい仕事」というのは、拘束時間が短くて、ぱっとたくさんの報酬を受け取ることができる仕事だそうです。けっして熱血社長が率いる職場ではありません。
「うわー、この商品値下がりしてる!アツいね!買いだよ」のような使い方もできるとのことです。

クールが褒め言葉というのは、すっかり慣れましたが、「アツい」にこんな使い方が生まれていたなんて…。
温度表現も侮れません。

追伸:ちなみに、「おいしい仕事」という表現は、理解はできるが、使わないと若手が言っていました。もうすぐ通じなくなるかもしれません。