見出し画像

普段着の京都(8)

五月晴れ。外出しないのはあまりにもったいないと思うのだが、ゴールデンウィークで、どこに行っても大混雑だろうと思うと、ついつい籠ってしまいがち。

花の季節で言うと、そろそろ藤も終わり、水生植物が咲き始めている。春から夏へと移り変わる日差しの中で、カキツバタを見るのもいい。

山科にある勧修寺へ。
通称名は「かんしゅうじ」だが、正式名称は「かじゅうじ」である。
醍醐天皇の勅願寺として創建され、かつては門跡寺院であった。瓦には門跡寺院の証である菊の紋章が入っている。

駐車場に車は他になく、ここが駐車場で間違っていないか不安になる。魅力的な庭を拝見できるのだが、あまり知られてはいない。

青紅葉と氷室池の水生植物を、ゆっくりと散策しながら満喫した。

青空に芝生の緑が生き生きと
まだ少し早かったが、咲き始めていた
お寺の水蓮は何か特別感がある
黄門様寄進の灯籠

この欄干の曲線は、曲げたのではなく、この形に切り出されたものとのこと

氷室池の周りは、かつては一周できたのだが、今回伺うと、危険があるので行かないほうがいい、という趣旨の案内が出ていた。無理はせず、半周だけして、水生植物とトンボたちを楽しんだ。
滞在中、すれ違ったのはわずかに5組程度。1人で静かに水面を見つめる男性もあった。
オーバーツーリズムに悩む日々だが、静かに時間を過ごせるお寺が、京都にはまだある。