見出し画像

急変時・トラブル対応 1)血圧低下

ばじる🍃です。宜しくお願い致します。

今回からは、急変時・トラブル対応編に入っていきますー。

前回までは、主にシャント、穿刺トラブルについてあげさせていただきました。ここからは、主に急変時などのトラブルや、出血しちゃったとき、後は、アラーム対応について以下のような内容で、進めさせていただきたいと思います。

1)血圧低下
2)出血 
3)アラーム対応 

今回はまずは急変時などの対応として1)の、【血圧低下】について、進めさせていただきます。

血圧が低下した際、あなたはどんな対応を思い浮かべますか?血圧が低下。。その時の下がり方にもよりますよね、徐々に下がってきた場合、急に下がってしまった場合、、、そして経過中のいつ頃に下がるのか。開始直後なのか、中盤からなのか、後半なのか。

また、患者さん個々によってパターンといったものがあって、対応の仕方や順番も変わってくるかと思いますし、一概にコレとコレです、なんては言えないかなぁと思います。

ただ、一般的にされている内容というものがありますよね。これからいくつか挙げさせていただきますね。

🍅まずはバイタルを確認し、症状の有無などを確認する。

血圧が下がると、あくびや気分不快、発汗や腹痛などの症状がでてくることが多いので、まずはそういった患者さんの症状だったり状態を確認します。

脈拍が上昇する場合もあります。

一方で、中には症状がまったくない方もいて、糖尿病性腎症の方などで多いです。

🍅除水速度設定の検討

大きく下がっていたり、症状が出ていたりすれば、一旦除水を停止し、少し様子見ることもありますし、少しづつ下がってきていて、でもまだ症状などはなく、、といった場合は、半分程度に下げて、上がってくるのを待ったりすることもあります。

最近では、装置の方でもPRRが出てくるものもあったり、BV計で循環血液量の変化率などがわかるものもあったりしますので、そういっだのをイチ指標にしてみても良いのかと思います。

🍅下肢挙上

足を上げる。これは足の方にいっている血液を心臓のほうに戻してあげることで、血圧を維持させようといった目的でされていることが多いです。しかし、これにはさまざまな意見があり、例えば足病変がある患者様に足をあげることはよくないとされていることもありますし、そもそも足を上げることはあまりよくないといった意見もあり、施設はその人それぞれのお考えにもよるのかなと思います。また、心臓カテーテル検査やPCI治療後に透析を行う場合は、鼠蹊部の動脈に太い管が入っていた、もしくは入っていることもあり、足を上げられないことが多いです。

🍅補液投与

生食もしくは、オンラインなどをされていれば透析液補液を行います。血圧が大きく下がってしまっているときは、200mlなどを比較的急速に補液することも多いです。しかし、体重の増えが多すぎる場合など、これ以上ボリュームが増えてしまう場合はちょっと考えものかもしれません。

🍅薬剤投与

❶高浸透圧なものを投与

血管内に引き込むため、10%NaClなどの浸透圧が高いものを投与したりします。しかし、濃厚食塩液なので、特に透析後半に投与してしまったりすると、除去しきれず、血液中の浸透圧が濃いままとなってしまうため(高Na)、そのせいで次回透析までの体重の増えがさらに増えてしまったりすることもあり、要注意です。

❷昇圧剤

いくつかの作用が違う薬剤があります。透析開始前から予防的に内服したり、透析中に投与したりします。

💊心臓の収縮力を増加させ全身への血液量を増やすことで、血圧を上昇させるもの。

例)エホチール

💊末梢血管を収縮させることで血圧を上昇させるもの。

例)メトリジン、ネオシネジン

💊心臓の心拍出量と血管収縮作用により血圧を上昇させるもの。

例)リズミック


以上のような薬剤があります。

また、普段から降圧剤を内服されていて、その作用が残ってしまっている場合で血圧が低い、もしくは低下してしまう場合もあります。そういったときは、担当医師へ上申の上、降圧剤の内服量もしくは、種類などを変更したりすることもあります。


血圧低下時の対応。いかがでしたでしょうか。

まずは、その血圧低下の状態にどれだけ緊急性があるかを見極めて、それに対してスムーズに対処することが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました🍃


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?