フォームづくりのことです。上手く説明できないと思いますが、何か書いてみます。 ちゃんと屈撓して、柔らかくいい動きの時、手綱を親指と人差し指でつまむだけの強さで乗れることがあります。馬が屈撓しているとき、下の人には、かなり強く引いているように見えるらしい。「そんなことないよ、ほら」と手綱をつまんで乗って見せます。 それで、ここからなんですが、私はハミ受けとフォームづくりは分けて考えると以前説明しました。ハミ受けは馬との会話が成立している状態で、フォームづくりはその一環。「
一度乗るとまた乗りたくなります。先日のように、馬が風呂あがり状態になるとなおさらです。もう馬が可愛くてたまりません。 乗っている時、スタッフの方から「騎座はどうしてるんですか?」と聞かれました。70年も乗っていると、自分がやっていることは分かりません。聞かれて初めて確認します。 「どうしているかなあ?」 特別何もしていませんでした。リラックスして座っているだけ。勿論バランスを崩したときは何かをして元に戻すと思います。大きく崩れることも無いので、ただ座っているだけだと思い
昨日馬に乗りました。ライディングヒルズ静内の大柄な馬。 装鞍が嫌いらしく噛む真似をしたり、ハミを着ける時頭を高くしてました。乗って前への合図をしても歩いてくれません。 「ああ可哀そうに。辛い思いをしてるんだね」 長手綱で常歩。時々手綱をぐっと引いてきます。 「口もいじめられたんだね。大丈夫、今治してあげるから」 一定の圧で神のこぶしです。引いて来ても抵抗せずに付き合います。 神のこぶしを試してみましたか? 10回ほど大柄くんに付き合った後、ぐっと来たら拳を握って抵
学生馬術部の練習で、もう一つ気になったこと。 拳の位置。 「拳を下げろ」と相当言われるのだろう。私の学生時代もそうだった。 「拳を下げろ、身体を起こせ」と毎日毎日言われた。無理。 当然固くなる。拳を下げて、身体を起こすことは出来ない。何故そんなことばかり要求したんでしょう。勿論、私も長年そう教えていました。 愚かなことです。何も分からずやってることが多すぎる。 現代の学生も同じ間違いを犯している。何故?指導者と言われる人の責任です。まず研究しない。人の話を聞かない。
先日の大学馬術部の練習で気になったこと。 馬がカリカリし落ち着かない。人も固く、人馬がギクシャクしている。 何故? 推進に問題ありと見た。残念ながら声掛けの機会がなかったので修正できなかった。後輩とは言え勝手に声を掛けない。私の鉄則。 推進は何のためにするのか?馬に前進気勢を起こしてもらうため。 前進気勢を起こしてもらえるなら何でもいい。一律に考えないこと。 息子が4歳の頃の話。ある乗馬施設で。大人が腹を蹴っても歩かない馬がいた。安全だと思い息子を乗せた。馬はゆ
内方姿勢 「馬の言葉に耳を傾けて」を改めて読みました。全部書いてあります。 内方姿勢は、馬の顔を進行方向に向けるだけ。その為には、何よりまず、外方手綱を弛める。絶対です。 「聞いてないよ」。異論があるでしょう? まあやってみて下さい。前提条件として、両方のハミを均等に受ける。そこから、手綱を弛めると、馬は口を前に出します。また、そのように調教します。是非やってみて下さい。 結論。1年生から4年生まで、経験者も未経験者も混じって、同じ課題を同じように実施。丁寧に丁寧に
大学馬術部指導 11日は見学。去年の10月以来なので少しでも予備知識が欲しかった。 部は去年、総合競技団体で全国3位。凄い成績。でも疑問符。??? 人馬とも固い。馬はイライラし、騎手は抑えねばと必死。皆、同じような乗り方。学生くんたちは疑問がないらしく、深刻な様子はない。 この日は頼まれていないので、声掛けは最低限にした。我慢、我慢。 徘徊中の変なおじいちゃんと思われたかも。 大学指導では部班をして欲しいと主将から頼まれていた。 悩みに悩み、基礎基本に徹すること
「怒らないスポーツ指導」 月刊誌に出ている。怒られて(時には暴力まで)育てられた子供は伸びないそうだ。大人の顔色をうかがうだけで、自主性、能動性、協調性などが破壊されている。競技を好きになれないらしい。 起こるのは、監督とかコーチの能力の無さ、手抜きだそうだ。 全面的に賛成。 今の私は怒らない。以前は怒るのがが良いと思っていた。他にやり方を知らなかった。鬼と言われるのが快感だった。 三木田乗馬学校を始めて、お客様を指導するようになって、怒れなくなった。だってお金を頂
乗馬施設からも指導依頼がきました。 スタッフの指導をして欲しいそうです。場長さんも指導を受けたいとのこと。素晴らしい。こんなことは初めてです。私は大嫌いな人にも教えてもらいました。上手になりたいから。そうでなきゃと思います。 学生たちも同じですが、教えてもらう時は、全部「はい」で行く。自分の知識や馬歴で邪魔しないことです。 「そんなこと聞いたことない」と、拒絶しないこと。初めて聞くことだからこそ、そこに宝物が潜んでいるかも知れない。 集中して真剣な態度で教えを受けてい
私は75歳です。大学馬術部指導の要請がありました。全員孫世代です。 私が馬術部員だったのは半世紀以上前です。大昔。若者たちにすれば私なんか化石のようなものでしょうね。テルノザウルス。私も一応学生日本一になりました。だからと言ってその頃の価値観で押すのは下手。受け入れてもらえるはずがない。教え方もしっかり研究しなきゃ。 馬歴は70年越え。指導歴は55年。大ベテランです。 私の教え方。 まず、一人一人の名前を覚える。漢字でどう書くかを聞く。例えばオオタニなら、あの大谷と
内方姿勢 私が言う内方姿勢に不満でしょう? 「顔を進行方向に向けるだけ」って。それで馬は内方姿勢になるのか? なるんです。 馬が歩いているのを上から見て下さい。引手を長くした曳馬がいいです。 円運動に入ると綺麗な内方姿勢を取ります。何故? それが自然だから。誰かが内方姿勢と言ったんでしょうね。 そこから「内方脚の位置、外方脚の位置、腰はどう・・・」と人工的になってしまった。それで、輪線運動に入ると身体が固まってしまう。 馬を内方姿勢にしなきゃ。内方脚で馬を外へ押
調教と部班について 調教は難しいと言う。言われている。何が難しいのだろう? そもそも、調教って馬に何を教えるのだろう???? 良い馬をつくる。良い馬って?どんな馬がいいのか? 私論 乗りやすい馬。前へでる、止まる、曲がる。障害に向けたら飛ぶ。 これでどうでしょう?あとはどの程度を求めるかです。 5月に学生馬術部の指導に行きます。学生から頼まれました。 部班を教えてほしいと言われてます。得意中の得意。 まず号令のかけ方。声出しから始めます。大きく歯切れよく。
馬術は馬と人の共同作業。初期の練習からそこを意識したいですね。 ミューゼラーには、姿勢、感覚、作用を意識することとある。 とかく練習となると、騎手の姿勢の矯正が重視されるが、同時に扶助を覚え、感覚することも覚えなければならない。 私のレッスンは、まず、常歩の観察から始める。曳馬で常歩をしてもらい、四肢の動きと、身体の動きを見る。常歩の四肢の着地順、言えますか? 左後肢、左前肢、右後肢、右前肢です。 後肢が後ろから前へ移動する時、つまり肢が浮いている時、腰が沈みます
子供の頃から馬に乗っていた。鞍は無い。小学6年生の時の火事で焼けてしまった。確か本に書きましたね。焼け残った鐙金で南京袋の鞍を作った。 いつも裸馬だった。裸馬で駈歩までやる。 勿論馬術なんか知らない。馬術と言う単語さえ知らない。 バランスで乗るんだと言われなくても、バランスをとらなきゃ落ちてしまう。鐙がないから、どうしたって足で腹を巻いて縋り付く。 大学に行き初めて馬術を知った。足で腹を巻いちゃいけないらしい。と言われても、子供の頃からの我流はそう簡単に直せない。鞍
嬉しいお知らせ 馬事公苑のメインホールに私の本が展示されているそうです。しかも、あのミューゼラーと並んで。嬉しいです。皆さんどうぞ読んでください。 とかく馬術の本は難解。私は可能なかぎり易しく書きました。乗馬をしない人からも好評をいただきました。易しいからと言って油断しないで下さい。読んで実践していたただければ、必ず上手になります。 5月、出張指導します。呼んで頂きました。楽しみです。 どうぞ呼んでください。本を読むだけで上手になるのですから、直接習ったらどんなに上
ちょっとお休み。 「拳をさげろ」「体を起こせ」「脚を引け」 昔の練習風景です。注意ではなく怒声。そして「腹を蹴れ」。 無理なことばかり。拳を下げて身体を起こすのは無理。脚を後ろに引いて身体を起こすのは無理。常時腹を蹴ってリラックスは無理。 ミューゼラーには良い姿勢の条件が書いてあるが、まず、姿勢の矯正はダメと書いてある。これを読んで「先輩の言うことを鵜呑みにしちゃダメ」と決めました。大学2年生でした。何しろ手本がない。今のように、映像がない。せいぜい写真。だから大会に