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お世話になった先輩へ感謝のプレゼント

会社に所属していると、出会いもあれば別れもありますよね。

私はどちらかというと、出会いよりも別れのほうに気合を入れがちかもしれません。
というのも、別れの時にはその人との積み重ねた思い出があるからです。

今までの感謝の言葉や、気持ちを込めたプレゼントをして少しでも恩返ししたいと考えてしまいます。

今回は転職前の会社でお世話になった先輩へプレゼントしたお話です。

私が会社に入社して1年目のことでした。
運悪く、誰も行きたくない"軍隊"と呼ばれる部署へ配属になってしまい、精神的に不安定だった時に支えてくれたのがT先輩でした。

その時にあったエピソードは下記記事に一部記載していますので興味がありましたら読んでみてください。

私は1つ1つの仕事を理解しながら進めたいタイプの性格なのですが、社会人1年目からやろうとすると、1つの作業に膨大な時間がかかってしまい、直属の上司によく注意されていました。

「え?昨日お願いした内容、まだできてないの?」
「エラーになっていて原因がわからないです。」
「エラーになってて進められないの?」
エラーは無視してもいいかもしれないのですが、放置して後で影響があると手戻りになりそうなので調べてました。」
「ふーん。」

先輩としてはエラーは無視して、とりあえず目的を達成して欲しかったのだと思います。
直属の上司と折り合いがつかない様子を後ろでT先輩が観察していました。

配属から1ヶ月後ぐらいだったと思います。
T先輩が声をかけてくれました。

「ばーこし、どうよ?元気?w」

全く元気じゃありませんでした笑
精神的に参ってるせいか、せっかく声をかけてくれたのにもっと早く声をかけてほしかった。と内心思ってしまいました。
なかなか荒んでしまってます。

「今日から新しい取り組みをやってみたいと思っててさ。」

もうキャパオーバーに近かったので、新しい取り組みと聞いただけでめまいがします。

「ばーこしのタスク状況を整理したいんだよね。今日から、どの仕事にどれぐらい時間がかかったのか定時前に俺に送ってくれる?」
「ありがとうございます。ちょっとイメージがつかないのですが、これってどういう意味があるんですか?」

するとT先輩は教えてくれました。

「ちょっと違うけど似てる仕事って多いんだよね。例えばテスト仕様書の作成というタスクがあるとして、今回は3時間かかったとするじゃない。
この時の知識が蓄積されれば、次回の別のテスト仕様書を作る時に3時間って予想できるのよ。
もちろん、内容が違うから100%同じ時間っていうのはないけど、ある程度の予想ができるわけなのよ。」

1ヶ月声をかけるのを渋っていたわけではなく、適切なフォロー方法を編み出してから声をかけてくれたのだと察しました。

悩み相談を聞くことも大事なことなのですが、現状の問題が解決するとは限りません。
しかし、どのようなフォローが適切であるかを検討してくれるのは、相手の立場を考えた上での行動であって、現状の問題が解決する可能性が高いです。
とてもありがたかったです。

その日からT先輩に作業時間の一覧を送り続けました。
T先輩は送った作業時間が長すぎることについては何も指摘せず、なにが大変だったか?どんなところに苦労したか?というのを常にヒアリングしてくれました。

そして、1ヶ月を経過した頃、私の中で1つ1つの作業時間の感覚というものが芽生え始めました。
それはT先輩に送っている作業時間一覧にも数字として効果が現れ始めました。
ちょっとずつ減りはじめたのです。

おそらく私自身の顔色もよくなっていたのだと思います。
それはT先輩にも伝わっており、

「もう大丈夫そうだね。俺には送らなくていいから、これからも自分のパソコン内だけで記録を撮り続けてみてね。」

とだけ言って、フォローは終わりました。
去り際がカッコよすぎます。
ちなみにT先輩は玉木宏さんに似ていて超イケメンです。

そこから仕事に対する視野が広がって、直属の上司からの注意の数も減ることに繋がりました。
ちなみに直属の上司はKis-My-Ft2の二階堂さんに似ていてイケメンです。

イケメンが周りに多すぎます笑


いつかT先輩に仕事で恩返ししたいと思って取り組んでいましたが、私は別チームに異動となってしまい、T先輩と同じフロアで仕事することはなくなって、接点も減ってしまいました。

そんな時、T先輩に関するニュースが周知されます。
なんと、兼ねてより本人が希望していた北海道の拠点に異動することになったのです。

嬉しい反面、悲しみもあります。
会社を辞めるわけではありませんが、会いたい時にすぐ会えなくなってしまいます。

そこで、プレゼントで感謝の気持ちを伝えることにしました。
送別会の出席者から集める予算から逆算し、T先輩の好きなお酒で作ることにしました。

それは、鍛高譚です

厳選された赤シソを使用した"香り楽しむカジュアルなお酒"となっています。
T先輩は北海道出身で、北海道への愛がすごいです。
鍛高譚は北海道のお酒なので、きっと大好きなのだと思います。

ただ、普通にこのお酒をプレゼントしても気持ちがこもっていないように思えましたので、ラベルを全部作ることにしました。

作ったのがこちらです ↓

表ラベル
裏ラベル

本物の鍛高譚のラベルを参考にPhotoshopを使って作りました。
文字がたくさんあって大変でしたね笑

表ラベルにはぼかしを入れてますが、T先輩の名前をいれました。
裏ラベルの文章はT先輩の紹介文にしています。

実際にラベルを貼った後の写真です。

月日は流れ、送別会の日になりました。
締めの挨拶が終わり、ついにプレゼントを渡す瞬間がきました。
プレゼントは私ではなく、締めの挨拶からの流れで偉い人から渡してもらうことになってました。

「こちらTさんへのプレゼントです!」
「え?プレゼントあるんですか?
 お。鍛高譚だ。ありがとうございまーーす!」

気づいていない


すかさず、近く人がフォローします。

「Tさん!よくみてみて!ばーこしくんがラベル作ってるんだよ〜!」
「え?ん?おーーーーーーーー?なんか普通の鍛高譚と違う?あ、すげえ!」

ようやく気づいてもらえました笑


気づくまで時間はかかりましたが、とても喜んでもらえました。
送別会が終わって、駅に行く時のニコニコした笑顔をみれた時、やってよかったと思いました。

余談となりますが、5年後に別チームではあるものの同じプロジェクトで仕事をすることになりました。
システムのリリース当日は、T先輩が別チームの責任者として北海道から出張してきていました。
その時に、70人ぐらいを管理するリリース統括として私が仕事していた姿をみて、

「ばーこしの成長した姿を見れて俺は嬉しかったよ。」

と対面で褒めてくれた時は本当に嬉しかったのを覚えています。

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