びっくりしたお問い合わせ3選
みなさんは困り事があってお問い合わせしたことはありますか?
私は航空業界でWEBサイトの運用業務を担当していたことがあります。
運用業務の種類は多岐に渡りますが、その中に問い合わせ対応があります。
ただ、お客様から直接お問い合わせをいただくことはありません。
最初に窓口のコールセンターにお問い合わせをいただきます。
その後、コールセンターでも解決できない事象が発生した際に、私が所属していたチーム宛にお問い合わせが来ることになっています。
さまざまなシステムを担当していたため、問い合わせだけでも毎日5件はきていたと思います。
運用チームだけで30人規模の人数でした。
一番多いのはWEBサイトの操作履歴を出すお問い合わせです。
下記は実際にあったお問い合わせ内容です。
「昨日航空券を解約したはずなのに、
解約されていない!
今日キャンセルしたら、
キャンセル料がかかってしまう!
キャンセル料をなかったことにしろ!」
しかし、WEBサイトというのはこういったお客様トラブルにも対応できるよう、ログという履歴を出すようにシステムを構築しています。
簡単に書くと、このようなログです。
4/1 10:00 TOPページから申告のあった会員でログインした。
4/1 10:05 該当の航空券を表示した。
4/1 10:10 該当の航空券のキャンセル手続きボタンを押した。
4/1 10:15 キャンセルの確認画面に遷移し、何もしなかった。
お客様の操作はすべてログに残っており、いつでも確認することができます。
このお客様はキャンセル手続きボタンを押した後に、キャンセル確認画面に遷移しましたが、キャンセルボタンを押さなかったことにより、キャンセルが完了していませんでした。
この結果をコールセンターに回答し、コールセンターからお客様へお伝えします。
ただ、納得していただけるかどうかはお客様次第です。
これまでに受けたお問い合わせについて、私がびっくりしたお問い合わせ3選をお伝えしたいと思います。
下記に書いてある名前と番号はすべて偽名、存在しない番号にしています。
不倫疑惑
早速調査を始めました。
会員番号があるので、日付と操作履歴で調査するのは簡単です。
しかし、コールセンターに電話してきた夫自身の会員番号は1件も検索にHITしなかったのです。
妻の会員番号は検索にHITしたので、どのような航空券なのか調べてみました。
名字が"田中"ではない男性の同乗者と2人の航空券でした
あ…あれ?
上司に回答内容を報告します。
「え?夫の会員番号は1つも履歴がでなかったの?」
「はい、履歴の残っている期間すべて確認しましたが、存在してませんでした。」
「そう…なんだね…。とりあえずありのままで回答しようか。」
その後、コールセンターからはフィードバックはありませんでしたので、未だに何だったのかわからないままです。
どうなったのかとても気になります笑
警察調査
私が勤めている間、2、3回ほど警察からお問い合わせがきました。
初めての時はとてもびっくりしました。
でも、警察からお問い合わせがくると、フロアが活気立つんです。
偽刑事が大量発生します
普段は操作履歴を作っていても、パソコンの前は操作する人だけですが、この時だけは野次馬が5、6人います。
履歴あるか?
xx/xxじゃないのか?
この人たち暇すぎですね。
刑事ドラマの見過ぎだと思います。
調査が終わると、まるで偽刑事達はそれぞれやり切った顔で自席に戻っていきます。
その後解決したかどうかのフィードバックはありませんが、無事に解決できたことを祈りたいと思います。
文字化け
氏名の文字化けとは前例のない問い合わせでした。
氏名を見るに日本人ではなさそうです。
この当時はガラケーが主体の時代だったので、こういった文字化け問題は多かったです。
今では高性能なスマートフォンなので、あんまり文字化けの問題って聞かないですよね。
とりあえず、対象キャリアの携帯電話でこの会員番号をお借りしてWEBサイトにログインしてみることにします。
👎👎様
思わず、そこにいた人たちが全員爆笑しました。
ようこそ!
左上の挨拶がさらにじわります。
煽ってしかいません。
おそらくですが、紙面での申請で会員登録を行ったのだと思います。
その後、外国の名前に対応していない携帯電話でWEBサイトにログインしたことで文字化けしてしまったと思われます。
ちなみに別キャリアの携帯電話では文字化けされず表示されるものもありました。
それにしても、誤って変換した結果が👎になってしまうとは不幸すぎます。
この件は開発チームの人たちに詳細な調査を依頼することになりましたが、携帯電話のスペックの問題なので改善は難しそうでした。
ちなみにこのWEBサイトは閉鎖済みですので、同じ携帯があっても再現することはもうできません。
いかがでしたでしょうか。
仕事の問い合わせは辛いこともありますが、珍事件に出会うこともあるので刺激的だったりします。
また別の機会にIT業界あるある話をしたいと思います。
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