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年度変わり不幸なできごと

先日、2歳下の後輩から久しぶりに電話あった。
「パワハラで訴えらました」とのこと。

56歳にもなる男子が泣いていた。
しかも嗚咽気味だった。

現在、会社からの処分待ちで自宅待機中らしい。

5年前の私も似たような経験があるので、他人事ではない。
私が自宅待機中の当時、彼から毎晩のように電話もらった。
「こんなことで会社辞めないでください・・・」彼なりの援助だった。
いまの私は彼に励ますなんてできず、ただ話を聞くぐらいしかできない。

話を聞いていると、彼も「よかれと思って」部下に発言したことで訴えられたらしい。私「も」です。

「よかれと思って」、これがクセものである。

そもそも悪意はないのに、相手によっては怒りを買ったりする。
自分の「当たり前」は、他人の「当たり前」ではない。
私も、良かれと思って言ったことで失脚したので彼の気持ちはよく分かる。
「謙虚であること」を学んだ。

いまの会社組織は、「訴えられたら負け」である。
会社に何を言っても聞く耳を持ってもらえない。
彼も、それが悔しくて泣いていた。
「わかります。」
私も「自分が正しいと思うこと」は、誰にも聞いてもらえなかった。
訴えられた者の声は誰にも届かない。

50代になった会社員に「敗者復活ロード」は無い。

もちろん人事規程上はあるけど、それは「規程」だけ。
降格になるのが分かっている彼は、それも悔しいのだろう。

もし、過ちを犯す自由がないのならば、自由を持つ価値はない。

マハトマ・ガンジー

難しい世の中になりました・・・
世のなか、〇〇ハラスメントのニュースが後をたちませんね。
悪意のあるものないもの、それぞれです。

加害者は被害者になり、被害者は加害者にもなる。

何が正しいのか分からない。
私に分かるのは「当事者にしか、ひとの痛みは分からない」ってことだけ。
社会のルールが増えて、言いたいこともいえない世のなか。
ネット上には誹謗中傷が絶えない。
社会の一員として、こんな社会を未来に引継ぎたくない。
その思いは強い。
自分にできることだけは、続けたいと思う。

4月・・・年度変わり・・・
会社員の後輩たちは昇格になって喜ぶひともいれば、降格をまえに苦しんでいるひともいる。
フリーランスになった私に年度変わりは無関係。
いまの私は、40代・50代の人たちのコーチングを通じて逆に学びをいただいている。

56歳の彼との共通点は、新年度になり子会社に出向し、まだ人間関係ができていない時期に起きてしまったということ。
いま、つらいだろうがしばらくはそっとしておこう。
いまの転機が、間違った道にいかないように2週間後くらいに電話してみようと思う。
当時お世話になった彼に「人生には敗者復活ロードあるよ」と教えてあげたい。

これも「自分のよかれ」なのだろうかと、考えてしまう自分がイヤだなぁ。

                                                                                                     2024.4.25

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