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「福岡のどこが好き?何ができる?」と言われましても【I’m from ○○】

福岡生まれ。福岡育ち。生粋の福岡人。
大学受験のタイミングで関西圏に出ようとしていたが、どうやらご縁がなかったらしい。
浪人してまでやってきた英語・数学・世界史・生物…もろもろを差し置いて、1ヶ月しか対策していない小論文で、運よく福岡の大学に転がり込んだ。

就職のときにも、考えなかったではない。
けれど、紆余曲折ありつつ私を引き受けてくれたのは、これまた地元福岡の市役所だった。
あれこれあとがなくなって切羽詰まっていた私、面接試験で「大好きな福岡や、そこに住む人たちのために、私にできることを…うっ!」…と想定外の泣き落とし(?)をしてしまったことは、ここだけの話にしてほしい。

結婚した夫は、地元福岡。転勤もなし。
家も建てたし、どこかに行く理由もない。
たぶんこのまま、私はずっと福岡に住み続けるだろう。

「福岡人の福岡愛が強い」というのは、ちょっと有名な話ある。
令和2年度の福岡市政調査によると、「福岡市のことが好きですか」という質問に対する市民の回答は、97.7%が「好き」または「どちらかと言えば好き」なんだそう。

もちろん例に漏れず、私も福岡が好きだ。
なんだけれど、一方で、ささやかなコンプレックスを抱えている。

それは、「どこが好き?」と問われても、具体的に答えられないこと。
もつ鍋も明太子も食べれんっちゃん。
やれラーメン、やれ屋台、観光スポットも実はあまりピンとこない。
「え!?福岡好きなんじゃないの?」と怒られてしまいそうだ…

もうひとつ。
そんな大好きな福岡のために「何ができる?」もまた、具体的ではない。
泣き落として(?)まで入庁した市役所、その業務の全てはもちろん、直接・間接問わず、全ては福岡のため…だった、はず。
不器用なり・自分なりに、真剣には向き合ってきたけれど、どうしてもその手ごたえを感じられない12年間。正直言って、苦かった。

自分の名前で仕事をするようになって、まもなく1年半。
最近、このコンプレックスが解消されつつある。

福岡の好きなところは、「空気」なんだ。
具体的じゃない!というお声は甘んじて受け止めよう。おっしゃる通り。

どこにいようと感じられる「福岡だなあ」というホーム感というか、空気感が好き。
これ、いくらか言語化して伝えることはできる。でも、他の誰かと完全一致するものではない気がする。
それでもいいんじゃないかな?と、ある意味気持ちのいい諦めが見えてきている。

そして、そんな福岡に私には「何ができる?」か。
「何でもできる」。それが、一旦たどり着いた答えだ。

これは、私がオールラウンドになんでもこなせるとか、身を粉にして福岡に尽くすとか、もちろんそういうことではない。
ニュアンスとしては、「切り口や手法はなんでもいい。要は、マインドの問題だ」ということ。

こんなふうに思えるようになったのは、福岡テンジン大学(テン大)に主体的に関与するようになったからに他ならない。

このテン大という場には、あまりに「借り」が多すぎた。
生真面目な私は「借り」を返すべく、誰もが参加できる「授業」をつくる、授業企画コーディネーターになった。

気が付くと、「借り」を返すという感覚を脱却していた。
自分の心が動き、自分の頭で考えたことが、誰かやどこかと繋がって、ぐるぐると循環していく。
そのステージが、福岡。もはやギブとかテイクとかでさえない。

この循環する感じが、言ってしまえば、「何ができる?」への答えだ。
何でもできる。これからも、何でもやるよ。



「書くンジャーズ」今週のテーマは、【I’m from ○○】
福岡生まれ・福岡育ちの火曜担当のみねが、地元福岡へのことばにならない愛(?)を綴りました。

それにしても…タカハシリーダーも書いていましたが、なぜこのテーマになったんだったかな?
メンバーの皆さんは、この不思議なお題をどう展開するのか?
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