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ぼぶ×ビトクのnote対談 ~バンド運営から運動まで~

今回はいきなりですが東京のメタルコアバンド、Sailing Before The Windのビトクさんとのコラボ企画。

ビトクさんはnoteマガジンでベースの音作りからバンドの運営活動等についての発信をし続けられており、ぼぶはもはや何年購読を続けてるか分からないぐらいヘビーな読者となっております。

そんなビトクさんと”note対談”という形でコラボしました!




既存のファンクラブシステムの限界


ビトク(以下ビ):アイスクリームネバーグラウンド(以下ING)は2017年結成、今年で7年目ですよね。7年目となると、猪突猛進だけで収めるのが、難しい場面も出てくるはず。2023年9月からnoteでメンバーシップを始めたのは、そういう「サステナブルさ」も踏まえての判断ですか?

ぼぶ:7年経ってしまいましたね、不本意ながら。笑。サステナブルさ、というとそうかもしれません。この7年で、クラウドファンディングはすでに2回やりました。

ビ:2回!



ぼぶ:その過程で、活動を進めていくためには、全てを一人で完結させないことが重要だなと。肌感として分かってきたんです。演奏技術だけじゃなく、金銭的な運営部分もふくめて。

ビ:全てを一人で完結させるには、限界がありますよね。

ぼぶ:それを踏まえた上で、今後のバンド活動資金を担保するための、「支援者への特別な優遇・大きなリターンは明示しない」形式を見つけました。この形式に、新しさ+何らかの可能性を感じて、今回のメンバーシップ開始へ踏み切りました。

ビ:既存のファンクラブシステムとは、違うニュアンスですか?

ぼぶ:です。いわゆる資本主義形式とは別の方向性で。「ファンクラブでの会員階級制」や「NFTとして何らかの権利譲渡/具体的な金銭投資性」などとは別物の。リターンは明示せず「バンドを続ける事そのものに支援を」という形に、"新しさ"を感じました。

ビ:シンプルなドネーションとは何か異なるんでしょうか?

ぼぶ:ドネーションは、言葉の通り寄付的に受け取って窮地を生き延びていく、的なニュアンスだと思っていて。今回の形は、あくまでも”投資的”な立場であり続けようとしてる部分が違うと考えています。

ビ:なるほど!

ぼぶ:実際応援してくれる方々に最もリターンとして返せるものは、こちらがより思い通りの方向へ活動を進め拡大していく事。その為に自分たちが現時点で最もやるべき事は制作と広報活動であり、そこに対するエネルギーやリソースをなるべく集中させ続ける事。

ビ:たしかに、活動が順調に進んでいくのが一番。

ぼぶ:なので、それら以外の他のタスク(内内向けの限定コンテンツ作成など)には、出来るだけリソースを割かないようにした状態にしつつ、応援としてのお金を集められる形を目指した、という非常にワガママな塩梅を取った形ですね。

ビ:リソース問題、めちゃくちゃ分かります。内向きの有料コンテンツを拡充させようとすると、(リソース不足で)外への発信がおろそかになってしまいますよね。かといって、ぼぶさんの言う形に着地する発想は、思いつかなかったです。

改めて見ると我ながら色々強気な設定(ぼぶ)


ぼぶ:これを素直に発信するには、既存の価値観やプライドが邪魔をしていて。ですが、自分自身「他のバンドのクラウドファンディング等へ少額ながら支援する」といった実体験も多くて。その時の気持ちとして「何か面白い事をしてくれるなら細かいリターンとか要らない。とりあえず、なんか、ガンバレ!」っていう気持ちの方が大きかった。

ビ:それ、バンド(支援してもらう)側として、経験あります。見返りを設けない方が、応援しやすい人もいますよね。

ぼぶ:「特典満載なファンクラブだと消化しきれないから、逆に入らない」といった経験が自分にもありました。なので、そういう体験をもとに始めてみたところです。

ビ:実際そのスタイルで始めてみて、気づいたことなどあれば聞きたいです!

ぼぶ:短期的なリターンをしないと言いつつも、いざこちらが受け取ってしまうと、癖で短期的なリターン的なモノを返したくなってしまうんですよね。

ビ:返報性の原理的な。

ぼぶ:特に高めのプランを払ってくれてるからには、何か丁重におもてなしをしなきゃ、的な。それがなんとも面白い心の動きだな、と思いつつ、結局特に何もしてないんですが。笑

ビ:それ用にリターンを用意してしまうと、従来の資本主義形式(?)になっちゃう感じですよね。

ぼぶ:あと、バンドとは全く関係ないコミュニティからの繋がりで、当初はこちらの音楽そのものへほぼ興味が無かった人でも、活動スタイルに興味を持ってサポートしてくれる方も、数名ですが現われてきていて。気軽に応援しやすい窓口として機能しているようで、それはそれで面白いです。



家選びのこだわり


ビ:バンド自体の存続性とは別で、個人単位での「バンド活動の続けやすさ」もありますよね。ぼぶさんは以前、「(メンタルを考えて)日当たりの良い家に引っ越した」と言っていました。バンドマン視点で思う、住まい選びのポイント、ありますか?

ぼぶ:バンドマンやクリエイターの住まい、日当たりは最重要です。僕が音楽制作を始めた24~25歳の頃、当時の自室がかなり暗くて。音楽に限らず何かを制作する時間って、必然的にめちゃくちゃ部屋に籠りますよね?

ビ:ですね。自分はインドア派なので、制作がなくとも籠りがちです、、笑。

ぼぶ:僕は当時その部屋で、8~10時間くらい籠りきりの作業を何日かしたんです。そのときに「このサイクルをガチで続けたらメンタルをやらかすのではないか?」と、生命の危機(大げさですが)に近しい危険信号を感じたんです。


※こちらはその部屋ではないですが、学生の頃に住んでいた少し暗めな部屋

東向きかつ、向かいも建物。入りそうで入りきらない自然光。(ぼぶ)


ビ:そういえばメンタルと日光浴に関係があると、どこかで聞いたことあります。

ぼぶ:その危険信号を感じてからは、「籠りきりでも最低限の日光が自然接種できる環境か」を鬼重要視してます。以降、引っ越しで内見回りする時も、部屋へ一歩入った瞬間に「ここは暗いのでもうダメです、次行きましょう」とか速攻で伝えたりしていて。不動産屋さんには「そんなに気にします? 笑」と引き気味に言われました。笑。

ビ:日中の内見がマストですね。笑。


日当たりを気にしだしてからの住まい。南向き&デカい窓 is 正義。(ぼぶ)


ぼぶ:レコーディングエンジニアの人とかすごいなと。特に日本だと、防音のため必然的に窓のない部屋になると思うんで。多少籠るくらいなら問題ないですが、「週5で定常的に籠る」とかは僕は普通に割と嫌です。

ビ:他に住居へのこだわり、あります?

ぼぶ:「自然に運動が強制される家」もポイント高めですね。昔、エレベーターなしの4階に住んでいて。敬遠されそうな条件ですが、逆に高評価という。そういった過酷要素物件は家賃も安くなりがちで、こちらとしてはWin-Winです。

ビ:あー、論理はめっちゃ納得できます! 論理は! 笑。

ぼぶ:床とか壁の厚みもそこそこ気にして選びますね。曲作る際に必要な音量出しは要るので。ガッツリスピーカーで音出してミキシングする、とかはしないにしても。


ライフスタイルのこだわり


ビ:例えば筋トレとか、日常の習慣でやっていることあります? すごくスポーティーな印象が強くて。ぼぶさんがTikTokでやっているライブ・フェス遊びチャンネルは、ツーステ/スカダン満載ですし。

ぼぶ:Tiktok動画の背景にずっとバーベル等が映ってるように、運動は何かしらいつもやってますね。運動習慣は、週2~3は「何かしら息が上がる動作」「どこかしら筋肉痛が残りそうな動作」の予定を置くようにしてます。

ビ:ふむふむ。

ぼぶ:あとは、ライブを観る方でもやる方でも「運動」としてカウントしてます。やる側はステージングで結構身体使いますし、観る側としても、(大きい動作に限らず)ライブ中ずっと立ち続けて腕組みしながらリズムに合わせて首を動かす、とかだけでも、普段デスクワークが主の生活においては、運動としてカウントしていいかなと、笑。

ビ:たしかに、サーキットやフェスで複数バンドを長時間見るのは、運動にカウントしていい気がします。

ぼぶ:普段引きこもってるからこそ、運動系の発信が逆に際立って見えてるのかもです。筋トレにせよ運動にせよ、具体的に目指してる数値や大会があるわけではなく。自身のメンタル&フィジカルのパフォーマンス維持が主目的です。

たまに「ベンチ100kg上げる!」的な虚構目標を無理やり立てても、続かずに飽きて。逆に、「何日動き続けた」とかの習慣化は、比較的続きがち。ただし、それはそれで淡々としてしまうので、「より楽しく運動を出来ないか」という観点から曲を作ったりもしてます。


ビ:筋トレ系の動画は、見返す(一緒にやってくれる)ユーザーがいるので、再生回数が伸びやすい傾向にありますね。

ぼぶ:パフォーマンス維持目的の運動に比べると、ツーステとかのステップを踊るのは、それ自体が楽しいですね。同じ動きしてるだけなのに、動きそのものだけでインセンティブを感じるというか。そのおかげで、ショート動画を出し続けられたのかも(最近頻度が減ってるのは単なる曲のネタ切れです、)。

ビ:踊りでいうと、ダンスをやってたり?

ぼぶ:いや、ダンスは好きでもないんですよね。実際、興味本位で近所のダンス教室に行ってみて分かりました。レッスンの超基礎フェーズで、「音楽のリズムに合わせて身体を揺らしてみる」まではめっちゃ楽しめました。ですが、そこから先の細かい振付フェーズになると「別にこの動きはしたくないな...それよりも流れてる曲そのものが気になる」みたいな感じで散漫気味に...向いてなかったんですかね。笑。

ビ:日常生活でBGMに意識が向くのは、バンドマンあるある! 笑。

ぼぶ:ダンスというより、「単調でもリズムに乗せて身体を動かせればそれでいい」という感じなのかも。逆にビトクさんもステージ上で涼しい顔をしながらも、運動量的にはかなりの動作をしている印象なのですが、普段何か運動ってされてたりするんですか?

ビ:僕は普段全く運動してなくて。筋トレ、週0です。

ぼぶ:マジですか!笑 ライブ中、筋違えたり脚を攣ったりもしないんですか? ライブ前の準備運動とかでカバー出来てはる感じ、、、?

ビ:数年に1度くらい、ごく稀にふくらはぎを攣ることはあります。それ以外は特に何も起きないですね。ライブ前のストレッチは必ずやってます! 

ぼぶ:もはや省エネ出来過ぎていて汗かいてないとかは流石にないですよね? ウインドブレーカーの中、汗だくですよね?笑

ビ:もちろん汗はかきます!笑 でも、かきにくい体質ですね。友達と一緒にサウナ入ると、同じ時間で相手はダラダラなのに、僕は「まだ汗出てこないなぁ」みたいな。笑。ウィンドブレーカーの着すぎで、身体が変化しちゃったのかもしれません。

ぼぶ:新手の職業病過ぎる。笑。


食生活へのこだわり


ビ:会社員時代と比べて、食生活の変化はありますか? なんとなくイメージ的には「バンドマン=不健康」ですが、実際どうでしょう。

ぼぶ:食そのものには無頓着ですね。学生の頃から、自炊もほぼしないですし。冷蔵庫内の材料管理ができなすぎて。けど、”栄養”とか”摂取効率”観点では、めちゃ頓着してます。

ビ:というと…?

ぼぶ:不足してそうな栄養を補給できそうな市販サプリとかは飲んでます。プロテインだったり完全栄養食だったり。会社員時代からの変化でいうと、昼食を食べる量が変わりましたね。会社員時代は、「ご飯大盛りを食べたい欲求」と「午後のパフォーマンス」を比較しても、大盛り欲求が常に勝っていて。満腹になった午後は、眠気とのバトルに。

ビ:そのトレードオフ、分かりすぎる。

ぼぶ:でも今は、日中に眠くなりたくなくて、パフォーマンスを重要視してます。デスクワーク中心になりそうな日は、「常に腹6~7分+プロテインで抑える」などを意識してます。逆に、動くライブの日とかは、ガッツリ食べたり。ライブ時間に合わせた食事タイミング」も無意識に考えてます。学生時代は陸上部だったので、「試合時間に合わせたアップや食事タイミング」的なニュアンスで。

ビ:やはりアスリート気質を感じます!

ぼぶ:習慣でいうと、緩めの16時間断食も実践し続けていて。4年以上やってますね。ビトクさんは何か食で意識してる部分とかありますか?

ビ:16時間空けるのは、僕もやってます! 朝は食べないので、自然とそうなる感じです。んー、あとは、ドレッシングの類、うちの冷蔵庫にはないですね。本質がよく分からなくなるので。「トンカツが美味しい」のか「トンカツにかかっているソースが美味しい」のか、みたいな。

ぼぶ:食でも本質を掘りに行く感じ、面白過ぎますね。笑 その辺りでも思考のクセ、みたいなのがありそうです。そういう方向で言うと、僕は割と本質?ガン無視派かもしれない。

ビ:どういう感じですか?

ぼぶ:寿司とかで素材による旨さの違いも理解するのですが、結局は「魚」と「酢飯」と「醤油」と「空気」をバランス調整された情報を食べてるだけ、的な認識をしていたりします。むしろ、寿司も卵かけご飯も、醤油を旨く味わう為の媒介なだけなんじゃないか?的な。

ビ:あぁ! 逆にいけるんですね。”ソースを美味しく食べるための”トンカツ、的な。その発想は新しくて最高です。




ビ:というわけで、だいぶ良いボリューム感になったのでそろそろ着地しましょう。もしぼぶさんに告知などありましたら!

ぼぶ:改めて紹介すると、noteのメンバーシップ機能を活用した、僕のバンド アイスクリームネバーグラウンドのING公式サポート部をやっております!

本文中でも触れた通り、明確な特典リターン等は用意されていないけしからん(?)建付けではありますが、気になった方はチェック&フォローしてみてください!

ビ:INGは各SNSのコンテンツも充実してますし、パッケージング(全体)で見れるのが良いなと思ってます。

ぼぶ:ビトクさん側も告知等あればぜひ!

ビ:今回のようなインタビュー/対談形式のコラムを、他の方ともやってます! どれも無料で読めます。

ビ:「この人なんか面白そう」と思ってくれた方は、僕が毎週配信しているコラムの方もチェックしていただければ幸いです。


ぼぶ:今回の対談、普段のコラムとはまた違った色んな部分が垣間見えてとても面白かったです。ありがとうございました!

ビ:ありがとうございました!



■ビトクさんのバンド:Sailing Before The Wind


■ぼぶのバンド:アイスクリームネバーグラウンド


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