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「身を削る」音楽と私#1

体力を削る

シンプルに時間と体力を一番削ったのは高校
朝は必ず6時32分の電車に乗るために、6時10分に起床し、
制服に着替えてパンを食べて家を出る

部活全体で朝練はなかったが、
音大を目指しているにも関わらず個人練習できるメインチャンスは朝の1時間なので必ず行っていた

通学時間のほとんどは横浜線だったので、私は横浜線のことを「寝床」と呼んでいる
眠りながら音出しをして、ラスト20分で曲をさらう

終わったらそのまま必ず購買へ
二回目の朝ごはん

最悪なことに授業は全部寝て、
午前で授業が終わる3年次は部活前におやつ
そして夕方から部活
たしか20~21時に学校を出ていた

たまに玄関で寝たり、
親にお風呂まで引きずってもらったり、
夜ごはんを食べながら寝たり、異常だった

体力を削っていたら痛覚を失った

そんな生活を続けていたある日、
いつものようにほぼ寝ながら家を出ると
気づいたら家の前のコンクリート路地で転んでいる

でも必ず6時32分の電車には乗らないといけないという、
個人的な厳正なルールがあるし、
一旦横浜線で睡眠をしたいので立ち上がって駅に向かう

朝練を終えて二回目の朝ごはんへ行くと、
なんかいつもよりたくさん目線を感じる

「膝から血出てるよ」


痛覚も終わっていた
横浜線に乗り合わせた人も、さぞかし恐怖だっただろう

家に帰ってそのことを親に話すと、
流石に心配された記憶がある


精神を削った弊害

自分の精神年齢を加味すると、中学と高校で"どっこい"な気がするが、
やはり高校の方が勝るかもしれない

高校1年生の顔を見ると、あどけなさが残っている
卒部時の顔を見ると「幹部は顔が5歳老けるよ」のジンクス通りに、
あどけなさは無くなり、一山超えた感がプラスされた


精神を削る

当時の脳内を可視化するとこんな感じ

くだらないですね

4割の部活の中には、事務的な運営のこと・人間関係模様など、
項目はもっとあるわけです

3割の自分の演奏のことは、
演奏技術のこと・アナリーゼ・レッスンに行くことを考えるだけで狂います
(ちなみに月3でレッスン受けてました)

話は逸れますが、
ベートーヴェンがストレスで耳が聞こえなくなり、
シューマンは精神疾患を患っており、
マーラーが統合失調症でしたが、

狂ってるから音楽が秀でてるのか、
音楽をやっているから狂っているのか

どっちでなんでしょうか
みなさんの意見も教えてください

そんな偉大な音楽家と肩を並べるわけはないですが、
とはいえ考えるべきことはたくさんあるわけです

だから宝くじで当たった時のことを考えていたんでしょう
(今もそうですが…)


あとがき

こんなしがない高校生でも、ここまで身を削っていたわけです
プロフェッショナルとして音楽家という仕事を全うしている方は、
(セルフケア・コントロールをしていても)受けているダメージは何倍もあるはず

尊敬しかないです
だからこそ、もっと報われる業界になってほしいです

一旦演奏会に行き、少しでも経済を回してきます
ではよい週末を

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