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商業出版は書きたいことが書けない?

こんにちは。編集者・出版コンサルタントの我妻です。
東京は昨日の雨から一転、すっきりとした晴天になりました。
ですが、少し肌寒い……。寒暖の差が激しいせいか、周囲でも体調を崩している人多数です。
みなさんも体調にはくれぐれもお気をつけて。


「書きたいこと」を自由に書けないという誤解

先日、あるSNSで「商業出版は書きたいことが自由に書けないので興味がわかない」というコメントが目につきました。

これを見た時に「そんなこともないんだけれどなぁ。やり方、考え方次第で書きたいことだって書けるのに……」と感じたんですよね。

商業出版においては書籍は出版社の「商品」なので、読者の求めるもの=売れる企画を求めています。
もちろん、売れる企画=著者の書きたいことではないので、著者の意向は反映されないというイメージがあるのかもしれませんね。

確かにすべて著者の意のままに書くことは難しいでしょうがでしょうが、「書きたいこと」が書けないということはありません。
商業出版でも書籍は著者のメソッドや体験を元にして書いてもらうものでもあるからです。

もちろん、企画テーマに関しては出版社は市場性があるかどうか判断しなくてはならないので、審査基準のハードルは高いです。
ですが、その厳しさをクリアして出版が決まっても著者にとって興味のないテーマだったらどうでしょう。
執筆へのモチベーションもあがらないでしょうし、出版するメリットも感じにくいのではないでしょうか。

「書きたいこと」を読んでもらうためどう工夫するか

企画を考えるときには、読者の「知りたい」「読みたい」と著者の「書きたい」「伝えたい」の接点をできるだけたくさん見つけることがポイントになります。

ちなみに私の場合は企画書を作るときには、必ず著者に「書きたいこと」「伝えたい」ことをお聞きしてます。
それをベースに、読者のニーズを考えながら企画内容を一緒に決めていきます。

そもそも「商業出版は書きたいことが書けない」ということも思い込みがあると「企画を考えてもムダ」と思いがち。
でも、いくら好きに自由に書いても、読者がいなければ書く意味がないですよね。
ようは、自分が書きたいことをどう工夫すれば、たくさんの人に読んでもらえるかを考えることが大切なのではないでしょうか。

それでもやっばり、自分の好きなように自由に書きたいという人はnoteやkindle出版を活用するという方法もあります。
自分の書いた記事や作品を読んでくれる人が増えれば、自然に読者に応えたいという気持ちが高まってくるかもしれません。
読者の気持ちを考えられるようになったら、著者への道の第一歩をすでに踏み出していますよ!

今日の記事があなたの出版活動の参考になればうれしいです。

今日のBGM

「DANBIRA」ZAZENBOYS


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