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『ウマ娘』に死ぬほどにハマっているという話

ウマ娘にハマっている。

ハマっているとしか言いようがない。朝起きたらアプリを起動してデイリーレースとチーム戦を消化し、通勤中の車ではうまぴょい伝説を流し、Twitterでイラストと育成のコツを漁り、夜はテレビを観ながらひたすら育成。アプリをインストールしてからは、ずっとそんな生活が続いている。

正直ヤバイ。余暇時間の大半をウマ娘に圧迫されている。ついに競馬番組を観るようにもなったし、アニメも1期を観た。2期も観ます。

そもそもこの手の育成ゲームなんてデジモンワールド以来で、アイマスのようなアイドルものにも競馬ゲームにもほとんど興味を示してこなかったのに、ここまでハマってるのは自分でも異常だと思う。

何に引き付けられてるのか全然分からないまま、今日もアプリを立ち上げている。

いや、ドハマりしている理由なんてものはいくらでも挙げることができて、純粋にゲームとしてクオリティが高いとか、ランダム要素が多くて一筋縄ではいかない育成とか、出来のいいストーリーとか、本物の競馬のようなレースとか、ものすごい豪華なライブシーンとか、何よりウマ娘たちが可愛いとか、それこそ無数にあるんだけど、そのひとつひとつに懸かっている熱量の高さにグッときているんだと思う。

でもそういうことを言いたいんじゃない。

ハマっている理由と同じくらいウマ娘を離れられた理由はあって、何なら一番最初のレースのあとにライブをやりだした時も「え……この世界観なに……怖……」って帰ッパしそうになったし、ガチャの引きは渋いしマニーもポイントも全然貯まらないからサポカは全然育たないし勝負服を着せてあげたいのにピースが集まらず才能開花も捗ってない。課金か。全ては課金なのか。めちゃくちゃソシャゲじゃん。

アニメもそうだ。昭和みたいな特訓メニューも、食べ過ぎてぽっこり膨らむお腹も、ウマ耳サイズに合わせたでっかい受話器もどんな顔で見ればいいんだ。ソシャゲ原作らしい、キャラクターを詰め込めるだけ詰め込んだ内容に深いストーリーもあったものじゃない。この手のやつは艦これでとっくの昔に懲りていたはずだ。

でも、好きなものを好きだと叫んでいるものからしか得られない興奮や感動がある。ウマ娘の場合のそれは、あらゆるところから滲み出ている「競走馬が大好き」という思いだ。

競馬のことは何も分からない。馬券の買い方は知らないし、名馬の知識はTLに流れてくる情報だけ。競馬の歴史を調べても、博物館か美術館の展示くらいの実感しかない。だから私は何も語らない。だけど、受け取ったこの思いは本物だ。そしてこの興奮と感動は私のものだ。

だから、目を離すことができない。

スポーツ漫画のように現実にはあり得ない必殺サーブがあるわけでも、アクションアニメのように秘めたる力が覚醒するわけでもない。ただひたすら泥臭く走り続けるだけ。

ウマ娘のどこが面白いのか分からない。そんな思いを置き去りにして、彼女たちは駆けていく。

苦楽を共にしてURAファイナルを逃したウマが。初めてAランクに到達したウマが。イベントを全スキップして攻略したウマが。安心沢の注射で大失敗したウマが。太り気味に悩まされていたウマが。10バ身差をつけて大勝したウマが。体力管理をミスって合宿に突入したウマが。事前予想1位確実のレースで最下位を記録したウマが。トレーニングで5%の失敗を引いたウマが。偏頭痛が一向に治らなかったウマが。ギリギリのところで差し切って勝利したウマが。会長のダジャレで調子を下げられ続けたウマが。


数え切れないほど周回を繰り返してきたウマ娘たちが。

最終コーナーを回ってくる。


勝負は最後の直線に持ち越された。内からくるか、外から来るか、最後の局面です。さあ、誰が仕掛けてくるのか。先頭、ここから一気にちぎるか。いや、外側から大きく回ってきた。凄まじい追い上げ。脚色は衰えない。すぐ後ろから迫っているぞ。熾烈な先頭争い。驚異的な末脚。後続も追いすがる。まだ勝負は続く、続いている。


祈る。叫ぶ。手を合わせる。拳を握る。目を見開く。胸が高鳴る。

栄光を、悲劇を、歴史を引っさげて、途方もない数の夢を背負って駆けてくる。風を切って、大地蹴って。

きみの愛バが。


(終わりです)

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