Ayum Tanak
短い詩(自作)
自作の俳句集。ここでは自由に、新興な句を作りたい。
「あなたには永遠を1単位あげましょう。」と神様はおっしゃった。「1永遠はどの位の長さですか?」「永遠は時間です。時間は箱のようなもので、その一箱が1永遠です。」「箱は限りがありますが永遠なのですか?」「箱は膨張し続けるのです。」私は、やがて私を取り込むであろう箱を育てている。
理不尽な日は 月にも星にも口答え
漂って 透明になる 疲れたな
灰色の石の道紅い花瓣ひとつ 永遠の過去から来たのかも
落ち葉をすべて落としたあとに それらを運ぶ風が吹く
身体が冷えて手も足も動かない。もう眠気に抗う事もできない。(あぁ……わたしは死ぬんだな。)と思った時、何らかの権限を持つ『神様』が現われおっしゃった。「次元をワンランクダウンして生きてはどうだ。」と。返事をした記憶はないが、わたしは生き返った。二次元父さん。つまり幽霊として。
舞う枯葉時に鳥へと変わりゆき変われしものは曇天に消える
腐肉喰らふ鳥ら鳴きをり夏の末
謹呈の栞もそのままわがもとへ 古書として来しやはらかき詩集
七月の静かな朝 音よもどるな 静かなだけで 爽やかなのだから 晴れた空も わたしの思いも
暗黙の了解ねことわたくしとわたし呼ぶふりねこ逃げるふり
地球へもおはよう言いたくなりました朝ひさびさに晴れていたから
立葵猫怠らぬパトロール
雨の底に痛み持つ身を沈ませて誰にも依らぬ重き魂
「どうでもいいこと」って、昔、船で荷物を運ぶ時に緩衝材として詰めたというシロツメクサのようなものかも。 どうでもいいけどどうでもよくない。 なんでもいいけどなんでもよくない。 そしてそれは意外と可愛らしいものなのかも。
青空をささえられなくなっただけ 悲しい雨はもう降らない