現代日本女性のふつう|「姑の遺品整理は、迷惑です」垣谷美雨
タイトルの通り、姑の遺品整理をする物語。
姑は、部屋中いたるところにモノをぎっしりと詰め込んで亡くなっていった。
対して15年前に亡くなった自分の母親は、生前に自分のモノはきっちり片付け、机の上に残されていたのは、指輪だけ。
主人公・望登子はひとりで片付けながら、姑に毒づき、自分の母親の立派さにあらためて感じ入る。
時間をかけて片付けをすすめていくと、生前は気づかなかった姑の別の顔が見えてくる。
では自分の母親はどうだったか、と振り返る場面が、せつない。
表紙カバーの著者紹