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土井あゆみです。
先日、サスティナブルな情報を発信するコミュニティ、サステラさんが主催するSDGsのイベントに参加してきました。

サステラコミュニティは「地球環境や社会問題について関心を持っている人たちの居場所をつくりたい」という思いで設立され、エシカル、オーガニック、プラントベースなど、誰でも生活に取り入れやすいサステナブルな情報をSNSやブログで発信しています。
サステラさんが主催する今回のイベントは、一般の方へのSDGs認知を深めるため「遊びながら学べるSDGsカードゲーム」や「パーム油を巡る問題を知るための勉強会」の二部構成でのイベントとなっていました。
では、主催のサステラさんについてご紹介します。

1. サステラ発起人・RYUさんとサステラの誕生について

サステラを運営するRYUさんは神奈川県出身の男性で、ご自身でSNSやWebで情報発信や広告関係のお仕事をされています。
コロナの際に企業からのお仕事が減り、時間的な余裕ができた時にOUR PLANETというドキュメンタリーを観て衝撃を受けたそうです。

それは、氷が溶けて居場所を失ったセイウチが陸に押し寄せ、崖を登らなくてはならなくなり、その崖から落ちてセイウチが死んでいくシーン。
RYUさんにはセイウチが自殺をしているように見えたそうです。
こんなセイウチたちを救いたい!と活動を始めました。

では、何をするのか?と考えていくと、
セイウチが崖を登らなくてはならなくなったのは氷が溶けて無くなったから。
その理由は地球が暖かくなっているから。
その原因は二酸化炭素や温室効果ガスが増えているから。

であれば、そのために節電など何か行動を起こそう!と考えました。

しかし、自分1人でできることは小さい、みんなでできないか?と考え、「サステラ」というコミュニティが誕生したそうです。

サステラコミュニティでは、交流をするだけの場所ではなく、具体的に社会変革を起こすため、毎月1回はビーチクリーンを実施するなど様々なことを行っていますが、その一つとしてパーム油問題に取り組んでいます。

2. パーム油問題について

今、サステラが取り組んでいる問題の一つにパーム油問題があります。

RYUさんがパーム油に注目したのは社会的に注目されていないからなのだそうです。
パーム油とは、アブラヤシの果実から得られる植物油のことを言います。
パーム油は世界で最も消費量の多い植物油で、スーパーに並ぶ商品の約半分に含まれていると言われ、パンや、ポテトチップスなどの加工食品に多く含まれています。食品への利用が全体の8割を占めますが、他にも、食器・洗濯・掃除用の洗剤やシャンプーにも使用され、石けんには主成分として含まれています。
原料となるアブラヤシが栽培できるのは、日差しが強く、雨量の多い赤道周辺の熱帯に限られるため、マレーシアとインドネシアが生産で世界の80%を占めています。

それらの地域は、地球で最も生物多様性の豊かな熱帯雨林が広がる国々のひとつです。
しかし、それらの熱帯雨林や周辺の泥炭地は、パーム油の原料となるアブラヤシを栽培するために大規模に切り拓かれてきました。
熱帯雨林や泥炭地は、多くの生態系や炭素を含んでおり、温室効果ガスの発生を抑えてきていましたが、それらの開拓によって、地球温暖化の加速につながってしまっています。

しかしこういったパーム油に関する問題は、メディアではなかなか取り上げられません。
それはパーム油が200種類ほどに分けて表記されてしまい、実態が分かりにくいためだそうです。
パーム油はその生産量の80%を食品に使われているのですが、植物油脂、グリセリン、ショートニング、マーガリンなどと表記され、「パーム油」と書かれていることがあまりありません。
そのため、RYUさんはより多くの人に知ってもらう活動をしているのだそうです。

3. 今からできること

以上、パーム油の問題についてお分かりいただけたかと思うのですが、ではパーム油を使わなければいいのかというとそういうわけでもありません。

というのも、パーム油を1トン生産するのに0.26ヘクタールで済むのに対して、同様に大豆油を1トン生産するのには2ヘクタール必要となります。
つまり、環境負荷を考えて別の油を生産しようとしても、より多くの土地を必要とし、環境破壊を止めることができないのです。

では、なるべく環境負荷の少ないパーム油はどう選べばいいのか?というと、ラベルを見てRSPOという認証マークを見て選んでいただくことをお勧めします。

今はまだRSPOラベルがついた製品はまだまだ少ないのですが、こういった活動やRSPOラベルが注目され、選ばれ続けるとお金を出す企業や研究する人が増え、世の中は変わります。

人類が初めて地球規模の問題に取り組んだのはオゾン層破壊への対策。
1970年代に問題視され、1987年に国際合意がされて以来、改善の方向に向かっており、今では2065年には元の状態に戻る、と予想されています。
みんなで気をつけることが持続可能な世界をつくる一歩になります。
知ること、選択することからはじめてみてはいかがでしょうか。

まとめ

SDGsイベントの後にプラントベースのお弁当を食べながらの交流会の時間もありました。
RYUさんが「我々はまだまだ少数派」とおっしゃっていましたが、参加者は学生さんからスタートアップ企業の方、大手企業の方や主婦の方などなど様々で、老若男女関係なくアンテナを張っている方がいるんだなと再認識しました。

参加者の方がなぜSDGsに興味を持ち始めたのか、何に取り組んでいるのか、など情報交換することができ、とても勉強になり、出会いに感謝です。
私個人としても、style table吉祥寺パルコ店でも、エシカルな暮らしを広めていくとともに、何か役に立てると良いなと思っております。

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