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私がドイツ移住を決めた方法

2023年9月1日にドイツにきてから、気づいたら半年が経ちました。
めでたく試用期間も終えてしばらくドイツにいられることが決まったので、忘れないうちに当時の思考回路を言葉に残しておくことにしました。
とても誰かの参考になるようなものではないので、くれぐれも参考にしないでください。笑

世界一周中に考えていたこと

別の記事で書いた通り、私は2022年7月~2023年3月の9か月間、サバティカル休暇を利用して世界一周旅行をしていました。

世界一周のハイライト Disney cruise line🚢

日本で10年も働いたのでそれなりに貯金はあったけれど、収入のない1年間の間に旅行の総費用だけでなく社会保険や税金、自分でやっている投資や保険なども支払うのは結構キツくて笑。
(いくら貯め込んでていくら使ったか気になる方は直接お問い合わせを💸)

旅の途中から一方的にどんどんお金が減っていくことの恐怖を感じ、道中出会ったマジシャンの子がその場でストリートパフォーマンスをしてチップを稼ぐのを見て、本気で関心して「自分にはできない」とヘコんだりしていました。

そして、記事のなかでも書いた通り旅行中の生活が肌に合いすぎていて、「なんとかこの生活を続けられないか?」と考えていました。

以前Xでアンケートをとったことがありますが、私もご多聞に漏れず「海外ノマドワーカー」を1番はじめに考えました。
PCひとつで個人でどこでも仕事ができて、いつでもどこでも好きなところで暮らす。飽きたら次の国へ。
そんな暮らしができたら理想だなぁと考えていました。

でも、現実はそんなに甘くはありませんでした。

というのも、私のこれまでの経験からフリーランスで稼げるようなものは思いつかなかったし、とはいえこれからゼロからスキルを磨くという年齢でもなかった。
さらに、税金や社会保障のことを考えると、ノマドといえど結局どこかに拠点を置くわけで(おそらく多くの人が日本の会社と日本円で仕事をして、日本に納税しているはず)、色んな国を転々とする=拠点としている国に税金を納めつつリビングコストがかさむのでは?と思うように。

本当はHawaiiに住みたい🌺

そして一体いつどこで誰と結婚していつどこで子供を産んでいつのタイミングで落ち着くんだと考えると、一生ノマド生活というのは私の中では現実的じゃないな、という結論に。

海外ノマド?留学?就職?ほかには…?

いくら日本のパスポートが最強といえど、同じ国にビザなしで滞在できるのは長くても半年~1年。つまり、長期で海外に滞在するには当然ビザの問題が付きまとうのでした。

とにかく海外で長く生活するにはどうしたら良いか?と考えて、留学エージェントや個人向け海外就職サポートサービスなどにも登録していくつか話を聞きました。当たり前だけど、国によってビザの種類や取得難易度が違うことも、その時初めてちゃんと知りました。

そうして出てきた選択肢は、大きく分けて以下の3つ。

1.海外駐在
もともと海外志向でもなくドメスティックな会社に就職していたので当時の会社では駐在の可能性は極めて低く(あったとしてもアジア)、駐在可能性の高い会社へ転職して駐在ポジションを狙うしかない。待遇を考えれば、駐在で行くのが1番いいけれど、時間がかかる

2.現地就職
現地法人に就職するということは現地通貨基準になるので、待遇面を考えるとアジアは選択肢から除外。最近よくテレビで見る出稼ぎワーホリのような考え方で、ドルまたはユーロ圏が現実的。
ただし、アメリカ・UKはビザの要件が厳しく、とても私のスキルじゃビザスポンサーになってくれる就職先がない。

3.留学
多くの国ではその国の大学を卒業すると、Job seek ビザなるものを取得できて、在学中または卒業後にインターンシップをして就職先を見つけることができる。ただし、当然留学費用がかかり、海外MBAに挑戦するほどの資金力もモチベーションもなかったので、いいとこカナダのcoop留学で寿司職人かなぁ…と。

ちなみに前回の記事を読んで頂けていれば分かると思いますが、残念ながらワーキングホリデーは時すでに遅し、です。涙

そんなことを考えながら国×ビザの種類でマトリクスをつくっていました。
留学はお金さえあればできるので留学エージェントさんは皆優しかったけれど笑、個人向け海外就職サポートサービスの方には
「欧州・アメリカは厳しいっすねー。アジアだったらワンチャン英語ガチれば半年見てもらえれば可能性あります。」的なニュアンスのことを言われました。

そりゃそーだよな。(笑)

というのも、私の英語レベルは大学卒業で止まっていて、TOEICやIELTSのスコアもなければ、ビジネスで使用した経験も一度もなく、世界一周中になんとか友達になれる程度のコミュニケーションレベルだったのです。

とはいえ、念のため海外転職の方向性も捨てず、海外転職に強いエージェントにもいくつか登録し、「自分でも応募できそうな案件ないっすかねー…」という売り込みをしていました。

そんななか声をかけてくださったのが、現在の就職先となる転職エージェントのドイツ拠点でした。

声を大にして言いたい、ドイツは穴場である!

初めて知ったのですが、ドイツは外国人にとてもオープンな国で、ビザのことを考えると超穴場なのです。

2022年夏 世界一周中に訪れたケルン大聖堂

というのも、ほかの国のように語学や厳しいスポンサー要件がなく、就労ビザの条件は基本的には「ドイツの会社と雇用関係があること」のみ。
つまり、ドイツ法人から内定さえもらってしまえばいいのです。

そして、ちょうどドイツ拠点の拡大を見据えた中で人材紹介の経験者が必要だったことから、英語については目をつぶって頂き、内定を得ることができました。

ちなみに、実は並行して別のエージェントも含めるとUK・タイ・アメリカの選択肢もありましたが、語学の問題や条件なども含め、最終的に残ったのがドイツでした。
つまり、正直に言うと、ドイツを選んだわけではなく、ドイツだったからギリ何とかなった、という状態なのです。(ドイツのみなさんごめんなさい🇩🇪)

とはいえG7・先進国でインフラも安定していて、ヨーロッパは陸続き・アメリカ東海岸もアフリカにも近い。おまけにユーロで平均賃金は日本より圧倒的に高い。
そう考えると悪い話ではなく、ヨーロッパをたくさん旅行した中でドイツは響いてなかったけれど、ロンドンにもパリにもすぐ行ける!というのは私にとって魅力でした。

いつ行くの?今でしょ!(古)

そうしていったんドイツ行きの切符を手に入れたは良いけれど、現実的になるにつれて、「本当に今、海外移住するんだっけ…」という話に。
というのも、今回は現地就職であり、期間の定めなしの雇用契約なので、基本的にはいようと思えばずっとドイツにいられるもの。
駐在ではないので、任期はなく、片道切符だったのです。

私のことを良く知る人であればこの時点で私には「行かない選択肢はない」ことは分かると思いますが笑、
当時の私には大好きな家族ということのほかに、もうひとつ、恋人の存在を考える必要がありました。

(ここから先はちょっと私情の話になるので、興味のない人は飛ばしてください。笑)

当時のお相手は、世界一周中に知り合った日本人男性

お互い世界一周中、ウユニ塩湖にて🌏

出会って半年足らず、日本に帰国してお付き合いを始めてからでいえば2か月ちょっとというタイミング。
もちろん海外就職にチャレンジしてみたいという話はしていたけれど、彼としてもこんな早いタイミングでというのは想定外。
ここから、タフな話し合いがなされました。笑

彼はとても現実的で地に足の着いた人だったので、
「本当に今その選択肢をとることがベストなのか?」
「半年から1年かけて英語を勉強しながら活動すれば、もっと他の選択肢も出てくるのでは?」
「そもそもドイツで本当にいいのか?」

などなど…たくさん問いかけをしてくれました。

そこで改めて思ったのは、そんなに深く考えてなかった、ということ。

彼はオーストラリアやニュージーランドでのワーホリ経験があったので約3年の海外在住経験があり、英語も私よりよっぽどできたので、当時の私がそんな中途半端な考えで海外移住したら失敗することを分かっていました。

でも、当時の私としては
「あと1年勉強しながら待ったとして、その時に選択肢がある保証がない」
「そんななかで無駄にあと1年延ばすなんて、時間がもったいない」
「このタイミングでうまく見つかったんだから、これもなにかの運命」
と思っていたので、どうしても今このタイミングで行きたいんだということを力説。

最終的には私が一歩も譲らず、(いろいろあるけど端折りますが)
「私は行くけどあなたは一緒に来る?」というなかば強引な形で、結婚してパートナービザという形で運命共同体として一緒に行くことを決めました。
(ちなみに、私が苗字を変えるとパスポート変更に時間がかかって就労許可の申請が遅れるからという理由で姓は私の苗字に。)

家族や友達も驚くスピード婚💒

ちなみに、その後分かったことは、ドイツは穴場といえど、日系企業でも現地採用ではドイツ語が求められることがほとんどで、よっぽど専門職であれば英語のみでOKな求人もありますが、そんなにEasyなわけじゃないということ。
そして、彼の言っていた通り海外移住生活はそんなに甘いものではなく、甘く考えていた私はしっかりと洗礼に会い、もとから高くもない鼻を思い切りへし折られ、ドイツ生活に適応して覚悟を決めるまでに4か月近くかかったのでした。笑

デュッセルドルフ🇩🇪という街

信じて賭けてくれたロン毛マンに感謝

ドイツに行くと決まった時、家族は寂しがってはいたけれど、これまでの私の突拍子もない行動を考えればそんなに驚くことではなかったと思う。

それより、出会って間もないのに、自分のやりたいことや夢を犠牲にしてまで私と一緒にいることを選んでついてきて支えてくれたロン毛マンこと主人には心から感謝しています。

私は就職先が決まっていたけれど、当然彼はドイツに来てからドイツ語もできない中で仕事を探さなければいけないわけで、それはとても大変なことだったし、今でも大変な思いをしています。

それでも文句を100個くらいしか言わず、とても厳しいけれどなんだかんだ最終的にはどんな決断も応援してくれて、どんな状態の私でも支えてくれる最高のパートナーです。

一人だったらもっと身軽に決断できていたとは思うけれど、一人だったらそもそもドイツに来る決断はできなかったかもしれないし、来てもすぐくじけて帰っていたかもしれない。
彼を強制的に一緒に連れてくることで、一人じゃない安心感があったおかげで挑戦することができたのです。

心からありがとう!!

これからはじまるドイツ生活

是非遊びに来てください🇩🇪


こうして私は、ドイツ移住を決め、2023年9月にドイツ・デュッセルドルフにやってきました。

来てからの紆余曲折、半年経って思うことやドイツでの仕事のことはまた別途記事にしたいと思います。
長々とお付き合い頂きありがとうございました。

それでは、今日はこのへんで。


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