10日目 救世主ドイツ少女・山岳民族の子供達・雲の中絶望の帰路
朝バスが停まり外に出ると完全に別世界が広がっていた
標高は1600mらしい、ハノイ中心地は非常に暑かったが、こっちの朝は長袖でも行けるくらい涼しい
今日はここでホームステイ
サパの街に繰り出す
サパにはベトナムで1番高い山と山岳民族の村があるらしい
山岳地帯の村cat cat 村に行くことにした
村の中に入るには入場料がいるらしく、かなり観光地として力が入っているらしい
別に良いのだが、なぜか気分がのらず退散
その後山に登ろうとしたが、どう考えても雨が降っていそうで断念
(素人が雨具なし、サンダルで3000m超えの山は流石に自殺行為なので)
じゃあ登山鉄道とロープウェイで、と思ったがこちらは価格が高すぎて断念
(といってもベトナムの物価にしてはというだけだが)
坂を登ったり降りたりで疲れたのもあるだろうが、今日は断念してばかりでダメだなと少しマイナスな感情になってくる
ぼーっとベンチで時間を潰していると、僕の元に救世主が現れる
バスで一緒だったドイツの女の子だ
バス停で色々あった後(昨日の記事にて)、へとへとだった僕と少し話した
そんなに長く話したわけではなかったので連絡先なども交換しなかった
もう2度と会うことはないだろうと思っていたが、その子を発見したのだ!
1人でこれから何をしようか気分がどんよりしていた僕はすぐ声をかけに行った
教会に行くけど一緒にくる?と誘ってくれそこからしばらく行動を共にすることに
昼ごはんを食いたいと言われ、すでに食っていたがカッコつけて俺もまさに食べたかったところだと答えた
彼女はどう考えても年上だと思っていたが、話しているとまだ高校を卒業したばかりらしい、欧米人の大人っぽさは尋常じゃない
ドイツの話やこれまでの旅の経緯などを話した、好きなビールを聞いたらビールは好きじゃないがイエガーマイスターを勧めてくれた
すかさずコルピクラーニのJagermeisterを歌ったが華麗なスルーを決められた
ドイツでは確かにメタル好きが多いが、私はそんなだと教えてくれた
その後は彼女はcat cat 村へ、僕はそこよりもっと奥地にあるらしいシンチャイ村に行くことに、別れを告げそれぞれの旅に戻る
彼女のおかげで気持ちも前向きになり、いくらでも歩ける気になった
奥へ奥へ目指しているとでっかい牛が目の前を通過する
おいおい、これ進んで行って大丈夫なやつなのか?
cat cat 村は観光地かされた山岳民族の村らしいが、向かっているシンチャイ村は観光客もほとんど行かないリアル山岳民族らしい
バイクに乗った少年少女たちがビュンビュン僕の横を通過していく、小学生でも構わず飛ばす
結構距離があるので街の方へはみんなバイクで行くらしい
彼らは日本人に顔がかなり似ている、日本人とアイヌの人たちの中間といったイメージ
もちろん観光客なんて見かけないし、いるのはみんな現地の人だけ
少し不安になってくる、もしここが入っちゃいけないゾーンになってたら急に長い棒で襲われて斜面から転げ落とされるんじゃないか、訳のわからん妄想が捗る
現地の人たちに見られながら、惰性で奥へと進んでいるが、「ここまで」みたいな看板が早いとこ出てきてくれればキリよく折り返せるのにとか思ってた
しばらくすると学校らしきものが見えてくる、この街の人はみんなここに行くのかな
庭からゾロゾロ集まって僕を見にくる、1人が手を振ってくれたので振り返すと、みんな口々にハローと言いながら手を振ってくれた
道中不安だったのもあってかなり感動してしまった、子供の純粋さがあったけぇ
帰り道はこっちを見ている現地の方にも会釈で帰った、お邪魔しているんだからこうでなくちゃなと1人成長した気になり満足感と共に道を行く(向こうの方はどう思ってるかわからないけど)
これは心の旅なのだ
晴々しい気持ちのまま宿へと帰してくれれば良いものを、そううまくはいかない
気持ちは清々しいのに、なんて天気だ!雲の中すぎるだろ!
日もくれ、雨も降り出し、しまいには雷までなりだす始末
おい、傘もカッパもないんだぞ!
夕食がまだだったので、レストランで雨宿りしながら凌ごうと思ったが、もうどこも閉店している、おいちょっと待て!まだ20時だぞ!
中心地からかなり離れたところに宿を取ったせいで店はどこも閉めたらしい
やっとの思いで宿に帰りシャワーを浴びて眠りにつく、夕飯食いたかった
今日の自立散歩のお供
チューリップの心の旅
内容は全然違うけどね
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