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自由人の自由詩✧♡2024.4.27


2024年4月27日

 牡羊座の元気さが、月に2回の投稿を促している。

歩き出す果実齧ってめかぶ食べ水湛えたる春のカラダは

 春、私のカラダは、水を湛えている。
 水をごくごくよく飲むようになった。

朝露に夜の呼吸を思いけり昇る陽浴ぶ我と蕾と

 ある朝、つぼみを持っている枝がしとどに濡れていて、朝露を抱えていた。太陽が昇り、自分のカラダも温まって、太陽の有難さを植物と一緒に感じた。

寒ければ赤い服など着たくなり木々はいつでも同じであるのに

 なんというか、木は好きで、尊敬する生き物。
 私は人間だから、好き勝手に色々なことをする。

カツ喰いて爪の芥子を見つけたり口には衣ついてなかろか

百済無観音

 義兄の昇進を祝って大好きなかつやへ。はっと気づいたら自分の爪にかつの芥子が付いていた。恥ずかしい。

ふるさとの山は美し岩木山桜従え悠々と立つ

 桜が咲く前の岩木山を見て、想像したが、桜が咲いた時、岩木山はなぜか霞の向こうに隠れて見えず。お宝を隠された気持ちだ。

お揃いのスーツ姿で1年生大きい父と小さな君よ

 入学式。お父さんとそっくりなスーツに身を包んだミニチュア1年生を道路端に見かける。2人の大きさは全く違うのに、そっくり!

空撫でる木々の姿に憧れる吾は歩く木動物なのだ

 春の木々は素敵だ。
 空に手を伸ばしこれでもかと太陽を愛でているように見える。
 自分が動物だと気づく一瞬。

花は愛でイタドリは忌む我が心等しき命の不平等なり

 春は素敵だが、好きなモノも嫌なものも等間隔に出てくることに気付いた歌。すでに一度、蚊に刺された(←早過ぎる。穂村弘さんだろうか?)
 あと、イタドリのCMが凄いけど、CMで言われなくてもイタドリの凄さは、毎朝見て、知っている。

見えぬはずの光線見える湯気の中カラダ解けて湯にうかべたる

 湯気の中の光線が美しい。

コロナ禍が過ぎてもマスクをする人ぞ覆いたくなる傷でもあるのか

百済無観音

 私はマスクが大嫌いなので、コロナ禍中も外したり、安全になるや、全くマスクを追いやった人間だが、世の中の人はマスク好きなんだなと思う。

なぜ描くの?尋ねてみたら彼は言う ただ絵が好きで 好きで好きでと

 つきふねさんの記事で見つけた作家の展覧会のキャッチコピーでもあった言葉。この言葉羨ましかったし、好きだった。
 私もそう言おう!と思う。衝動に駆られて絵や短歌を創っている。

湯の中で指折り数えたあの歌はどこに行きしかいつ浮かび来る

 温泉の中で短歌をひねるが、温泉から上がると、全く覚えてない時も。

咲く花の蕾は少女に似ていたり美にも愚にでも転べる春よ

 陳腐だが、蕾は少女に似ている。そう考えると、新学期は、勉強するか遊ぶか、を問いかけた。
 どっちにも転べる。
 どっちにでも行け!
 君は自由だ!


はじければまたたく間にぞもれもれと漏れ出す春とやまとの言葉よ

 私がフォロウしている星野廉さんが、記事に「大和言葉は漏れ出します」と書いていて気になりメモ。
 花も盛れているがその前にもれもれと漏れ出すのが、やまと言葉らしい。 

犬の春生まれてからの1年間 家を空ければ違っている君

 ここで詠んだのはゴールデンだけど、1日見ないと変わってる。
 凄い勢いで成長してる犬の一年の事。犬は一年で18歳になる。

ウィンクもせずに割り込む君ならば愛されないで生きてゆけよと

 車線変更するなら、ウィンカーぐらいつけろ!と思う君を詠んだ。

満開を停止ボタンで止めたくば我の喉裂け時間を止めよ

 春と言うのは、いつの間にか呑み込まれて自分も狂ってる。

指折りてつきでた大脳シナプスを味方につけて歌人となれり

 短歌を詠むといつも指折って数えている。昔、家庭科を教えなくてはいけなくて、視聴した幼児教育のビデオで、指先はつきでた大脳だと言ってた。
 子供時代に粘土遊びや色々、指先を使うことをやらせるといいらしい。
 私が指折り数えている短歌も、きっと、シナプスができているはず。

あれは梅あれは桜と道に出る人の庭観て楽しむは春

 春って、楽しい。


行く春に追いつくことなどあるものか2人並んで静かに老いる

 春のスピードに追い付けない自分を詠んだのだが。偶然、素敵なお二人を見かけた。朝に、2人で桜の下で紙コップ珈琲を飲んでいらした。

春を呼ぶハクモクレンが咲き過ぎて別の花に見紛う可笑しさ

 夏が近くなって、山越えをするようになると、白い大きな花が八甲田山中に咲いている。あの花はなんだろうと不思議に思っていたが、何か月もずれているので気が付かなったが、木蓮だった。今年は、あの白いの何の花?と近づいたら、木蓮に見えない木蓮だった。

階上の雪解け水の流るるを踏みて歩きし滝となるまで

 弘前公園に行く前に階上岳登山を2回した。まさに雪解け水を見て歩いた。下るにつれてその山に滝があることも知り、さっきの雪解け水が下流で滝になっているのだと気づく。

主なき庭に灯のある如くこぼるる白き花の木一つ

 主無き庭で、灯のように白く光って立っている木がある。
 白い桜だと思っているけれど、もしかしたら違う植物かもしれない。健気で可愛らしい。主は居ないけれど、その木そのものが灯のようだ。


物言わぬ動植物の騒がしさ芽が出て見つめて出でよと叫ぶ

 


 春は動植物が騒がしい。物言わぬのに、全身で、叫ぶかの如く。
 犬も物言わぬのに、散歩に行くまで見つめてくる。



はらはらとはらりはらりとはらはらと花の間を静かに歩きぬ

 花が散る時にも、素敵な瞬間がある。

花の首ぽたりぽたりと落としたる桜の姿如何に留めん



 朝の散歩で歩いたら、まさに今、花を落とし始めた?という木に出会うことがある。ずっとそばに立って観ていたい。

春は花 その一節が出るまでは何万行を詠んだのだろう

 全く。
 春は花。だと思う。有名な道元のお言葉。大好きだ。 

『春は花、夏ほととぎす秋は月冬雪さえて冷しかりけり』

 たった五文字で春を表した。 
 これ以上に春を表す言葉ってあるかしら?凄い人です。その1フレーズが出てくるまでにどれだけ何かを詠んだのだろう?と想像した。
 

カラダから出た水水で流されて蓋ゆっくりと閉じてジ・エンド

 トイレを詠めるのかと思って詠んでみた( ´艸`)
 詠めちゃった(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 春は歌が沢山ゲットできた。
 私はたぶん、春に気が狂っています。でも、大丈夫です。
 自由人だから誰にも迷惑かけない自信があります。

 今朝、うっかりまた5首ぐらい詠みました。
 文字数が増えるけど、お蔵入りするのも嫌なので、投稿してしまいましょう( ´艸`)

外に出てスマホの画面を見る人よこの桜共が目に入らぬか

百済無観音

 時代劇風( ´艸`)

人混みにわざわざ出かける人々よ桜の下で独り吞まぬか

百済無観音

 G・Wが始まったことを憂える酒飲みの歌。

クラフトと名付けた餃子に腹が立つクラフトテレビのクラフトご飯

百済無観音

 素直に手作り餃子と言って下さい。

明らかにはしゃいだ声で鳴きました小鳥さえずり注意報が出る

 今日のお気に入り✧♡

鶯の繰り返し鳴く声かわゆ轢かれた櫛の歯リズムを描いて

 轢かれた櫛までが、楽しい模様を描いてる。

青い空憂さの一つも浮かばぬ身心ゆくまで春に溺れる

 静かに静かにトテモとても、春に溺れる。まだまだ作る。

 私の今の状態にピッタリの、短歌を思い出す。

久方のひかりのどけき春の日にしづごころなく花の散るらん

紀友則

 母が好きだった歌✧♡




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