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乳がん?かも日記(仮)#4 生検と鰻

乳がんなのかどうなのか?診断を確定させるため、胸のシコリの細胞を採取する検査を受けに病院へ。

受付を済ませ、検査着に着替えて待機していると
「おお、来たねー」と医師るり子登場。
昨日会ったばかりなのに、やたら距離感近めで話しやすいるり子のオーラに、カチコチの緊張も少し和らぎます。

私、癌かもしれない?という部分での恐怖感はあまりないのですが、痛みにはよわよわな奴で……昔、別の病気で入院してた時に点滴の針がなかなか入らず4回くらい刺された時点でガチ泣きした程度のよわよわで。
今回の検査で「おっぱいに麻酔する」「中の細胞を採取する」という未体験の痛みの前にド緊張していました。

緊張が顔に出ていたからなのか、それともるり子の性格なのか、ずっと世間話をしながら検査を進めるるり子。

「彩乃さんってどこ住んでるの?」
「○○出身で、今は○○に」
「あ〜〜知ってる知ってる!あの近くに鰻屋さんあるよね。やたら高いところ!あそこは昔はもっと安かったんだよ〜。なのに今は倍くらいになっちゃってびっくりだよ!あ、麻酔の注射入るね。」
「ひぃ………」
「はい奥の方も麻酔入るよー(ぐいぐい)いやそれにしてもさ〜ブランド鰻はまぁ仕方ないとしても、国産じゃないやつでもかなり高値になっちゃって。私、鰻が大好物でいろいろ行っててね、でも○○のところの鰻屋さんはもうさすがにねー行かなくなっちゃったなー」
「は、はひ………(痛ってぇ……)」
「おすすめの美味しい鰻は飯田橋の……なーんて話してる間に麻酔効いてきたかな〜?じゃー組織取ってくよー(ぐいぐいぐいぐい)大丈夫ー?」
「だ、だいじょうぶでふゅ………(怖えぇぇ…)」

細長い棒みたいな機械でぐいぐいと胸をつつかれて細胞をとっていたので、もう気分は完全に串を刺されてる鰻。
うぅ…美味しく焼いてね、るり子…。

四万十川で泳いでいる天然鰻になった自分とか妄想しているうちに検査終了。緊張したけれど思ったより痛くなくて良かった……。

検査結果は2週間後。
帰り道、じんわりと痛みが残る右胸を抑えながら今後どうしようか考えていました。まずは保険を調べなくちゃ。がん特約ついてたかなぁ。あとは、癌だったらいつ誰にどこまで話すか考えよう。あと癌だった場合の仕事もどうするか…。あと、あと……。うーん……。


まぁ、とにかく最初にすることは、
ちょっといいうな重を食べに行くことだな。
話はそれからだ!


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