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『雨夜の星をさがして』の出版記念イベントに行ってきた

久しぶりにオフラインのイベントに参加してきた。

写真家でコラムニストの古性のちさんの初単著『雨夜の星をさがして』の出版記念イベントのために、電車に乗って梅田まで。

オフラインでイベントに参加するのはもう数年ぶりのことだったので、過去のわたしだったら必ず持ち歩いていたノートとペンを、今日は一切持ち合わせていなかった。イベント会場のテーブルに置かれていたチラシの裏に、アンケートを書く用に用意されていた簡易えんぴつを使ってざっとメモを取った。

ざっととったメモのはずが、気づけばチラシの裏は文字で埋め尽くされていた。のちさんとはもう数年前から交流があるから、ある程度のことは知っているはずなのに、手が止まらなかった。それだけ、今のわたしに響く言葉が多かったんだなぁと思う。

せっかくメモを取ったけれど、このチラシの状態だと、すぐに無くしてしまうか、ゴミと間違って捨ててしまうかになりそうなので、せっかくならばこのメモの内容をここに残しておくことにする。


写真を始めてから、自分を動かしているのは"好奇心"。
「普段は何を撮っているんですか?」とよく聞かれるけれど、答えに困ってしまう。ポートレートや、世界の絶景なんて写真は撮っていない。どちらかと言えば、影とか光を撮っている。
HSPの気質を持っているからか、人が気づかないような花とか、雑草とか、そこに映る影とか、光とかを見つけられる。そう言った、"世界のカケラ"を集めて、写真に残している。

カメラは、写真は、この世界を好きでい続けるための道具。

コロナで世界が閉じてしまった時、当時暮らしていた大好きなタイから、帰国せざるを得なくなってしまった。花粉もあるし、冬も寒い。温かい場所が大好きで、「タイ最高!」って思っていたのに、急に苦手な日本に戻ってくることになった。外にも出られずに鬱々としていた時に、「日本のことを好きになってみよう」と思って始めたのが、写真と言葉のアートワークだった。

言葉に救われている。美しい言葉があるから、日本を好きでいられる。

20代の頃に初めて憧れていた世界一周に出た。その時に初めて自分で買ったカメラを持って、初めて写真を撮った時、自分が見ているものと写ったもののギャップに驚いた。自分の技術が及ばなくてこんなにもギャップが生まれるのなら、もっと上達したら自分が見ているものを超えられるかもしれない。

楽しく写真を撮ると、見ている人にもその楽しさは伝わる。楽しさって伝染する。下手でも、SNSに写真を上げ続けた。

写真と言葉は旅人の相性が良い。カメラさえあれば写真は取れるし、言葉は自分がいればいい。身軽でいられる。

薬剤師の仕事を辞めてカメラを始めたという50代のおじさんや、今までやったことのなかった書道を路上で始めた70代くらいのおばあさんとの出会いから、「好きだったら何歳からでも始めたっていいんだ」ということは、世界一周で出会った人たちに教えてもらった。

色んな事に興味があったり、いろんなことをやってみることは、自分のオリジナルブレンドを作ることに繋がる。人から見ると遠回りや無意味だったとしても、そんな世間のモノサシは幻だから、わたしはチャレンジする。

「やりたい仕事」よりも「こう生きたい」に合いそうな仕事が、写真と言葉で生きていくことだった。

自分が絶景や人を撮り始めると、自分に嘘をつくことになる。自分に嘘をついてした仕事は最終的には金にも何にもならない。世界の秘密を知りたいと思って、人の気づかないものに目を向けてそこにシャッターを切る。

自分はどんな写真家になりたいのか。自分はどんな写真家になりたくないのか。自分に問うのは大事。

写真家には2種類ある。写真と言葉で自分を表現する「クリエイター」と、写真と言葉で自分が表現していきたい人を応援する「プロデューサー・ディレクター」。写真で生きていく、つまり、お金になる、つまり、世間の需要が大きいのは後者。

わたしって何を伝えたい?わたしらしいって?その答えが全然自分で出せなかった。教えてくれたのはいつも周りの人だった。だから、それとやりたいことの交差点を探した。自分のことが分からなくなったら一番近い友人に聞いてみることがオススメ。

まず最初の一歩を踏み出すためにやるべきことは「タダでいからお手伝いをしてみる」「自分がやりたくないことを言語化してみる」「発信をまずは3ヶ月やってみる」こと。

これからは、クリエイターよりも誰かをサポートしたい人が輝く時代なんおかもしれない。

カメラを持って出た日は30枚撮るというノルマを自分に課している。すると、撮る対象がだんだんと見えてくる。

毎日が非日常だと思って生きている。今日見ているこの風景は、明日同じとは限らない。同じ日は二度とないと思って生きているし、明日が来ることを信用していない。だから、そんな非日常を写真に残している。


とまぁ、こんな内容でした。わたしのメモが全て網羅しているわけではないから、これが内容の全てってわけではないけれど。

たくさんの刺激をもらえた。

後半の「毎日が非日常だと思って生きている。今日見ているこの風景は、明日同じとは限らない。同じ日は二度とないと思って生きている」という言葉を聞いたときは、わたしがnoteを毎日書いているのと同じ理由だなぁと思ってすごく共感した。

「カメラを持って出た日は30枚撮るというノルマを自分に課している」という点はめちゃくちゃすごいなぁと思ったので、わたしも今日は珍しくカメラを持って出かけた日だったから、30枚撮ることにチャレンジしてみようと思ったのに、結局撮ったのはトータルで7枚だった。

久しぶりのオフラインのイベント、すごくすごく楽しかったし、めちゃくちゃ刺激を受けた。わたしも、もっと頑張ろうって気合いが入った。

ちゃっかりサインまでもらっちゃって、嬉しかったな。



そんなわけで、今日もおつかれさまでした。

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