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2015年 〜両親の死去と長女が学校へ行けなくなった時の話〜

(写真は2015年11月 実践発表前の舞台袖の様子)

2015年
この年は、忘れられない年です。きっとこれからも・・・


春、長女は中2、次女は小3、長男は小1
私はこの年、小学校でPTA執行部役員の2年目でした。
書記だった私は、年度初めの行事で忙しかったのを覚えています。


長女は小5の頃から、少しずつ私との会話が減っていました。
この頃は、思春期で親と話すのが嫌な時期なんだと思っていました。
新学期が始まり、長女の担任の先生が、絶対イヤだと言っていた男性教諭になったと聞いていました。それでも何とか学校へ通っていました。


4月後半に、実家の近くに住む姉から、
「お母さん、夏までもたないかも知れない」
と電話がありました。

私の母は、この数年前から胆管がんで治療中でした。
切除を拒否したので、週に数回通院しながら抗がん剤治療を続けていましたが、限界がきていたようです。
在宅ケアを受けていたため、平日は姉が様子を見に行き、私は毎週末、子どもたちを連れて、実家へ泊まりがけで様子を見に行くことにしました。

実家へ行く途中の車の中や、実家で過ごすときの長女は、いつもより笑顔が多く、以前のように色々なことを話してくれました。
会話が少なく、暗い表情だった長女に笑顔が戻り、母も嬉しそうにしていました。
そして大好きな、ばあちゃんとじいちゃんに毎週会えて、子どもたちも嬉しそうでした。

でも、平日の長女は、遅刻する回数が増え、クラスメイトの一部からも、遅刻を批判され、「遅刻してくるならいない方がいい。帰れ!」などと言われていたようです。
学校へ行きたがらない長女を送って行くことも増えていきました。

夏休みに入ってからは、姉たち家族も含め、みんなで実家で過ごしながら両親の様子を見ていました。

7月末、母が死去。
そして後を追うように肺がんが進行していた父もお盆明けに亡くなりました。
あっという間でした。

私にも子どもたちにも辛い夏休みになりました。


夏休み明けからの長女はまた、笑顔が減り、さらに部屋を閉め切って過ごすことが多くなっていました。


秋になり、四十九日が過ぎたころ、長女が朝起きられなくなりました。
この頃の私は、学校へ行かせなきゃと思い、必死でした。
でも、私と同じ背丈になった長女に、私が制服を着せることなどできず、なぜ行きたくないのか聞いても答えてくれず、どうすればいいのかわかりませんでした。

そしてこの年は、PTA役員の実践発表校になっていたこともあり、初めて作るプレゼンに悪戦苦闘していました。
PTA活動があったので、両親が亡くなったことの辛さも、長女のことも、四六時中ずっと考えなくても良かった。少し逃げていたんだと思います。

実践発表の当日、「学校へ行きたくない!」と長女はトイレに閉じこもってしまいました。
しばらく言い合いましたが、結局私は長女を置いて、実践発表の会場へ行きました。

私たちの小学校は一番最初に発表をし、その後に他の地区の小中学校の発表を聞きました。中学校の発表では、笑顔の中学生の写真が多く、見ていて泣けてきました。
これが終わったら長女と向き合おうと心に決め、家に戻りました。


毎朝、次女と長男が登校してから、長女を起こします。
でも、反応がないくらいぐっすり眠っている長女・・・
起きてもすぐに布団に倒れ込む姿も見ました。

そんなとき、長女の机の上あるノートに目が留まりました。
そこには、
『学校行きたくない』などと書いてあるほかに、
『体が思うように動かない』『どうして動けない?』などと書いてありました。

そのとき、やっと気づいたんです。
学校に行かなきゃいけないと分かっているのに、動けないことに。
私がノートを見たことは、長女は気づかず、私も何も言いませんでした。


そして数日後の平日、長女に洋服を着るように言いました。
制服だとあんなに拒絶したのに、洋服ならすんなり着ることができました。
急にどうしたんだろうと不思議がる長女を連れて、2人でドライブへ行きました。
車の中では、楽しく過ごし、学校の話題はあまりしなかったような気がします。
気分転換しよう。学校のことはちょっとだけ忘れよう。
そんな感じでした。

その後しばらくして、長女が
「やっぱり学校へは行きたくない。担任の先生と合わないのと、色々言ってくる人がいるから。」
と話してくれました。

そのことを、私が学校へ行き学年主任の先生に伝え、先生と話した内容を長女に伝え、解決方法を探していくことにしました。
そして遅れている学習を取り戻せるように、支援施設にも連絡をし、面談に行き始めました。

ただ、長女は学校へも支援施設へも行きたがらず、生活は昼夜逆転していきました。

そして2015年の年末、お風呂上がりの長女が貧血を起こしたように突然倒れたのです。
今まで一度も起きたことのない症状で、私も、そして長女も驚いていました。


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