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【文フリ出品までの記録1】人もすなる文学フリマ

「いつか、出してみたい」と漠然と思っていた文学フリマ、ひとりでは決心がつかなかったところ、運よくサークル活動に誘っていただきました。「1年後の京都の文フリに出そう」という具体的な目標のあるサークルです。

せっかくなので、2025年1月の京都文学フリマ出品をゴールとする1年間の個人的な記録を、ここに書いていくことにします。
書いているあいだは自分のペースメーカーになるように、後からは備忘録として使えるように、毎月1本くらいは書いていきたいものです。


翻訳作品を出品したい!

私は趣味で好きな作家の翻訳をやっています。

短編やらエッセイやら、翻訳できたものから自分のブログにアップしていますが、ある程度の量がたまったら、まとまった形にしたいなと思っていました。

電子書籍にするか、紙の本にするか。
元手がかからないのは電子書籍だけど、紙の本をつくるのも楽しそう。
文学フリマとやらの楽しそうなイベントもあるぞ…
でも誰もブースに立ち寄ってくれなかったら悲しいな…

と、ひとりで考えていたところにサークル活動の案内をもらったのでした。渡りに船で、とてもありがたかったです。

というわけで、好きな作家の翻訳作品を出品しようと思っています。

100年ちかく前に書かれた、明るくて暗い作品を。

この人たちの作品を。ふたりでひとつの作品を書くという珍しいタイプの作家

翻訳って勝手に出していいの?

翻訳権ってありますよね。

ブログに翻訳を載せることを考えはじめた数年前、翻訳会社におつとめの方に聞いてみたことがあります。とくにどこからも許諾を得ず、翻訳を載せてもいいのでしょうか、と。

「印刷出版はどうかわからないけど、インターネットのほうは法律的にあいまいなところがあるし、まあいいんじゃないか」

というような返事だったので、「じゃあやっちゃえ、ダメなら怒られたらいいや」と思って、ブログを始めたのでした。今のところ、誰からも怒られていません。ブログ自体、あまり見られてないだけですが。

印刷出版はどうなんでしょう。いいんでしょうか。

『翻訳出版の実務[第4版]』(宮田昇、2008年)には、
1971年以前の海外作品の場合、原著が発行されてから10年以内に翻訳が出なければ、翻訳権が自由使用となる
と書かれています。

私が文学フリマに出そうとしている作品は、1920年代に書かれ、その後翻訳が出ていないので、翻訳権は自由使用のはずです。

もちろん著作権も消滅しています。
原著はロシアで出ていて、ロシアの著作権はいろいろとややこしい(*)のですが、それも諸々クリアしていて、パプリックドメインに入っています。
(*「弾圧されていた人は名誉回復された年からカウント」とか、「大祖国戦争に貢献した人は4年延長」とか、ロシアならではの条件が多い)

翻訳権も著作権もフリー、ということを考えあわせると、勝手に印刷して出しても大丈夫そうな気がする…

ということで、まずはブログと同様、見切り発車で動き出してみることにします。

私にはロシア文学を教わっている先生がおり、その先生は翻訳もたくさん出されているので、いずれその先生に相談してみようとは思っています(なぜ先に相談しないのかといえば、先生には恥ずかしくて翻訳ブログをやっていることすら言えていないので、まずはそこから…)。

出品までの道のり

文学フリマに出すぞ!と決めたはいいものの、決まっているのは「出す作品をこれにする」ということだけ… やることは山積みです。

  1. 翻訳を終える

  2. 本のデザインをする

  3. お金のことを考える(印刷予算/売価)

  4. 印刷方法をきめる(印刷所をさがす)

  5. 印刷する

  6. 販促する(販促物をつくる/宣伝する)

私が自力で進められるのは翻訳だけ。デザインや印刷はど素人、五里霧中の状態で、出品までの道のりは最初の数歩から霞んでいます。

そんな私にとって、「こうしたらいいよ」「こうしてみたら」とアドバイスをもらえるサークルの存在は心強く、本のデザインについては既に、自分では絶対思いつかない素敵なアイデアをもらいました。そのアイデアについても、いずれここに書こうと思います。

(【文学フリ出品までの記録2】へ続く)

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