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「水蒸気が怖い」世界線

突然ですが、

あなたはある日突然「水蒸気が怖い」という設定の世界に行ったらどうしますか?

水蒸気とは、水が気体になったものです。

水が沸騰したら水蒸気になって空気中に放出されますが
常温でも空気中に水蒸気は存在します。

水蒸気が空気中に含まれる程度が湿度とよばれます。


水蒸気は目に見えないですが、空気中に存在しているんですね。


そして、当然私たちの肌にぶつかったりしながら漂っていますが
私たちにはその存在が分かりません。
ぶつかっても感触がないからです。

でも、ないと困るものです。
乾燥しちゃいますよね。


で、突然この水蒸気が「怖いもの」「有害なもの」とSNSで騒がれるようになったらどうですか?どうしますか?


Instagramを開いたら

「水蒸気がヤバイ」
「水蒸気で癌になる」
「水蒸気で脳に障害がでる」
「水蒸気で不妊になる」
「コロナが流行ったのは水蒸気のせい」
「水蒸気過敏症で具合が悪くなる」
「子供に水蒸気を吸わせないほうがいい」
「お風呂は水蒸気が多いから気をつけるべし」

なんて投稿であふれかえります。


そして

「水蒸気が体に溜まるから、足の裏から追い出しましょう!」
なんていう水蒸気アーシングが流行って
アーシンググッズが売り出される。


「水蒸気対策ネックレス」なるものが発売され
「これをつけると有害な水蒸気がマイルドになります!」なんて謳い文句でインフルエンサーがPRする。お値段なんと5万円。


皿洗いをすると水蒸気が体に当たるリスクがあがるから
「水蒸気対策エプロン」というのが売り出される。


洗顔をするときのカランをシャワーモードにすると水蒸気がたくさん出てきちゃうから、気にする人は太い水が出る方で使っている。


用水路の近くは水蒸気が多いからと言って住むのを嫌がる人が出てくる。


しまいには
「水蒸気99%カットシャワー」や「水蒸気99%カット加湿器」が売り出される。


でも、滝つぼからでる水は
「マイナスイオンが出るから♡」と言って特別にもてはやされる。
一方でシャワーや蛇口から出てくる水は忌み嫌われる。

アルカリイオン水は「浄化されてるから大丈夫♡」と
高額で売られている。

「蛇口の水蒸気を無害化する」という浄水器が10万円とかで売られるし
「空気中の水蒸気を浄化する」という御札が2万円で売られている。

学校の水道の蛇口を心配して、
浄化浄水器をつけるように要望を出す保護者が出てくる。



どうですか?
なんだかすごい世界ですよね。

この世界にいたら、水蒸気は怖いですか?
それとも、科学的根拠がないって笑い飛ばせますか?


勘がいい人はもう分かっているかもしれないですが、
この「水蒸気」を「電磁波」に変換すると
いまのSNS上の「電磁波キケンブーム」に切り替わります。

ちょっと見え方が変わりませんか?


駄文にお付き合いいただきありがとうございました。


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