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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】出前授業のことなんて、子どもは覚えていてくれません。

立ち上げからお手伝いして10年になるプロジェクトがあります。
産業界が学校と連携して小中学校で授業を行なっています。
長く続けているプロジェクトですから、
過去にこの授業を受けた子たちには
何を覚えていてくれるのか、どんな成果があったのだろうか、
今年はそんなことを検証するアンケートも行なっています。

授業に来てくださるゲスト講師も、
授業を作っている私たちも、つい、
「この授業を大人になっても覚えていて欲しい」
と思ってしまいます。
熱を込めたメッセージも伝えます。
大人にとって学校の授業に行くなんて、
ちょっと特別な一日でもありますからね。

ですが、子どもたちは、
大人が期待するほどには、覚えていてはくれません(笑)
(アンケートの結果は・・・いいことも悪いことも・・・)

そりゃー、そうです。
子どもたちにとっては、
いろいろある授業のうちの一つにすぎないですから。
中学生、高校生になって、
もっともっと楽しい体験や出来事がありますから。
私たち大人だって、
子どもの頃の授業なんて、覚えてないですよね。

「この授業は子どもたちにとって特別なものに違いない」と
大人が思い込んでしまうのは、
独りよがり、自己満足なんだろうなと思います。

でも、
だからと言ってテキトーな授業でいいと言うわけではなくて。
逆説的かもしれませんが、
自己満足は、良い授業を作る上で邪魔になるかもしれない。
そんな自覚を持っておくことも大事なんだと思います。
できる限りいい授業を届けるために、最大限の努力をする。
熱量も込める。

忘れちゃう子も、もちろんたくさんいるんだけど、
何かが心に残る子がいることも間違いなくて。

で、いろんな授業があって、
いろんな子の心に何かが残る機会がたくさんあったら、
いいなーと思うのです。
だからこそ、いろんな企業とか社会人に
学校に来て欲しいと思っています。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。
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