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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】キャリア教育の授業、効果測定はどうするの?

キャリア教育コーディネーター養成講座の中にも
「効果測定」という項目があります。

キャリア教育の効果はどうやって測るのか?と
気になるところだと思いますが、とはいえ、
教育は効果が出るまでに時間がかかります。
それでも、
ひとつひとつの授業をつみあげていくために、
効果測定で考えておきたいことを
まとめてみたいと思います。

●そもそも「ねらい」は明確になっているのか?
 ビジネスでもPDCAサイクルを、と言われていますが、
 改善のためのCheckをするためには、
 Planが明確になっている必要があります。
 これは授業づくりでも全く同じことが言えます。
 その授業によってどのような状態をめざすのか、
 授業後の状態や
 子どもたちからどんな声が出てきたらいいのか、
 イメージをなるべく明確に描いておきましょう。
 マーケティングリサーチと同じく、
 「質」と「量」の双方で考えておく必要があります。

●ねらいと学習手法を構造化しておく必要がある
 これは企画段階で整理しておく必要がある部分です。
 ねらいとしてイメージした「授業後の状態」は、
 必ずしも一つのコンテンツや授業で実現できるとは
 限りません。
 めざす状態に至るまでに、
 ・どんなステップがあるのか
 ・どんな手法が適切なのか
 ・それらは授業のどこで実現されているのか
 といった関係を構造化しておくとよいです。
 これが効果測定の際に
 「どこまで実現できたのか」を測る「モノサシ」になります。

●効果測定は誰のため?なんのため?
 「このように効果があります!」ということを
 明確に示すことも、とても大事なことですが、
 調査することが目的の調査になってしまったら、
 意味もありません。
 教員や授業づくりをする人にとっての意味だけでなく、
 子どもたちなど学習者にとっての意味も
 同時にきちんと考えておきたいところです。

 ・学習者にとっての意味・
  自分自身の学習の目標設定と、
  いまどこまでできているかを把握して
  次にどうしたらいいかを計画することができる。

 ・教員や授業づくりをする人にとっての意味・
  どのような手法が効果的で
  どこまで実現できたのかを確認し、
  さらによりよく改善していくことができる。

学習者にとっても授業づくりをする人にとっても
「仮説構築と検証」の繰り返しが大事である、
ということなのだと思います。

松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」「クリエイター」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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