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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】企業の活動は工夫がいっぱい!学びの素材だらけ。

ちょっと前の話にはなりますが、
お手伝いしている団体のプログラムの実践例が紹介されました。
https://www.kyoiku-press.com/post-198491/
 (*日本規格協会の「ピクトグラムづくりに挑戦」です)

上記は知財教育として紹介されていますが、
コンテンツは日本規格協会さんの独自プログラム。
紹介された例は、学校で国語の単元と結びつけています。

世の中にある企業・団体の活動は、
その裏側にいろいろな工夫や努力があって、
そこ働いている人には「当たり前のこと」であっても、
実は、授業の素材になるものがたくさんあります。

それを見つけていくのが、
キャリア教育コーディネーターの仕事だと思っています。

今回も、コンテンツの開発にあたっては、
そもそも規格とは何か?
規格協会という団体の社会的意義は何か?
「教育資源を探す」というところから始めました。
関連する難しい本も何冊も読んでみたりして。

そうすると、「規格を作る」ということは、
どんな困ったことが起きているかを見つける課題発見力、
いろいろな人の立場から多角的に考える思考力、
多様な価値観のあいだでの合意形成力、
誰にでもわかりやすくする表現力などのスキルが
発揮されている仕事だということがわかってきました。

実際に「規格を作る」お仕事に携わっている方の話も、
そのこだわりや工夫が、ほんとうにすごかった。
まさにプロの仕事。

小学校3年生に「規格」を伝えるにあたって、
題材として親しみやすいものということで、
ピクトグラム(案内用図記号)を選び、
 (*案内用図記号にも規格があるのです)
身につけたい資質・能力を
「誰にでもわかりやすくする表現力」としましたが、
学齢に応じて、扱う題材、身につける資質・能力を
段階的に変えて提示できる可能性も見えてきました。
学習指導要領改訂を控えたいま、
これからの社会に求められる資質・能力の養成に
つながるコンテンツになる可能性が大きい・・・

これはあくまで一例にすぎませんが、
世の中にあるどんな企業・団体も、
その意義や仕事を分解していくことで、
同じような「学びの素材」を持っているはずなのです。

小学校の社会の教科書に出てくる仕事は、
販売、工業、農業、漁業・・・
昨今では情報産業なども扱われていますが、
BtoBビジネスのような、その背景にあるお仕事には
なかなかスポットライトがあたりにくい。

だから、いろんな企業・団体の教育資源を見出し、
授業につなげられるよう「コンテンツ化」していくことも、
キャリア教育コーディネーターの大事な役割だと考えています。

そしてなにより、
「こんな仕事が世の中にあったんだ!!」という発見が
仕事をしている私も、楽しい(笑)


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。
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