【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】私たち大人はどうやってキャリアを積み上げてきたんだろう?
「キャリア教育」が提唱されたのは、平成11年のことでした。
私も含め多くの大人にとって、「キャリア教育」はありませんでした。
では、私たちはキャリア教育を受けてきていない「不完全な大人」?
よくそうした動機からキャリア教育に関わろうとする方もいますが、
それって、本当にそうなのでしょうか?
キャリア教育で養う力と言われる「基礎的・汎用的能力」は、
次の4つで構成されています。
●人間関係形成・社会形成能力
●自己理解・自己管理能力
●課題対応能力
●キャリアプランニング能力
先日、キャリア教育コーディネーター向けのスキルアップ研修で、
「私が基礎的汎用的能力を身につけてきたシーンとは?」
をふりかえってみるワークをしてみました。
すると、「子どもの頃の経験」が、たくさん出てきました。
「近所にイトコがたくさんいて、
私はいつも年下の子たちの面倒をみながら遊んでいました」
これ、人間関係形成・社会形成能力につながります。
小学校では、クラブ活動などの「異学年交流」の機会が、
あったのではないでしょうか。
「ちょっとした工夫を、先生がほめてくれました。
それ以来、大事にしてきています。」
こういうのは、自己理解につながりますね。
自己理解は、自分だけではなかなかできないもの。
先生からの声かけや、クラスメイトからのフィードバックが
自己理解につながるきっかけとなったりします。
そういえば、私の小学4年生の頃の担任の先生、
クラスの一人一人の「歌」の歌詞をみんなで作って歌う、
なんて授業もしていた記憶があります。
中学校の文化祭で、巨大迷路を作りましたが、
どうやって作るのか、材料はどうするのか、
みんなで協力して考えながら作ったことがありました。
これは「課題対応能力」。
修学旅行などの校外学習の班活動も、
課題対応能力を養う機会だったはずです。
私たち大人が子どもの頃も、
「キャリア教育」という言葉が存在していなかっただけで、
先生たちは多くの機会を作ってくれていたのだと思います。
松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factoryを設立。
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