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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】新しい大学入試への対策はいつから始めたいいの?

5/16、文部科学省から、大学入試改革についての
進捗状況の報告が公表されました。
 (文部科学省「高大接続改革の進捗状況について」

この中では、「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)の
名称が「大学入試共通テスト」となることも発表されました。
   (まだ仮称になっていますが)

さて、新たな大学入試ですが、平成32年から実施です。
現在の中学3年生からということになります。
試験の内容については、「思考力・判断力・表現力」を問うという
新学習指導要領の方向性もかなり意識されています。
しかし、高校の新学習指導要領の実施は34年度から年次進行。

要するに、「現行」学習指導要領で学んだ高校生が、
「新」大学入試を受けるという期間も発生することになります。
高校では新学習指導要領になる「前」から、
学習内容を変えていくことも考えないといけないということに。

「大学入学共通テスト」のトピックとしては、
国語と数学で記述式が導入される点が挙げられます。
国語では、文章や図表をもとに構造化して情報を整理し、
一定の条件を踏まえた結論や、結論に至るプロセスを解説する、
数学でも、問題を解くことだけでなく、
問題を数式、図表、グラフなどで表現することや、
問題を解くための構想を立てる、プロセス全体を表現する
などといった出題の方向性が検討されています。

こうした「思考力・判断力・表現力」は、
現行学習指導要領でも重視されているポイントでもあり、
現状と全く異なる方向性ではありません。

大学入試が変わることを視野に入れながら、
新たな学習指導要領に向けて今から高校の学びも変えていこう、
そんなメッセージが発信されているのかもしれません。

とはいえ、高校の現場での対応は、悩みのタネとなりそうです。

ちなみに、英語に関しては
4技能を問うために民間業者の試験の活用の方向性も出されており、
この点は、賛否両論、議論がされています。
文部科学省では、6/14まで意見募集を行っていますので、
この機に資料を読み、考えてみるのもいいかもしれません。

<参考資料はこちら>
文部科学省「高大接続改革の進捗状況について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/29/05/1385793.htm
(モデル問題例へのリンクも貼られています。)

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松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factoryを設立。
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