企画・編集でお手伝いした文部科学省事業「小・中学校等における起業体験活動実践事例集」が公開されました。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/detail/mext_01822.html
「起業体験」とか「起業家教育」と聞くと、学校の中で実施する授業としては少しハードルが高く感じられるのではないでしょうか。すべての子どもたちが起業家になるわけじゃないし、なぜ学校で起業について教えないといけないのか、という疑問が生まれてくることも、想像に難くありません。
確かに国の施策としては特に産業分野では「将来的に起業する人を増やしたい」というニーズは間違いなくあります。
しかしそれをそのまま学校教育に持ち込むわけにはいきません。
学校・先生たちが「子どもたちにこうなってほしい」という願いとどう合致するものなのかをしっかり語ることがキャリア教育コーディネーターの役割のひとつでもあると考えています。
「起業」というリアルなビジネス体験は、キャリア教育で育成したい4つの基礎的・汎用的能力を伸ばすのに、とても有効だと考えています。
チームでやりきる協働活動、
ビジネス体験の中での役割理解、
学校という安全な環境の中での失敗体験も大切です。
探究的な学びのサイクルと合致する部分も多くあります。
ビジネスのノウハウが学校教育にどう役立つのかを紐解いていくことで、学校の学びがよりおもしろくなる、起業体験にはそんな可能性があるように思います。
また、事例集を作成するにあたっては、全国のいろいろな学校の先生にインタビューに協力していただきました。最初はなんだかイメージがつかなくて不安だらけだった先生から、最後には「これから取り組む先生もいろいろ工夫した方がいい」「レールに乗っからない方がいい」という発言も出てきています。起業体験を実践することで、先生方も大きな手応えを感じているということなのだと思います。
これはなぜなのか・・・?
そんなところも事例集から読み解いていただけると嬉しいです。
ぜひご覧ください。