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「100カメ メタバース特集」で同士の思いを感じ取った

NHKの100カメでメタバースの特集を見た。一人のVRChatterとして、時に笑いながら時にはしんみりしながら楽しませてもらえた。いい番組だった。

その中でも一番印象に残ったのは前半に出てきた「ラジオ体操」のシーンだ。


高まる期待

3日前、VRChatでの生活に焦点を合わせた番組が放送された。僕はリアタイせずに録画をした。なぜなら、その時間はVRChatをしているから。実際放送されるタイミングでは、友達と協力して斧を振りまわし魔法を放ち血湧き汗握る冒険の真っ最中だった。

さて、あれから3日。友人と会って話しているとちょこちょこ番組の噂話が漏れ聞こえてきた。曰く、好奇の眼で見るような作りじゃなくて安心した。曰く、お砂糖(VRでのパートナー関係)も出てくるとか。

気になる。そして今日、ようやく見る時間ができた。


日常とドラマが広がっていた

再生すると、そこに出てくるのはまさに「VRChatの世界」だった。

朝は現実と同じようにラジオ体操をし、時には作り込んだ世界観に浸り、時にはライブや居酒屋の空間を楽しむ。そして夜は仲のいい友達と一緒におやすみを言い合う。そんな優しい世界だ。

VRはもう一つの現実である。現実では「一人」だとしてもVR世界があるから「独り」じゃない。まさにVRChatの魅力を番組がくみ取ってくれていた。


以前、僕が「VRChatはドラマみたいな出来事が起こるからおもしろい」って文章を書いたことがある。これがしっかり伝わってきたのも良かった。

現実でかなえられなかった夢をVRChatで追いかける人がいれば、VRChatで新たな自分の能力に気づいた人もいる。さらにはVRChatがきっかけで海外の人と結婚した人まで出てきた。VRChat、始めると本当に何が起こるかわからない。

あと何より「お砂糖関係が生まれる瞬間」ってのを放送したのは思わず「あわわ……」って声が出た。どうやってお砂糖になったのかを聞くタイミングってなかなかない。ましてやその瞬間を映像で見られるなんて! 甘くていいものを見せてもらいました。


一番印象に残ったのは狐薄さん

でも、自分の中で一番うれしかったシーンはこれ! 「ラジオ体操に参加している狐薄さんアバターの立ち振る舞い」だ。

VRChatには様々なアバターがあり、それぞれが好きなアバターを選び思い思いの姿ですごしている。

その中で、僕が使っている「狐薄」が今回映っているではないか!

それはラジオ体操のシーンで、紫色の狐薄さんがたたずんでいた。

アラビアンな衣装に身を包む狐薄さん。かわいらしいアバターが多いVRChatの世界でも、その姿はひときわ目立っていた(ように見えた)。

しかし、次のシーンで思わず首が傾いた。青いポリゴン姿に変わっていた。アバター読み込み中か。でもなぜここで。

次に現れた狐薄さんは、ほのかに青い和服をまとった姿だった。改変前のデフォルト衣装だ。

さらに傾く首。なぜここで普通の姿に? VRChatではたいてい自分の好きな姿をしているもの。ならば自分のこだわりの衣装を見せたくなるのが人間というものじゃないか。あえてデフォルト姿を選ぶ理由はなんだろう。

もし自分がカメラを向けられたら、どういうときにデフォルトアバターにしたくなるんだろう。

5秒考えた。

「狐薄さんの良さを知ってもらうため」

これだ!

アラビアンの服装にはデメリットがある。それは、「顔の一部が見えない」ことだ。だから、狐薄さんを覚えてもらうなら普通の姿を見せるほうがいい。

あとは、もしアバターを見て「これ可愛い」って思っても、知らない人はそのアバターにたどりつく手段がない。でも、デフォルトの姿なら話は別だ。実際「VRChat 獣耳 和服 アバター」とかで検索すると狐薄さんの姿をしっかり見つけることができる。

これがとっさにできる人、なかなかいない。間違いない。狐薄さん愛にあふれた同士の方だ。


見て良かった

見終わったあと、不思議なさみしさがあった。この感覚、覚えがある。VRChatを終えてゴーグルをぬいだあとと同じだ。そうか、僕はこの番組を見ながら出演者と一緒にVRでの生活を追体験していたんだ。

知らない人にもVRChatの魅力を伝えることができたいいバランス感覚の番組だった。

でも何よりうれしかったのは狐薄さんが全国にちらっとても放送されたこと。狐薄さんはいいぞ!


kawaii!

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