本来の目的を思い出す awai 風のたより 127
嬉野からのたより
9月も終わりが近づいて来ましたが、いかがお過ごしですか?
我が家の周りは稲刈りシーズンが到来。
毎日のようにあちこちの田んぼで稲穂が刈り取られていきます。
そして田んぼの端には彼岸花が咲き乱れ、山の緑と稲穂の黄金色、彼岸花の茜色の茜色の組み合わせが美しい景色をつくっています。
「明日にはこの田んぼの稲穂も刈られるのかも」と思うと、
買い物帰り、他に車のいない田舎道でスピードを緩めてそこにある景色を味わわずにはいられません。
季節の巡りを感じる中、宮崎の高千穂峡に行ってきました。
ピーターさんが何かで写真を見たらしく「行ってみたい」と言っていたので、人が少ないであろう平日を狙って旅行を計画したのでした。
高千穂峡まで車で十数分のロッジに泊まったこともあり、朝からボートに乗りすでに大満足でしたが、
まだまだ時間があるからと次に天岩戸神社を訪れることにしました。
天岩戸神社は古事記や日本書紀に出てくる、天照大神が籠ったと言われる霊蹟天岩戸を祭る神社。
御神体として祀られている霊蹟天岩戸を見るためには神職に案内してもらう必要があるということで、集まった20人ほどの人たちと15分ほどの案内に参加しました。
祭られている洞窟と大きな岩、そしてその場を包む自然には「荘厳」という言葉がピッタリの、厳かな美しさがあり、案内に参加している人たちも大きな岩戸を見つめ、賽銭箱にお金を入れたり、手を合わせたりしています。
その後に案内された神楽殿でも同様に神妙な顔つきで皆お参りをし、案内は終了となりました。
次は八百万の神が(天照大神に岩戸から出てきてもらうためにどうしたらいいか)相談をしたとされる洞窟である天安河原に向かおうかと神社の境内を歩き出したそのとき、
前を歩いていたグループの一人が隣の人のズボンを指差して声をあげました。
どうやら緑色の、カマキリのような虫が服についているようです。
指差された人は必死でズボンをはたき、地面に落ちた虫を踏みつけました。
その様子を見てピーターさんが顔をしかめます。
その後、天安河原に向かう道すがら、やはり荘厳で神秘的な自然の様子を眺めながらピーターさんが言いました。
「神社は、自然に神聖さを感じて、その神聖な自然を祭るために建てられたものでしょう?
自然に向かって手を合わせるのに、その後あっという間にそこにいる虫を踏み殺してしまう。
大切なものを指し示すために建てられたものなのに、多くの人は『指の差す先』を見るのを忘れて、『指そのもの』しか見なくなってしまっているんじゃないかな」
わたしたちがサービスや商品をつくるときや、何かを学ぶとき、
その先に実現したい世界や願いがあったはずです。
でも、つくっているうちにサービスや商品そのものを広げることが目的になったり、
学んでいることが上達することや正しく実践することが目的になってしまったりする。
もちろんそれが願いの実現につながっていくこともあるけれど、
気づけばその手前にあるもののことばかり考えて本来の目的とは違うところにこだわりすぎて苦しくなってしまうということも少なくありません。
「指の差す先は何か」
ともすれば自分自身、役割の名前や手法にこだわってしまうことがある中で、何度でも立ち返りたいことだと、川辺に続く道を歩きながら考えていました。
お知らせ
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アートワークやジャーナリングを活用し、自分自身の内なる世界を耕し、癒し、本来持っている力や持ち味を発揮していきます。
コーチングという名前や枠組みにとらわれずに想いとつながることに取り組んでいきたい方、これまでの学びや身につけたスキルを発揮する環境を自分でつくっていきたい方、スクールの垣根を越えて対話や人との関わりについて深め合いたい方、今の自分の「枠」を越えていきたい方、ぜひご一緒しましょう♪
DANRO Beyondについて詳細はこちら👇
DANRO Beyondのプレ講座として、毎年好評の「コーチとしての倫理と美意識」をアップデートした「対話者としての倫理と美意識」を開催します。
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*毎月人数限定で承っていた特別セッションも11月までおやすみです。(お誕生日が近いからどうしても特別セッションを活用したいという方はこっそりご連絡ください)
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●最近綴ったものたち
・死について考えることは生き方について考えること
・10円ハゲができたら悩み事から解放された
・温泉不可戦 -おんせんでたたかうべからず-
・「これまで」の延長線上ではない未来に行く方法
・自分を解放すると、人と衝突する。そのときどうする?
・「揺らぎ」が「経験から学び続ける」ことを後押しする
最後まで読んでくださってありがとうございます。
あなたは今、どんな景色を見ていますか?どんなことを感じていますか?
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あなたの大切な人にも小さな贈りものが届けられると嬉しいです。
今日も、世界の美しさに感謝を込めて。
このページをご覧くださってありがとうございます。あなたの心の底にあるものと何かつながることがあれば嬉しいです。言葉と言葉にならないものたちに静かに向き合い続けるために、贈りものは心と体を整えることに役立てさせていただきます。