見出し画像

分からなくても、聴き続ける awai 風のたより 125

嬉野からのたより


8月、いかがお過ごしですか?
今月に入って嬉野(うれしの)はとても暑い日が続いています。

これはもうどうにもならないと、特に午後は冷房を効かせた部屋に避難していますが、庭の植物たちは元気いっぱい。

暑さに負けずすくすく伸びていくなあと思っていたら、ひまわりはピーターさんの身長(180cm)を超え、朝顔も2mのネットからはみ出てさらに上へ上へとツルを伸ばそうとするまでになりました。

朝顔と言えば小学校の頃、夏休みにプランターで育てた記憶がありますが、少しでもつかまれるものがあるとどんどん大きくなるものなんですね!

人間も身を置く環境次第で力の発揮され具合が変わっていくのだろうなあと、日々背が高くなる植物たちを見ながら感じています。

ひまわりが(写真の)手前から奥にかけて背が低くなっているので、妙な遠近感が出ています。

先日、福岡に住んでいる父と母が嬉野に滞在していきました。

せっかくだから新しく開通した新幹線に乗りたいと博多から嬉野の手前の武雄温泉まで特急で約1時間、そして武雄温泉から嬉野温泉まで新幹線で約5分の移動を経てやってきた父と母とともに(「新幹線の座席を味わおうと思って、リュックを背負ったまま席に座ったよ」とのことでした笑)、わたしたちのお気に入りのカフェでパフェを食べ、近くの川辺を散歩しました。

その後、二人が滞在する旅館で一緒にお茶を飲み、夕食まで時間があったため近くの別の旅館の中にある本屋さんを訪れ、おのおの気になる書棚などを眺めていると父が話しかけてきました。

「最近仕事の調子はどう?」

10年前に会社員を辞めて以降、会うと必ず聞かれてきた質問です。

特に最初の3年間はいろいろな仕事をして、会うたびやっていることが変わっていたのでどうしているのか心配だったのでしょう。
一つの会社に勤めた父から見ると「フリーランス」や「副業」と言った考え方は理解するのが難しく、さらに「オンラインで働く」というのはどうやったら仕事が成り立つのか想像するのも難しかったに違いありません。

あまりにも自分とは違う働き方・生き方に思うところもあったのか、わたしの話を聞く父の顔は毎回、だんだん険しくなり、大抵、苦虫を噛み潰したような、怒ったような顔になっていました。

そんな父の様子を見て、わたしは「そんな怖い顔をするならわざわざ聞かなければいいのに」と思ったりもしていました。

「これまでとそんなに変わらないよ。リノベーションをする時間も取れているし、安心して暮らせているから順調かな」

そう返事をしたわたしにさらに「コーチという仕事のことはよく分からないのだけれど」と前置きをして、「お客さんを呼び続けるために自分を魅力的に見せないといけないのか」と言った趣旨のことを聞いてきます。

父は音楽関係のプロモーションの仕事をしていたので、アーティストたちが人に知ってもらい人気を維持するのに苦労する様子を見ていたのでしょう。

「そういうスタイルもあるけれど、わたしの場合はそうではないよ。継続して長期間ご一緒するクライアントさんが多いし、今はご紹介がほとんどだから自分であまり宣伝をする必要はないし、大事なことがあるとすると自分に正直に生きて、心身が健やかな状態でいられるようにすることかなあ」

そんなわたしの話を、父はこれまでとは違ったおだやかなか顔でうなずきながら聞いていました。


わたしの中ではこれまで同じようなことを話してきたつもりでしたが、もしかしたら伝え方や使う言葉は違うものだったかもしれません。
人生の後半の時間をある程度過ごす中で父の考えが変わっていったのかもしれません。

いずれにしろ、「一度聞いたから」「分からなかったから」「分かってもらえなかったから」と、諦めてしまわずに、聴き続け、話し続けたからこそ、穏やかに何かを交わし合うことができるときが来たのでしょう。

分からなくても、たとえ共感できなくても、相手の視点や考えを理解しようと聴き続けることの大切さを、10年越しの父の姿から学んだように思っています。

翌日、わたしたちも新しい新幹線に乗ろうと長崎まで行きました。
嬉野温泉から長崎まで24分、あっという間でした!

お知らせ

●8月下旬から9月上旬の限定セッションのお申し込みを承っています

お誕生日の前後のみ活用いたただけるセッションです。

⭐️詳細・お申込みはこちら👇

●執筆・ラジオは暑さのためおやすみ中です💦

夏休みに一気読み!人気note5選
混浴はあたりまえ!?ドイツのサウナで「常識」をアップデートする(隠れた人気No.1記事です笑)
潜在能力を発揮するといいことばかりが起こるわけではない -エンパスという資質とともに心地よく生きる-
なぜ今対話が必要なのか、どんな対話が必要なのか、なぜわたしたちは対話ができないのか
暮らすこと・生きることを楽しむヒント【オランダ人パートナーと暮らしてビックリした10のこと】
軽やかに穏やかに生きるために30代中盤までに手放して良かった12のこと

ここ3週間ほどピーターさんは近所の犬の散歩をしていました。
この話も忘れないうちにどこかで書いておきたいな。
(最近は暑くてダレており、写真のバリエーションもありません!笑)

最後まで読んでくださってありがとうございます。

あなたは今、どんな景色を見ていますか?どんなことを感じていますか?

このおたよりは自由にシェアください。
あなたの大切な人にも小さな贈りものが届けられると嬉しいです。


今日も、世界の美しさに感謝を込めて。

このページをご覧くださってありがとうございます。あなたの心の底にあるものと何かつながることがあれば嬉しいです。言葉と言葉にならないものたちに静かに向き合い続けるために、贈りものは心と体を整えることに役立てさせていただきます。