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大学院日記

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保育者としての「大学院の学び」を綴っています
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楽器・子ども・保育

まず思い付いたのが「発表会で演奏する子ども達の姿」である。それは私自身が初めて勤めた法人で、2つ目に勤務した公設民営の認可保育所での発表会での印象が強いと考える。そこでは、毎年12月に行われる発表会で、幼児クラス(3・4・5歳児年齢別クラス)は、それぞれ楽器を演奏する合奏を行う。年齢ごとに表現する内容や曲は違うが、基本的には職員がピアノで伴奏し、子ども達はそれに合わせてそれぞれの楽器を演奏するというものである。日頃から職員のピアノに合わせて歌を唄ってはいるが、楽器との触れ合い

津守真の保育者論

書籍「子どもの世界をどうみるか」で、津守真氏が「保育者の在り方」について述べている文章をまとめてみる。 「考えに固執していてはならない」 「素直に耳を傾けることを要する」 「おとなも自ら(自分の世界を)開いて子どもと親しむ」 「価値を認めない傾向がある」 「それまで気づいていなかったものの見方に、あらためて出会う」 「(生命と精神)その両方が認識(する)」 「管理欲や将来の心配をわきにお(く)」 「いま子どもがしていることに意味を見出(す)」 「子どもと対話

津守真「子どもの世界をどうみるか」を読んで

今回の投稿では、津守真「子どもをどうみるか -行為とその意味-」のタイトル通り、「子どもの世界をどう見るか」を、本書の整理と共に、自分なりの考えを述べていく。特にP130L3「…あるがままに見ること…」、P159L8「そのままに見ること」の「“あるがままに見る”や“そのままに見る”とは何か」、そして「見るためにどうするのか」を考えたい。 まず本書は、前半の第1章で、研究者としての筆者が「描画を中心とした子どもの見方」が語られている。そして、後半の第2章では実践者としての筆者

保育の「自由」と「放任」

保育の「自由」と「放任」に繋がる。

漢字一文字で表すなら

今年は、ひょんなことから生き方が変わり、旅に出て、大学院に入学式し、保育者のサポーターになり、いろんな変化がありました😌✨ 漢字一文字で表すなら「舞」です。土に引っ付いてた自分が、ふわっと舞って、風に乗れるようになった感じです。来年はさらに風に乗って、色んな出会いをしながら、自分の人生を踊るように舞いまくります🌈 思えば、来年度から始まる保育コミニュティの名前も「たねのまい」ということで、さらにワクワクするばかり✨ 来年は、保育実践・保育研究・保育者養成・書籍出版・講演

「感覚と理論」の3つのかたち

①[感覚→理論→感覚]の階段型 ②[感覚と理論]の包括型 ③[感覚と理論]の循環型 専門性のある保育者とは、一般的には、以前は「② [感覚と理論]の包括型」だと思っていた。そして目指していた。しかし、自分は「①[感覚→理論→感覚]の階段型」であった。しかも、理論の段階で止まっていた。しかし、最近、次の感覚までギアを上がることにした。ただギアを上げてみると、次にまた理論がやってくる。ならば、「③[感覚と理論]の循環型」ではないだろうかと思う。ただ、これと「②[感覚と理論]の包

749日後に論文提出する久保田

今日の学び 先輩からの知恵の有難さ 先輩も悩んでいる 自分のクセに気づいた(丁寧にやりすぎ、身動きが悪くなる) 五度読み リスト化 「研究は嘘を付かない」 「型なしと型破り」 先行研究の整理手順 目的を明確にする 色線、付箋を付ける 記録する(リスト化) 比較する #勉強する久保田 #修士論文 #怠けやすい性格 #一緒に勉強

754日後に論文提出する久保田

文献 サトウ他「質的研究法マッピング」2019、新曜社 範囲 P1-28 今日の学び 「過程×実存性」:➀日記法、②TEA(TEM)、③ライフストーリー他 日記法:➀参与観察、②フィールド観察 TEA(TEM):TEM…人間の文化化の過程を記述する HIS…対象選定の理論である歴史的構造化ご招待 TLMG…人間の内的変容過程を、個別活動レベル、記号レベル、信念・価値感レベルの三つにより理解する理論である発生の三層モデル ライフストーリー:個人の主観的な観点か

755日後に論文提出する久保田

文献 「保育者としての成長とキャリア形成:「保育者を続けている理由」からの考察」2019、北海道大学大学院教育学研究院紀要 第134号、2.3 範囲 2.3 P96-108 今日の学び 研究方法の手順(研究協力者・インタビュー方法・調査期間・回数・分析方法・倫理的配慮) LYM(ライフライン・インタビュー・メソッド) TEM(発達心理学や文化心理学的な観点に等至性(Equifinality)概念と複線径路 (Trajectory)概念を取り込もうとValsiner(

760日後に論文提出する久保田

文献 高濱裕子「保育者としての成長プロセス -幼児との関係を視点とした長期的・短期的発達-」、2001、風間書房 範囲 第2章P61-85、第6章、あとがき 今日の学び 保育者は経験とともに内省が可能になっていく。 初心者と経験者の決定的な違いは、見ているところと見方の違いにある。 変化のきっかけ➀担任した幼児の年齢や担任のしかた11人、②先輩や同僚の保育者・研究仲間の助言9人、③指導の難しい幼児の担任の経験8人、④転勤3人、⑤指導に関する危機的できごと2人、⑥経験

761日後に論文提出する久保田

文献 高濱裕子「保育者としての成長プロセス -幼児との関係を視点とした長期的・短期的発達-」、2001、風間書房 範囲 第2章P36-60 今日の学び 調査方法…調査人数33名、9園28名について11月に質問紙、翌1月に面接。3園について4月に質問紙、5月に面接。 経験年数によって3郡に区分する。 2名の独立した評定者によって行われた。 めざす目標と幼児の状態とに距離やズレがある場合、より下位の目標を検索して徐々にステップアップしたり、複数の目標を照合して優先順位

763日後に論文提出する久保田

文献 野屋敷結・川田学「保育者としての成長とキャリア形成:「保育者を続けている理由」からの考察」2019、北海道大学大学院教育学研究院紀要 第134号 保育者としての成長とキャリア形成 : 「保育者を続けている理由」からの考察 : HUSCAP (hokudai.ac.jp) 範囲 1.2 今日の学び ➀P91 保育者という生き方を続ける理由には個別性があるが,同時に保育者の継続 を支えている共通の契機として,「保育に対する正の感情」「保育者周囲の社会的状況」の2点 が見

764日後に論文提出する久保田

文献 高濱裕子「保育者としての成長プロセス -幼児との関係を視点とした長期的・短期的発達-」、2001、風間書房 範囲 P22-30 第1章 今日の学び ➀保育経験が長いほど「子どもの発達に関する基礎的知識」を重視する。短いほど「現場実践的な保育技術」を重視する。 ②指導方法、学生は「意図的な指導方法」を用いる。経験が長い保育者は「受容的な指導法」を多く用いる。経験が短い保育者は「両方法」を合わせて用いる。つまり、経験にともなって「意図的・指示的な方法から、見守り、支

765日後に論文提出する久保田

今日の学び ➀本書時点では、「保育者の研究はそれほど多く行われていない」とある。その後、変化はあったのか? ②「保育者も幼児から何らかの影響を受けるのではないか」とある。自分の研究と繋がりそうだが、上記は「幼児の発達的変化から保育者に影響を与えていく」という条件のもとである。条件なしに子どもから学ぶことはあるのか。例えば、初めてあった子からの影響は何のか。あるだろう。 ③Berliner(1988)は、教師発達の5段階モデルを提案した。初心者、初心者上級、一人前、熟練者、