日常生活で使えないフランス語

この記事では日常生活で使えないであろう罵倒言葉を紹介していこうと思います。もしかしたら役に立つことがあるかもしれません。

一般的に日本語は罵倒言葉の少ない言語だと言われますが、細やかな表現に長けたフランス語は、美しい言葉のみならず、罵倒言葉も豊富です。

それでは見ていきましょう。

1.putain(ぴゅーたん):「日常生活で使えないフランス語」とタイトルをうってしまいましたが、もしあなたがパリのあまりおしゃれでない地区をぶらぶらすれば、一日に50回は聞けると思われるのがputainです。元は「娼婦」の意味ですが、人を罵倒する言葉というよりは「クソ」「畜生」「最悪」など様々な意味を含んでいます。putainの特徴はputain de merde, putain d'enculé de sa mère, putain de fils de puteのようにほかの罵倒語と組み合わせて使える点です。

2.merde (めるど): 「糞」を意味するmerde。日本語の「クソ」と同じようなシチュエーションで使われます。村上春樹の「風の歌を聴け」にもフランス人の船乗りが「merde」と言うシーンがあったと思います。

3.Faire chier (ふぇーる・しえ):Chierは「うんこをする」という意味の動詞です。使役動詞faire(英語のmake)と組み合わせることでfaire chier, つまり「うんこをさせる」=「私に糞をさせるほどむかつく」というような意味合いの罵倒語になります。主語が必要ですので、「ça me fait chier」(それは私にうんこをさせるほどイラつかせる)という感じの用法で使われることが多いです。

4.Chiant(しあん):Chiantもよく聞きます。Chiantは上の「chier」が形容詞になったものなので、意味はfaire chierと同じと考えてよいでしょう。

5. Enculé (あんきゅれ):「カマ野郎」「バカ」みたいな単純な罵倒語です。動詞形の「enculer」は「ホモセックスをする」の意味を持つため、Enculéには「カマ野郎」のニュアンスがあります。僕はまだ使ったことがありません。

6. Connard (こなーる):「バカ野郎」の意味です。男性を罵倒するのに使います。「バカ」を意味する形容詞「con」にネガティブなニュアンスの接尾語「-ard」が組み合わさって作られた言葉です。元彼を罵倒するのに使いましょう。フランス語では「-ard」が言葉の終わりについているとネガティブな意味合いを持つことが多いです。Chauffeur(車のドライバー)→chauffard(キチ〇イドライバー)など。女性形はConnasse(こなす)ですので、一緒に覚えましょう。こちらは「バカ女」の意味になります。

6. Sac à merde(さっかめるど):直訳すると「うんこ入れ袋」でしょうか。「役立たず」「ろくでなし」というような意味になります。僕もうんこの詰まった袋が何の役に立つのかわからないので、この意味になったのも頷けます。

7.Trou du cul (とぅる・どゅ・きゅ):直訳すると「尻の穴」。「バカ」「高飛車な奴」というような意味の罵倒語です。男性・女性どちらにも使えますが、男性に使われることが多いです。

8. Pute (ぴゅっと):村上春樹風に言うと「誰とでも寝る女の子」の意味です。Salope(さろぷ)と同じ意味と捉えてよいでしょう。

9.Bâtard(ばたーる):元々は私生児の意味でしたが、今日では「この野郎」のような軽蔑を表す罵倒語として使われることが多いです。

10.Enfoiré(あんふぉわれ):元々、「Enfoiré」は「糞まみれの人間」を意味していたそうです。今日では「バカ」の意味です。糞まみれになるような人は注意力か何かが欠落していると思うので、バカと言われても仕方ないのかもしれません。

11.Abruti (あぶりゅてぃ):正式には「一時的に知能が低下した」というような意味なのですが、「あほ」「まぬけ」みたいな意味で使われます。

12.Bordel(ぼるでる):元々は「売春宿」の意味です。ドイツ語では今も「売春宿」の意味だそうですが。現在は「Merde」や「Putain」のように「くそ」「ちくしょう」みたいな意味合いで使われることが多いです。「(部屋等が)ぐちゃぐちゃ」という意味もあります。僕の部屋はBordelです。

他にも罵倒語はありますが、今日はこのへんにしておきましょう。日常生活で使うことは推奨できない言葉なので、使う際はくれぐれもご注意ください。

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