『天使の翼』第13章(2)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
わたしは、高原地帯の村々をエリザの背に乗って旅しながら――エリザとのチャーター契約は、無期限で延長してあった。彼女は、わたしの寝ている間に、風を得て一度故郷に帰り、仲間や家族に状況を説明したようだ――、この降って湧いたようなわたしの新境地を存分に楽しみ、修練を積みながらも、心ひそかに、SSIPが逮捕にくる等々の状況の変化を待っていた。そこから、シャルルやローラの消息、そして、グランサンスへの道が見えてくるのではないか、と考えたのだ。わたしの今の本道は、使命の達成にある……