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食と旅のエッセイ- Sugar&Spice

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9年住んだタイ、今住んでいるマレーシア、旅や出張で訪れたベトナム、インド、シンガポールなどの食と人間模様のエピソード
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記事一覧

タイらしいホスピタリティ。なごんだひととき

タイらしいホスピタリティ。なごんだひととき

BBQの店、定休日やったわ。場所決まったら、またら連絡する。

タイ人の友人から電話がかかってきた。

日が沈んだにもかかわらず、うなだるような暑さと渋滞。わたしは、バイクタクシーで待ち合わせ場所に向かっていた。

無秩序に入り乱れる車。そのすきまに、車体をねじ込むバイクタクシー。それでも、なかなか進まない。

渋滞と暑さで、頭がどうにかなりそうだ。

しばらくするメッセージが届いた。どうやらホテ

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旅の視点が日常をもっとおもしろくする。

旅の視点が日常をもっとおもしろくする。

「日常をもっと愛する旅ってなんなんだろう?」

旅を旅でおわらせるのではなく、帰ってきてから、日常を、そしてその先の未来をもっとおもしろくしていくための旅ってなんだろう?

車を運転しながら、ポッドキャストを聞き流していたら、その問いかけにピクっと反応した。

クアラルンプールに住みはじめて、もうすぐ3年目。マンネリ気味なわたしの習慣に風穴を開ける問いだった。

普段見過ごす扉を開けてみるあくる日

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学生も政治家もみんなとりこ!バンコクの昔ながらの中華麺

学生も政治家もみんなとりこ!バンコクの昔ながらの中華麺

やっぱり、あの店しかないよね。

プロイさんとオーさんは、互いの顔を見合わせてそう言った。

友人にさそわれて、パーティに参加した。知らない人ばかりのパーティでいささか緊張したが、優しいご夫婦からおいしいヌードル屋を教えてもらい緊張の糸がほどけた。

人見知りな私は、初対面の人たちと何を話そうかこまっていた。そうすると、友人がいきなり、タイのヌードル、すなわちクイッティアオについて話しはじめた。

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ちくわのグリーンカレー。大阪在住タイ人のおすすめレシピ

ちくわのグリーンカレー。大阪在住タイ人のおすすめレシピ


えっ、グリーンカレーにちくわはありなん?

本場のタイ料理が食べられると思っていたわたしは、がっつり日本の食材が入った、なんちゃってタイ料理にがっかりしたのだった。

さかのぼること20年前。わたしは、大阪は堺市にあるとあるタイ人の家にお邪魔していた。

その方の名前は、ヤイさん。友人のタイ語の先生であった。当時、わたしは、大学のフィールドワークで、在阪のタイ人の暮らしを調査していたのだ。

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近所のインド料理屋でカレーとロティの相性を教えてもろた

近所のインド料理屋でカレーとロティの相性を教えてもろた

カレーとロティにも、相性があるんだよ。

店員さんにそういわれて、ちょっとビックリした。
カレーだったらなんでも合うと思っていたからだ。

つい先日、
インドの旅が急遽、キャンセルになった。

仕事がはいってしまい、5年ぶりのインドも、泣く泣くキャンセル。

行けないとなると、ますます行きたくなるのが、人間の性。仕方ないので、あることを思いついた。

---- 近所のリトルインディアへいこう!

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関空のコンビニおむすび

関空のコンビニおむすび

「モグモグ、ゴクゴク、プハァ〜やっぱこれやなこれ」

関西国際空港に到着すると、真っ先に立ち寄る場所がある。それは、一階にあるローソン。そこで、おむすびと緑茶を買うのが私の習慣。

大阪行きのバスに乗ったら、買ったばかりのおむすびを口いっぱいに頬張る。ついでに、お茶を一気にのみほすと、疲れはもう、一気に吹き飛ぶ。

海外移住で消えたおむすび
アジアの国で、生活するようになって、もう10年が経った。

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タイ人も大絶賛!自家製フィッシュボールの店

タイ人も大絶賛!自家製フィッシュボールの店

このお店おいしそうやね

そう言って、私は妻にGoogle mapのレビューをみせた。フィッシュボールとヌードルをだす、バンコクではどこにでもありそうなお店だった。

特段にレビューの数が多いわけでもなかったが、写真に映る「フィッシュボール」を見て、おいしいに違いないと確信した。

--- フィッシュボール

わたしたちは、バイクタクシーにのって、見知らぬ路地裏にあるその小さな店を目指すことにした

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ずっと勘違いしていた、ホーチミンのニセモノのカニ料理店

ずっと勘違いしていた、ホーチミンのニセモノのカニ料理店

ホーチミン1区の名店
「俺らが通っていた店の方がニセモノやったん?」

5年以上通っていた店がニセモノだと分かって、空いた口がふさがらなかった

ホーチミンへ行く度に、かならず立ち寄る店がある
1区のはずれにあるその店は、いつも地元の人で大賑わい

日本人も、タイ人も、フィリピン人の友達もみんなその店が大好き。わたしの仲間内では、ちょっとした話題の店なのだ

カニの身がたっぷりはいったアツアツの春

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バンコクの夜明けに友人と。フードランドのガパオライス

バンコクの夜明けに友人と。フードランドのガパオライス

アクシデントの朝「あのね、薬物所持の疑いで警察に捕まったんだ」

まだ、辺りは暗いというのに、枕元の携帯電話が鳴り響いていた。タイ人の友人であるココから電話がかかってきて、飛び起きた

その日、ポーランド帰りのソムチャイを空港に迎えに行って、モーニングをしようと約束していた

お互い仕事が忙しくて、なかなか会う暇もなく、全員が揃うのは、仕事がはじまる朝の束の間だけだった

寝ぼけていたので、何が何

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